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食に全振りする情熱・野菜スープ

作者: 穂積 零

高熱判定にならないギリギリのところを攻めてくるいやらしい熱にハラを立てながら、ぐーすか主張は激しいのに量が食べられないハラにハラを立てながら。


ふ、とからだが軽くなったことに気がつく。

瞬間的に解熱したように見せかけて騙してきたこの数日の肉体とは、様子が違う。ちょっと変な体勢をしていたから上腕が謎の筋肉痛に見舞われているけれど。



よし、スープを作ろう。

柔らかく煮ればどうにかなるだろう。子がたまご雑炊を作ってくれてはいたが、さすがに力がでない。野菜食べたい。


何日かぶりに台所に立つ。


とりあえずじゃがいもは入れよう。おお、なんかめっちゃ芽が出てる。緑色にはなっていない謎からは目をそらす。

よく洗って芽を取り、少々厚めに皮を剥いて適当に刻み、水にさらす。

少し大きめを、一個。


その間に野菜室からにんじんを……ってああぁぁぁぁ……!!!

にんじんがっっ! にんじんがっっっっ!!!

黒かびさんに侵食されていた……。ビタミンAを狙ってたのに……。仕方ない、なしでいこう。


子が使いかけで仕舞っていた玉ねぎを取り出す。まさかの皮付きだった。いや皮付きはいいんだけど、根本は落としといてくれ。指導いち。

四分の一個。


にんじんへの恨みをキャベツで晴らす。刻みすぎ。

外側の大きめ二枚。


炒める気はないので、玉ねぎ、じゃがいも、冷凍されているソーセージを刻むのも面倒になったのでそのまま鍋に入れ、水とコンソメを加えて火にかける。

水三五〇ミリリットルとコンソメ小さじ一と半分、ソーセージはひとり一本。


じゃがいもがほどよく煮えたら(半生くらい)キャベツをどさー。


あっ、スープに沈まない。沈めないと。あわあわ。

キャベツがくったり煮える頃にはじゃがいもも柔らかく煮えている寸法である。


好みでここにしょうゆを少し落とすのもありだが、今回はなしでいく。

仕上げに胡椒を振る。本気で嗅覚逝ったなあ。いつ帰ってくるんだろう。

少々放置しすぎて煮詰まってしまったので、少し水を足してごまかす。

二人分の完成。



挿絵(By みてみん)


色さみしっっっ!!!!

やっぱりにんじんのあるなしは大きいなあ。


これに、朝焼いたパンケーキの残りをぶつけたまではよかったが、やっぱり食べきれなかった。病ダイエットかよ。治ったら戻るぅーー。

スープは意地でも食べきった。口の中でほろほろにほどけていくじゃがいもがやさしい。

キャベツの胃の粘膜再生補助や整腸作用に期待。


賽の目切りとかにこだわらなくても、適当で十分煮えるものである。肉じゃがとかの煮物と違って、多少崩れたところで汁の一部になるだけだしね。


真面目にソーセージも刻んで、パプリカなんかの彩り野菜も加えて、少しの小麦粉と牛乳なんか足したら応用編で野菜のチャウダーになる。わあ、豪華。



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― 新着の感想 ―
[一言] 写真からしてこれはポトフですよね? ネットではフランス料理ですがソーセージに野菜をふんだんに使っているので体には良いですね。 基本的に洋食って肉が多く野菜が少ないので本料理はバランスが取れて…
[気になる点] コショウ、ふれば美味しいのですけれど、胃の負担になりませんでしたか? [一言] 少しの手間でできるアレンジも書かれているので、よいと思いました。 お大事に。
[良い点] この材料ですと、ジューサーミキサーなどで具材を細かくしてポテトポタージュにする手もあったかも。 病人食にもオススメ。
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