物語序章 第一版 200章
ついに200章目だ
南極調査開始
やっぱり南極も自国領に入れときたいよね
超低温が必要な研究もしやすいし
溶かせば大量の真水を得られる
南極調査計画 ― 白の大陸へ
計画目的
南極調査計画の目的は、単なる探検ではない。
1.南極大陸の科学的観測
2.恒久観測基地の建設
3.南極全域の実効支配と日本国への編入
4.極限環境技術の確立
5.将来技術(宇宙開発)への布石
明賢は明確に位置づけていた。
「南極は終着点ではない。
試験場だ。」
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極限環境という壁
調査計画立案段階で、すでに一つの結論が出ていた。
既存の機械・装備は南極では役に立たない。
•潤滑油は凍結
•金属は脆化
•電池は急激に性能低下
•ゴム・樹脂は割れる
•人間は数分で命を失う
最低気温 −80℃以下。
風速と体感温度を含めれば、生身の人間が存在できない世界。
そのため南極調査は、
装備開発から始める必要があった。
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南極専用装備の開発
1. 南極観測車
•低温専用合金フレーム
•完全密閉与圧キャビン
•発電機による内部加熱
•幅広キャタピラによる氷雪走行
•簡易掘削装置
「車両」というより
陸上用小型基地に近い設計だった。
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2. 南極用重機
•低温対応油圧システム
•凍結防止ヒーター内蔵
•外装は全て断熱+防雪構造
•エンジン停止状態でも凍結しない設計
基地建設・滑走路整備・物資移動の要となる。
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3. 観測基地
•二重三重の断熱壁
•原子力または発電機による常時暖房
•気密区画ごとの独立制御
•火災・凍結・減圧すべてを想定した冗長設計
**南極基地は「建物」ではなく「装置」**として設計された。
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専用防寒装備の開発
通常の防寒服では不可能だった。
そこで開発されたのが、
南極用極低温対応防寒装備
•多層断熱構造
•内部加温システム
•呼気凍結防止機構
•関節可動部の凍結対策
•完全防風・防雪・防水
この装備は単なる衣服ではなく、
**「生命維持装置」**だった。
後年、技術者たちはこう記録する。
「これは衣服ではない。
宇宙服の原型である。」
実際、
後に開発される宇宙服の基礎研究は
この南極装備から始まっている。
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宗谷の役割
宗谷はこの計画の中核だった。
•長期航行
•無補給運用
•極地での安定電力供給
•砕氷・観測・輸送の全てを担う
南極調査は、宗谷がいなければ成立しない。
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計画スケジュール
•1639年
•装備・車両・基地の製造
•訓練・模擬極寒試験
•1640年
•第1回 南極点調査開始
•恒久観測基地建設開始
•日本国南極進出の第一歩
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計画書の最後に、明賢は一文だけ加えた。
「南極は、
人類が自然に勝つ場所ではない。
人類が、
自らの文明で制御できるかを試される場所だ。」
1640年 ― 第一次南極観測隊派遣
東京湾・出航前
1640年初頭。
東京湾は、異様な静けさに包まれていた。
埠頭には、規律正しく整列した南極観測隊の人員。
その正面に、巨大な船影があった。
原子力観測船 宗谷。
煙突から煤煙は出ない。
だが船体内部では、静かに、確実に、原子炉が稼働している。
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第一次南極観測隊の任務
今回の派遣には、明確な三つの目的が与えられていた。
1.南極点の発見と到達
2.恒久観測基地の建設
3.第二次以降の観測隊のための下地作り
探検ではない。
国家事業としての調査・編入計画である。
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積載物資
宗谷の甲板や船内には、通常の観測船とは比較にならない量の物資が積み込まれていた。
•観測基地用モジュール
•南極観測車
•建設用重機
•予備部品・修理設備
•医療設備
•通信・観測機器一式
船は、**「動く基地」**として設計されていた。
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補給計画
出航時、宗谷に搭載されている食料・燃料は最低限である。
理由は単純だった。
•長期保管による劣化を避ける
•南極直前で最大搭載とする
•余剰重量を避け、航行性能を保つ
宗谷はまず、日本領オーストラリアへ向かう。
メルボルン寄港。
そこで全物資を満載し、最終調整を行った後、南極へ進出する計画であった。
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搭乗員
搭乗員は選抜された者のみ。
•実務を担う 海軍兵士
•各分野から集められた 研究者
•地質
•気象
•氷床
•生物
•工学
•医学
誰一人として、この環境を「経験した者」はいない。
全員が、未知の世界へ向かう覚悟だけを共有していた。
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出航直前。
明賢は、整列した隊員たちの前に立った。
その言葉は短い。
「諸君は、
世界で初めて南極へ向かう。
だが、英雄になるためではない。
次に来る者たちが、
死なずに進める道を作るためだ。」
誰も声を上げない。
だが、全員が理解していた。
この航海は、
成功しても多くは称賛されず、失敗すれば死ぬ。
それでも行く。
それが任務だった。
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出航
訓示が終わると、明賢は一礼した。
それを合図に、搭乗開始。
•タラップを上がる兵士
•重い装備を背負う研究者
•最後に乗り込む幹部要員
宗谷は静かに、岸壁を離れた。
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東京湾離脱
港内を抜ける宗谷の後ろ姿を、
多くの関係者が無言で見送っていた。
誰も言葉を発しない。
この船が帰る保証は、
どこにもなかったからだ。
宗谷、南へ
宗谷は――
低く、長い汽笛を鳴らした。
東京湾に響いたその音は、
別れの合図であり、決意の宣言でもあった。
ゆっくりと舫が解かれ、
巨大な船体が静かに動き出す。
向かう先は――
補給拠点・メルボルン。
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護衛航行
この頃、世界情勢は不安定さを増していた。
スペインをはじめとする旧来の列強は、
日本の技術的異常発展に強い警戒心を抱いており、
特に「正体不明の大型船」が外洋に出ることは
襲撃の対象になり得た。
そのため、南極海へ突入するまでの航程は
日本海軍の駆逐艦 3隻 が護衛についた。
•常に宗谷を挟む陣形
•昼夜を問わない見張り
•無線は必要最小限
宗谷は武装を持たない。
だが、守られていること自体が国家の意思だった。
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太平洋横断
太平洋は広く、静かだった。
原子炉による推進は安定しており、
機関室では燃料消費を気にする必要がない。
夜の海では、
護衛駆逐艦の航行灯が星のように浮かぶ。
誰もが理解していた。
――この静けさは、
南極の前に与えられた最後の猶予だと。
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メルボルン入港
やがて宗谷は、
日本領オーストラリア・メルボルン港に入港した。
港湾一帯には、
•鉱石資源の積み出し埠頭
•精製施設
•巨大な倉庫群
•重機用のヤード
が整然と並び、
新大陸と日本本土を繋ぐ産業拠点として機能していた。
そして同時に、
ここは 南極調査の最前線基地でもあった。
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最終補給
宗谷には、ここで全てが積み込まれた。
•食料:長期耐寒保存食
•予備燃料(発電・車両用)
•医療物資
•観測消耗品
•建設資材の追加分
甲板と船倉は完全に埋まり、
宗谷は本来の設計限界近くまで重くなる。
それでも、原子力推進は沈黙したまま安定していた。
ついに200章終わり
おそらく230章ぐらいまで行くと一旦試作版のアップロードを停止して正式版のアップロードを開始すると思います




