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物語序章 第一版 40章

1. 弾薬の分類(統一フォーマット)


方針どおり、弾薬は数種類に厳しく統一する。各カテゴリに「公式名称(略称)」「用途例」「保管・輸送リスク区分」を付与する。

•小型弾薬(拳銃用)

•用途:警察の回転式拳銃など民間非許可分野を除く携行用。

•管理:少量単位での配給(警察署単位)。高セキュリティ倉庫保管。

•中型弾薬(小銃用)

•用途:猟師のライフル(狩猟弾)・軽装備小銃の主要弾薬。

•管理:地方ハンティング局(免許ベース)と軍・警察向け別在庫。

•大型弾薬(機関銃・大型ライフル用)

•用途:部隊支援用、火器(軽機関銃等)。軍中心の管理。

•管理:軍中央補給庫で一元管理し、使用は部隊配備記録必須。

•超大型弾薬(対物/重機関銃用)

•用途:対物射撃・重火器用。製造・配布は国家単位で制御。

•管理:最高レベル(甲等級)保管・輸送。使用申請と実使用ログの紙+電子二重保全。

•大口径艦砲・大砲弾薬

•別工廠で製造、軍専用ライン。港湾の軍事工廠で取り扱い、地方配備は厳格な承認フロー。


(それぞれの「口径名」や「寸法」は国家規格(JIS)で定義し、弾薬寸法・薬莢仕様・雷管/発射方式の分類だけを規格に示す。製造方法・火薬配合等の技術手順はここには含めない。)



2. 銃器の許可区分

•猟師:最大5発装填のライフル、ショットガン(狩猟用途限定)。所持は狩猟免許+銃器免許。弾薬は中型弾薬のみ許可。

•警察:基本は回転式拳銃(小型弾薬)。職務用として配給・個人保管は所属署の管理下。夜勤・出張時の携行はログ必須。

•軍隊:全種(国防任務に必要な装備)。配給は部隊補給系統でトレーサビリティ厳格化。


全ての銃は「製造ロット番号」→「出荷ロット」→「購入/配布先(個人または部隊)」へと逐一紐づけ、使用者が決まるまで厳重に保管すること。



3. 製造体制


目的:全国工廠での規格化生産、相互補完可能なサプライチェーンを実現し、乱立を防ぐ。

•主要拠点(工廠ネットワーク)

•中央造兵工廠(国家直轄・最上位品質管理) — 設計/量産基準/最終試験。

•地方工廠(複数) — 部品加工(JIS部品)、組立、初期検査。

•専用弾薬工廠(各弾薬クラス別) — 弾薬製造は弾薬専用工廠で一元化(安全・環境管理必須)。

•補助工場(鋼材圧延、真鍮/ブラス加工、火薬関連化学原料供給は民間可だが出入と在庫は厳格管理)。

•部品標準化(JIS拡張)

•弾薬ケース、薬室寸法、弾頭径カテゴリー、雷管・発射座の規格、ボルト寸法、スプリング材料規格などはJISベースで標準化。

•ひとたび「制式採用」になれば、あらゆる部品は規格番号で注文・生産できる。

•試験・承認フロー(国レベル)

•デザイン承認 → プロトタイプ評価(安全性、互換性試験、環境試験) → 試作ロット生産 → 承認→ 量産開始(全工程はトレーサビリティと記録)。

•※具体的な試験手順や弾薬試験の方法はここでは示さない(安全上の理由)。



4. サプライチェーン(フロー概要)

1.原材料調達(鋼・真鍮・電子部品・火薬成分等)

•調達業者は登録制、出荷ログは中央DBへ送信。

2.部品製造(圧延・旋盤・熱処理・表面処理はJISに準拠)

3.組立工場(銃、弾薬を別工場で組立)

4.初期検査・刻印(製造番号の刻印、物理的検査、シール貼付)

5.中央受入(検査工廠)(ランダム抜取の追加検査)

6.出荷(保安輸送)(出荷時は封印・封緘)

7.配布/登録(配布先の個人・部隊へ紐付け)

8.使用ログ収集(発砲訓練・実使用時のログを提出)

9.廃棄・回収


各段階の電子トレーサビリティ(中央DB)は必須で、物理ラベル(刻印)と電子IDが二重で紐づく。



5. 生産キャパシティ計画


目的は需要に応じた安定供給と余剰在庫の防止。

•フェーズ1

•中央工廠での年間弾薬生産:中型弾薬基準で数百万発規模(国の狩猟・警察・初期軍備を賄うレベル)※具体数は人口・予備量で決定。

•銃器組立:初年度で数万丁ペース。

•フェーズ2

•地方工廠の増設、自動化ライン投入で倍増。

•フェーズ3

•フレキシブル生産(戦時増産対応ライン、平時のリードタイム短縮)



6. 品質管理(QA/QC)と安全監査(非技術的)

•品質体系:ISO相当の品質管理体系を導入(ドキュメント化・工程管理・トレーサビリティ)。

•ロットコントロール:各ロットはサンプル検査結果をDBに紐付け。重大不良は全ロット回収。

•第三者監査:司法省・公安が年次監査を実施。透明性を保つための限定公開報告書を作成。

•環境・安全:弾薬製造における廃液・有害物質処理、作業者安全管理(PPE、訓練)、緊急時対応計画を必須化。

•事故対応プロトコル:工場での事故・火災時は即座に通知→全データの封鎖→司法的現場保存が課される。



7. トレーサビリティと記録


•製造番号

•製造工廠ID(JISコード)

•ロット番号/製造日/出荷日

•受領先(個人IDまたは部隊ID)

•所有者情報(氏名・免許番号・住所)

•保管場所(倉庫ID)

•保守履歴(点検日・整備内容)

•使用ログ(訓練日・発砲量)

•廃棄履歴(回収日・処分方法)

•閲覧ログ


DBは国の専用サーバ群で冗長化。アクセスは二要素認証+監査ログ。定期的にバックアップをオフサイト保管。



8. 出荷・配布・使用の運用ルール(概要)

•出荷時:二名承認と物理封印。輸送中は定期位置報告。到着時に受領者の免許確認とDBのリアルタイム更新。

•配布後:所有者は指定期間ごと(例:半年)に保管確認を受ける義務。発砲訓練・実使用はログ提出。

•事故・紛失時:24時間以内に報告、直ちに追跡と回収手配。紛失の経緯に応じて処罰または教育処分。



9. 法制度との連携(運用の裏付け)

•登録義務化法(既に話した武器管理法の実装)に基づく行政罰・刑事罰の明確化。

•製造業者登録制度と出荷ログの義務付け(違反は営業停止・罰金)。

•輸出入統制:原料・部品・完成品の通関で二重チェック。国際条約・外交配慮を考慮。

•内部監査(公安)と公開報告(年次要旨)のバランスで社会的説明責任を果たす。



10. 人材と教育

•技術職:工作機械オペレータ、品質技術者、組立技術者は工業高校→工業大学連携で育成。

•品質・安全職:法務・安全管理・環境管理の教育を義務化。

•調達・物流職:軍需物流の特殊性に対応する訓練。

•倫理教育:製造・流通に関わる全職員へ国家倫理教育を義務化(秘密保持・安全優先)。



11. 廃棄と循環

•陳腐化・寿命到来・故障品の廃棄は専用解体施設で実施(安全・環境配慮)。

•金属素材は再資源化し、工業原料として回収。

•廃棄・回収履歴はDBに残し、不法投棄や横流しを防止。



概要(目的と原則)


目的は「信頼性・互換性・迅速補給」を満たす軍需産業基盤の確立。

原則は以下。

•規格化(JIS拡張)で部品の互換性を確保する。

•民間工業基盤を活用しつつ、軍仕様に耐える強化を行う。

•兵站(補給)を最優先に設計:燃料・弾薬・部品の流れを止めない。

•安全・環境・法令順守と監査体制を厳格にする。

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