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九:身寄せども


 さてと、どう殺ろうか。



 物理は完全無効。

 一定時間経つと全攻撃無効。

 ある程度のパワーとスピードを持つ。



——なるほど、()()()



 「念動Ⅳ」発動。

 サウザンドアモルフェスを押し潰す。



 すると、その力を利用して飛びかかってくる。

「だからどうした!俺の方がお前より速いぞ!」



 声をかけながら回り込む。

 粘性の身体だったのに、その触手は鋼鉄をも上回る硬さを持つ。



ドゴォオオン、ドゴォオオン、ドゴォオオオオン



 何度も攻撃が当たりかけるが、当たらないように俺は避けてゆく。



ぶしゃっっ



 少し時間が経つと、サウザンドアモルファスのキタヒルビワが潰れ、ようやく1回殺せた。



 さて、ここまでで1ヒン。

 圧倒的に時間が足りない。



 でも、俺は「石火Ⅷ」をとっくに発動している。


_____________________________________

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


スキル名称:「石火Ⅷ」

スキル種類:支援系


スキル詳細・・・・・・それは石を打ち合ったときに出る火花のよう。それは火薬で石を飛ばした時のよう。全身にこれを纏うことにより、スピード4倍、全身体能力1.8倍。また、纏う範囲が半分になるごとに能力が1.6倍になる。さらに、発動時間が1ヒンを超えると、2ミョウごとに全身体能力1.1倍。自分を再現した擬似分身を作り出せる。また、このスキルのエネルギーを放出することが可能。


「看破」による隠し情報開示・・・・・・「(未取得のため、開示不・可・能・)」との統合により「(未取得のため、開示不・可・能・)」の取得が可能。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

_____________________________________


 さて、今回使えそうなのはどれか?



 答えは「自分を再現した擬似分身を作り出せる」と「スキルのエネルギーを放出することが可能」のところだ。



 先ほどのキタヒルビワはとっくに復活している。

 そして俺を飲み込もうとしている。

 キタヒルビワは体の大きさを圧縮させてるだけだからな。



——まあ、判断は悪くない。

 だが、俺相手だと悪手だ。



 擬似分身をこの空間で埋め尽くす。

 これは「石火Ⅶ」までとは違い、質量を持つか持たないかを選ぶことができる。

 今回、相手は物量で仕掛けてきたため、同じように質量で対抗。



 双方の膨大な質量がぶつかった瞬間、俺は「石火Ⅷ」のエネルギーを放出する。

 さて、俺は分身の中に紛れているため、気づかれることはない。



 目の前にはキタヒルビワがいる。

 再びエネルギーを放出。

 莫大な量の熱がキタヒルビワを襲う。



 2回目の殺害に成功。



 ただし、もう復活している。

 だが、この配置は俺の望んだ配置だ。



 全ての分身の質量をなくし、その分のエネルギーを自分に戻して貰う。



 それを全ての分身でおこなうと、

『熟練度が一定に達したことにより、「『EX』エネルギー循環」を取得しました』

『熟練度が一定に達したことにより、「『EX』エネルギ生成速度上昇」を取得しました』

という声が聞こえた。



「ふむ、これでスキルが多く使えるな」

 実はスキルはスタミナを消費することで使うのだ。

 そして今取得したスキルによってスタミナというエネルギーの循環ができるようになった上にその生成速度も上昇した。

 よってより多くのスキルが使えるようになったということにつながる。



 だが、「石火Ⅷ」のエネルギーを放出しても、それで殴っても、間に合わない。



 どうするか。



——簡単だ。



 さて、今発動している分身は質量を持たないため、この空間全てに無限に詰め込める。

 これがみそだ。



「まあ、別に新しく取得したスキルなんて使わなくていいんだがな」



 とりあえずこの空間全てに分身を設置する。

 そして、質量を持たせる。



 すると、分身それぞれの座標が重なってしまい、反発する力が次々に起こる。

 その反発する力によって更なるエネルギーが生まれ、エネルギーが無限に満ちてゆく。



 ただし、このエネルギーは実質俺が間接的に作り出したものなので、俺自身のライフは全く影響を受けない。



 一方、キタヒルビワは別に俺の眷属や召喚物ではないので、当然の如くこの空間に満たされたエネルギー、いや、今やエネルギーの量が多くなりすぎたせいで莫大な熱量を保有するこの部屋の空気の影響を受ける。



——3、4、5、6、7、8、9、10、11……999。

 これで999回殺した。



「あれ?何で止まったんだろ」



 時間を見ると、まだ10ヒンしか経っていない。



 しかし、「看破」が発動する。



 「継承戦争」発動を確認。それによる「ライフ爆発増加」を確認。



 くそっ、流石にまずい。

 特に「ライフ爆発増加」はかなりまずい。

 相手のライフを削り切る前に回復させてしまう。



 というかキタヒルビワって元々別の生物だったのか。

 そういえばサユノマサも何でこの塔の中に?

 まあ今はいい。


 

 さすがに打つ手なしか……。



——ってか?

 俺がそんなの見通せないとでも?

 シミュレーションで確認済みだっつーの。



 そもそも俺はさっきからずっと分身を設置している。もちろん質量は無い。

 さて、これに俺のエネルギーを注ぎ、質量を持たせたらどうなるか?



 俺の合図1つでこの中の全ての分身に質量を持たせる。



 分身同士の座標は反発する。

 しかし、今回は質量を持たせる直前にキタヒルビワに集めてある。



 全ての座標をピッタリ揃えると、空間が誤認してしまってそれが四次元へと変化してしまう。

『一定条件に達したことにより、「X生成(未定)」が「空間生成」に変化しました』



 ほお

「これは流石に予想外だな。というか次元を創り出すっていう条件は流石に条件厳しすぎやしないか……」



 だが、別にこれを使う必要はない。

 四次元は三次元を無数に()()()()()といえよう。



 さて、どうするか。

 ここで大事なのはこの()()四次元だ。



 俺が創り出した四次元はあくまでも三次元の座標の完全一致による物なので、完全な四次元ではない。



 つまり、その中に含まれている三次元の座標を少しだけ変えてあげると……



 どっっっかあああああああああああん



 こういうことになる。



 さらなる超大爆発を起こした跡には何も残っていない。

 直前に何かが身を寄せていたのは気のせいだろうか?

「さすがにオーバーキルだったか」



 ん?

「どうした?サユノマサ」

「主の規格外さはもういいのだ。あと、そこになんか落ちてるぞ」

「キュイイ?」



 拾わなくていいの?とニゲルがいっているように聞こえるのは気のせいだろうか……。



「でも、どうして今更そんなこと言うんだ?俺今まで一度も出落品ドロップアイテム拾ってないだろ」

「いや、なんか重要そうな物だと思ったからな」

「キュイッ!」



 そこでなぜニゲルは賛同する……?



「まあそこまで言うんだったら拾うよ」



 拾ってみるが、特に特別そうなものには見えない。



「別段不思議なところは何もないぞ?ただの石に見えるし」

「主よ、そこになんか数字があるのが見えないか?」

「あれ?本当だ」



 もしかして時間が経たないと起動しない系の魔道具か?

「いや、でも時間にしてはおかしいな。30としか刻まれてないぞ」

「ふむ、ダンジョンの残り階層じゃないのか?」

「いや、違うと思う。確か第千階層まで到達した挑戦者によって雲穿塔は第千階層まであるはずだ」

 その挑戦者達はパーティーを組んで登って、第千階層を攻略したはいいものの攻略した後しばらくして亡くなったらしい。

 ちなみに5人パーティーで全員Zランクだったという。

 おそらく疲労が溜まりすぎて過労死したのだろう。



「でも主は色々おかしいのはいいとして、他の挑戦者がはじめのサピエンを倒せるのか?もしかしたらこのダンジョンだけ第十階層ごとの怪異モンスターが現れているのではないか?」

「ってことはこの雲穿塔は他の雲穿塔よりも難易度が高いってことになるのか」



「そしたら第百階層には面白いやつがいそうだな!」

「そういえば私の主は戦闘狂だったな……」



 そういえばサウザンドアモルファスは「囚われ」の別称で呼ばれることがあるとか。

 もしかしたらこの石がその名称の由来に関することなのかもしれないな。



 さて、これからどうしようか。

「サユノマサ〜、今何コク?」

「今は2コク半だ」



 ふむ、サユノマサの推測通りだったら今日中に最上階に到達できそうだな。

 ならその前にスキルの確認でもしとくか。

 戦闘中に何個かスキルも取得したはずだからな。



 ああ、そういえば日を跨いでたな。

 ってことはptが変わってるっていうことか!



 ついでに能力の強化もしておこう。

 俺は解析玉を取り出す。


_____________________________________

〜〜〜〜〜≡≡≡≡≡≡≡≡「 フール=リッシュエスタの能力」≡≡≡≡≡≡≡≡ 〜〜〜〜〜


名称:フール=リッシュエスタ     種族:人間種ヒト  職業:光之武士


    ライフ:300000 (+400000) / 700000            

         ↑ 1up 10000pt

    レベル:Lv . 143  


ポイント:180000pt (日替わり,ランダム)



能力値:

*パワー:900000 (+999999)

     ↑1up 5000pt

*ガード:63040 (+30000)

     ↑1up 9000pt

*スピード:1100003 (+999999)

       ↑1up 10pt

*スタミナ:600000 (+1200)

       ↑1up 600pt

*コネクション:920000 (+999999)

         ↑1up 300pt

*ラッキー:70 (+7)

      ↑700up 777777(固定)pt    

*アップグレード:MAX (+999999)

    

*総合ステータス段位:Gー1位/1体中



スキル一覧:アクティブー   「石火Ⅷ」

               「空間生成」

               「身体浄化」

               「『EX』目眩し斬」

               「鑑定」

               「念動Ⅳ」

               「(NEW!)挑戦権」/計7個

      パッシブー    「戦闘感知」

               「思考」

               「看破」

               「(NEW!)図鑑」

               「(NEW!)エネルギー循環」

               「(NEW!)エネルギー生成速度上昇」/計6個

      隠蔽之魔術シークレットスキルー   「遊場ゲーム開始スタート



カンハブスキル一覧:戦闘系ー 「光礫」/取得3000pt

               「雷纏」/取得333333pt

          生産系ー 「創糸」/取得9000pt

          支援系ー 「修復」/取得6000pt

               「状態異常耐性」/取得60000pt

          操作系ー 「操作返し」/10000pt



個人能力値:*ユニークスキル:「虎狼痢」

              (「(未発現)カンサー」)

              (「(未発現)迸る閃光」)

      *進歩可能進歩先ー[空間生成]____[ 遊場ゲーム創生クリエイト

               [ 遊場ゲーム開始スタート]_|

      *称号ー《____》《愚か者》

      *総使用器ー 黎明/刀/武器耐久値 ∞(使用者のライフと連動)

                 (使用者「フール=リッシュエスタ」固定)

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 気づかなかったが、いつの間にか「石火Ⅷ」から『EX』が消えていた。

 『EX』って能力の効果を2倍にしてくれる者なんだが、なぜだろう?

 というか『EX』からはなんか変な違和感を……。まあいいか。



 強化の方が大事だからね。

 それについてはまたおいおい考えるとしよう。


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