物語序章 第一版 244章
1式装輪自走150mm榴弾砲(制式量産型)
度重なる試作と評価試験を経て、第五設計局案をベースに最小限かつ効果的なマイナーチェンジが施され、
装輪式自走榴弾砲はついに完成形へと到達した。
本車は「火力」「速度」「即応性」を最優先に設計された、
明賢ドクトリンにおける機動火力支援の中核である。
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基本諸元
•全長:14.0m
•全幅:3.0m
•全高:4.0m
•重量:30トン
装輪式としては比較的大型だが、
砲の反動吸収・射撃安定性・即応弾搭載量を考慮した結果、
意図的に余裕を持たせた車体設計となっている。
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機関・機動性能
•ディーゼルエンジン
•出力:650kW
•最高速度:100km/h
•行動距離:700km
高出力ディーゼルにより、
•高速道路での長距離自走
•補給を伴わない広範囲展開
•砲撃後の即時離脱
を可能とする。
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武装・火力投射能力
•50口径150mm榴弾砲 ×1
•即応弾数:22発
•半自動装填方式
150mmという口径は、
•投射量
•弾種の多様性
•共通補給性
のバランスが最も良いと判断された結果である。
半自動装填装置により、
•毎分7発の高い連射レート
•短時間での複数弾投射
•乗員負担の軽減
が同時に成立している。
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防御設計
•搭乗員スペース集中配置
•破片防御・防爆装甲を限定的に装備
本車は直接戦闘を想定しないため、
全面装甲化は行われていない。
しかし、
•榴弾砲の至近弾
•破片
•反撃砲撃による衝撃波
に対しては十分な生存性を確保しており、
「撃たれる前に移動する」前提の防御思想が明確に貫かれている。
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電子装備・統制能力
•データリンクシステム
•高度射撃統制装置
•同時着弾(MRSI)能力
これにより、
•観測部隊・ドローンからの即時座標共有
•複数車両による完全同期射撃
•初弾斉射による制圧
が可能となった。
単体としても、部隊としても、
極めて洗練された火力投射能力を有する。
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展開・撤退機構
本車の最大の特徴の一つが、
•電動アウトリガー
•電動砲操作系
•電動展開・収納ギミック
である。
これにより、
•停止から射撃可能状態までの時間を極限まで短縮
•数発射撃後、即座に陣地転換
•カウンターバッテリー射撃への高い耐性
を実現している。
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運用思想と配備地域
1式装輪自走150mm榴弾砲の役割は明確である。
「迅速に現場に駆けつけ、短時間で最大の火力を投射し、即座に去る」
そのため主な配備先は、
•沿岸部の陸軍基地
•道路網が発達した地域
具体的には、
•日本本土
•台湾
•フィリピン
•その他島嶼部・沿岸部の拠点**
である。
国土が狭く、敵の上陸後の砲撃が瞬時に行われる戦域において、
本車は最も生存性が高く、最も効率的な砲兵戦力となった。




