表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神の下僕は自由になりたい  作者: D沖信
世界の理と外の世界
766/783

コード“末”1

何か問題が起こる事もなく平和に時は流れて春直前まで進む。

神鳴の無茶な願い事に振り回されつつ皆が負担を受け持っていた。

休日の昼下がり、翔は女性陣が外出している事をいい事にのんびり自由気ままにだらけていた、

ポテチを貪りながらノートパソコンでネットサーフィンをしているとアキトがリビングに現れて疲れた顔をしながらヨッと挨拶してくる。

「神鳴の相手するなら娘達が戻ると楽なんだがなぁ…」

いきなり愚痴を話し始めて何を言い出すんだと翔は微妙な顔をする。

「そういえば神螺からの連絡は?」

「帰還予定はもうじき…ってとこだ。ポテチちょっと分けてくれよ」

子供っぽい要求に新しいのあるぞと戸棚を指差す。

チラッとそっちを見て開けてのりしおを取り出して「ラッキー」とニヤける。

「コンソメじゃないのか」

「ん?ポテチはのりしおだろ?」

翔とアキトの好みとの違いに互いに顔を見合わせる。

「のりしおなんてちょっとオッサンじゃないか?」

「お前それ…!そんな事…!戦争だぞ!」

「いやいや、俺も歳一回りしたらそうなるのかなぁ…」

話をはぐらかす翔をアキトはジトッとした目で睨む。不服そうに開封して一枚齧り物思いに(ふけ)る。

「そろそろ俺も潮時ってやつかねぇ…」

「どうしたんですか?急に」

アキトは自分の立場を語りだす。

「ほら、俺もいい歳だし…子供もいるし次世代に引き継ぎして隠居しようかなーって…いや、今が俺の世界から離れて隠居している様なものだが」

「先生達はどうするんですか?」

「いや、どこか行くわけじゃなくて一線を退くってやつ」

具体的に何かする訳じゃなくただ厄介事に首突っ込むの辞める宣言と笑って説明する。

「お前も結婚して子供出来たらそう思うんじゃないか?」

「そ、それは…まぁ…多分?」

今ですら仕事の煩雑さに悩まされ始めている翔は覚醒者としての時間よりもキーボード叩く時間の方が当然長くなっていて苦い顔をする。

二人はポカーンと忙しい日々よりまったりスローライフがいいなと年寄りのような思考をするのであった。


神藤の技研、理の外の調査等もう必要も無く特にやる事もないので商品開発等を手伝う神威達。

メカニックの本領発揮と言わんばかりに働くツムギを遠巻きにヨロズは大きな欠伸(あくび)をしていた。

新素材の作成に尽力していた神威がそれを見かけてやれやれ顔で近付く。

「平和になって退屈そうだな博士」

「退屈?…そうだな、神鳴のわがままも落ち着いて本当に色々と円満解決。全て丸く収まったといった所でワタシの役目の終わりを感じているよ」

「役目?終わり?仕事ならたんまりあるぞ」

神威の呆れた言葉にヨロズはキョロキョロと周囲を見渡し答える。

「退屈な仕事がな」

「刺激が欲しいならアキトの娘達の冒険に付き添えばいい。そろそろ定期報告があるはずだ」

「他の神の居ない世界か…」

自分の能力の真価を発揮出来る場所を思い浮かべてヨロズは首を横に振る。

「辞めておこう。年甲斐もなくヤンチャするのは見苦しい…有っても戰の闘技者だな」

「十分過ぎるな。それはそうと基盤に乗せれる新たな金属繊維を精製しようと思うのだが手伝ってくれないか?」

「ほう、物の小型化が進みそうだな。お供しよう」

ヨロズは気合いを入れ直し科学者らしく白衣を整えて神威と肩を並べる。


丁度その頃地上の広い駐車場スペースの上空にアキトの子供達を乗せて飛び立った方舟が帰還し出現した。


すぐに報せは広まり関係者が出迎えに集う。

そのメンバーの中には未来テックのマークも参加していた。

マークは頭のテカりを気にしながら全員に黙っていた情報を口にする。

「探索に向かわせた中には私の血を引くアンナがいるのだ。気になるのは当たり前だ!…それと一応報告も受け取る義務があるし…」

神威が目を見開く。

「ハゲ、お前子供居たのか!」

「居ちゃ悪いか!?ハゲはヤメロォ!」

科学者面子の中では年長で結婚歴もあり当時子供も残していたマークの子孫に当たるのがアンナだと説明して少しソワソワした様子を見せる。

ツムギは興味津々にマークを肘でつつく。

「どこでわかったんだい?」

「彼女が自分の家系に神プロジェクトに関わった人がいると自分からな…それが私だと気付いているのは私だけだがな」

「本人には言っていないんだねぇ…」

マークは小さく溜め息をついてから「だって気マズいじゃん!」とぶっちゃける。

アンナにそんな心労掛かりそうな話は出来ないと身内との接し方に難色を示す。

「あはは上司がご先祖様は確かにドギツイねー」

完全に他人事だからと笑うツムギを恨めしそうにマークは睨むのであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ