表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
バカと呪いと魔法学園 ~魔法を知らない最優の劣等生~   作者: 出雲大吉
第5章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

211/212

第211話 恥ずかしい家


 作戦かどうかはわからないが土曜の方針が決まったので家に帰る。

 そして、ベッドでごろごろしながらゆっくり過ごしていると、ノックの音が部屋に響いた。


「何だー?」


 さっきから隣がうるさいし、イルメラかなーと思いながら声をかけると、扉がガチャッと開く。

 そこにはウェーブがかかった長い金髪の可愛らしいお人形さんが立っていた。


「ツカサ君、こんにちは」

「リディじゃん。どうした?」


 本物のお嬢様と評判の従妹のリディ・ラ・フォルジュだ。

 なお、偽物はトウコ・ラ・フォルジュ。


「遊びに来た」


 遊びにって……


「外出は控えろよ」

「大丈夫。ミシェルさんに連れてきてもらったんだよ」

「へー……そのミシェルさんは?」

「下に行った。叔母さんと話があるんだって」


 ふーん……


「隣から来たのか? あ、座れよ」


 そう勧めると、何故かテーブルの前じゃなくて、ベッドに腰かけた。


「うん。トウコちゃんのお友達がいて、若干、気まずかった。あ、でも、知ってる人はいた。ユイカさんだっけ?」


 リディはデート中に遭遇したユイカとユキは知っている。


「茶髪の巨乳はいたか?」

「きょ……!? い、いたかもー」


 いたか……


「そいつはイヴェール派だな」


 ノエルさん。


「え、そうなの? まあ、いるか……」


 あれ?


「そんなもんか? 敵じゃない?」

「敵か味方で言えば敵だけど、ただの派閥でしょ? 別に気にしないよ。そこにイヴェールの人間がいたらびっくりだけど」


 シャルがいるのはダメなわけね。


「リディもイヴェール派の友達はいるのか?」

「あまり大きな声では言えないけど、いるね。家がどっちの味方をしているかってだけだし、正直、形だけの家も多いよ」


 ユイカやユキがそれっぽいな。


「そうじゃない家もあるわけだ」

「うん。要は派閥も敵対しませんし、相手方と仲良くしませんよっていうだけの家とすごく協力するよっていう家とに分かれているんだよ。ヨハンさんが問題になったのはランドローの家が後者だから」


 なるほどね。


「ちなみに、イヴェール派のアントワーヌはさっき言った巨乳の家だ」

「きょ!? それ、やめようよ……ごめん。アントワーヌは知らない。逆に言えば、知らないってことは前者の派閥じゃない?」


 ノエルはそこまでがっつりのイヴェール派ではないのか。


「なるほど。ちょっと勉強になったな。ちなみに、ミュレルは?」


 クロエね。


「イヴェール派もイヴェール派。ナンバー2だよ。ウチで言うところのミシェルさんのアンヴィルくらいに深い家だね」


 え? ミシェルさんの家ってナンバー2なの?


「そんなにか」


 信用できるっていうのもわかるな。


「まあ、親戚だしね。前に聞いたけど、ツカサ君とトウコちゃんを抱っこしたことあるって言ってたよ」

「そうなん?」


 まったく記憶にない。

 俺達とミシェルさんは6歳違いだからそんなに離れてないんだが。


「うん。どっちかを抱っこすると、どっちかがよじ登ってくるって笑ってた」

「あー、その話、伯父さんや伯母さんからも聞いたことあるな」


 というか、親戚からよく聞くし、両親からも聞いたことがある。


「ツカサ君とトウコちゃんらしいよね。あ、それでさ、対抗戦ってどんな感じなの?」


 それを聞きたかったわけだな。


「敵が弱すぎてつまらん」

「そ、そうなんだ。ぶっちぎりで1位とは聞いていたけど」

「質も悪いし、やる気もないみたいだな。他所の町ってあんなにしょぼいんだろうか?」

「さあ? 私も他所の町は知らないからなー。明後日がペアで戦うやつでしょ? なんか中継されるらしいから家族で見るね」


 見るの?


「婆ちゃんは寝とけって言っておいて。頭を抱えるかもしれん」

「……なんで?」

「俺ら、今のところ悪役路線で行っている」

「……なんで?」


 なんででしょう?

 ユキさんのせいじゃないですかね?


「うーん、よくわからん」

「よくわかんないのはツカサ君とトウコちゃんだよ」


 従妹にこう言われる俺らよ……


「まあ、ハードルを下げて見てくれ」

「これ以上?」


 すでに下がっているわけね。


「よし、リディ、遊ぼうか」

「簡単なのにして。実はものすごく眠いんだ」


 あ、時差があったな。


「あっちは今、何時だ?」


 ちなみに、こっちは昼過ぎ。


「朝の4時半だね」


 そりゃ眠いわ。


「もうちょっと遅く来いよ」

「ツカサ君に会いたかったんだもーん」


 あー、可愛い。


「トウコと交換できないかなー?」


 俺、こっちの可愛いのがいいわ。


「仲良しなくせにー。ねえねえ、今日、泊まっていい? ツカサ君と寝るー」

「それは伯父さんと伯母さんとウチの両親に聞け。あと、寝るのはトウコとな。リディももう中学生なんだから」

「ちぇー。叔母さんに聞いてくる」


 リディが立ち上がった。


「ついでにアイス持ってきて」

「わかったー。あ、そうだ。またデートしようよ。この前は不完全燃焼」


 眠くてすぐに帰ったからな。

 しかも、トウコが誘拐されるおまけ付き。


「対抗戦が終わって落ち着いたらな」

「やったー。じゃあ、ちょっと待っててねー」


 リディはご機嫌で下に降りていく。

 その後、ウチの親と伯父さん伯母さんから泊まる許可を得たリディは本当に泊まることになったので夜はリディとトウコと3人で遅くまで遊び、翌日も一緒に遊んだ。

 とはいえ、さすがに時差のこともあるし、ずっとはいられないので翌日の早いうちに帰っていった。

 そして、金曜も終わり、土曜になると、トウコと一緒に朝食を食べる。


「今日、最後の戦いがあるけど、お父さんとお母さんも見るの?」


 トウコが父さんと母さんに聞く。

 今日は休みなため、父さんもいる。


「見ませんよ。私はそういうのが好きじゃないんです」

「俺も見ないな」


 両親は見ないらしい。

 やったぜ。


「そっかー。優勝旗を持って帰るからね」

「いらんわ。というか、そんなものはないだろ。それよりも変なことをして目立とうとするなよ。お前達ときたらすぐに調子に乗るんだから」

「そうですよ。運動会の時なんかものすごく恥ずかしかったです」


 俺達も日傘を差しているあんたが恥ずかしかった。


「大丈夫だよー」

「うん、大丈夫」

「「でも、年末までラ・フォルジュの家には帰らない」」

「「ハァ……」」


 こら、俺達の芸をパクるな!


お読み頂き、ありがとうございます。

この作品を『おもしろかった!』、『続きが気になる!』と思ってくださった方はブックマーク登録や↓の『☆☆☆☆☆』を『★★★★★』に評価して下さると執筆の励みになります。


よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【新作】
元暗部の英雄、再び暗躍する ~娘のために正体を隠して無双していたら有名になっちゃいました~

【新刊】
~漫画~
35歳独身山田、異世界村に理想のセカンドハウスを作りたい ~異世界と現実のいいとこどりライフ~(1)

~書籍~
左遷錬金術師の辺境暮らし 元エリートは二度目の人生も失敗したので辺境でのんびりとやり直すことにしました(1)
左遷錬金術師の辺境暮らし 元エリートは二度目の人生も失敗したので辺境でのんびりとやり直すことにしました(2)

【現在連載中の作品】
宮廷錬金術師の自由気ままな異世界旅 ~うっかりエリクサーを作ったら捕まりかけたので他国に逃げます~

その子供、伝説の剣聖につき (カクヨムネクスト)

週末のんびり異世界冒険譚 ~神様と楽しむ自由気ままな観光とグルメ旅行~

左遷錬金術師の辺境暮らし ~元エリートは二度目の人生も失敗したので辺境でのんびりとやり直すことにしました~

バカと呪いと魔法学園 ~魔法を知らない最優の劣等生~

35歳独身山田、異世界村に理想のセカンドハウスを作りたい ~異世界と現実のいいとこどりライフ~

最強陰陽師とAIある式神の異世界無双 〜人工知能ちゃんと謳歌する第二の人生〜

【漫画連載中】
その子供、伝説の剣聖につき
コミックグロウル

35歳独身山田、異世界村に理想のセカンドハウスを作りたい ~異世界と現実のいいとこどりライフ~
カドコミ
ニコニコ漫画

左遷錬金術師の辺境暮らし ~元エリートは二度目の人生も失敗したので辺境でのんびりとやり直すことにしました~
ガンガンONLINE

最強陰陽師とAIある式神の異世界無双 〜人工知能ちゃんと謳歌する第二の人生〜
カドコミ
ニコニコ漫画

【カクヨムサポーターリンク集】
https://x.gd/Sfaua
― 新着の感想 ―
親父さんは設定的に現役魔法使いではないけど 武道レベルがやばい気配が
愉快な家だな
双子の絆vs学生時代からずっとラブラブ夫婦のシンクロ芸か
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ