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神の下僕は自由になりたい  作者: D沖信
未来襲来
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コード“威”13

黒姫の願いでアトラクションを幾つか回った後観覧車に向かう。

「皆のところに戻る前に…」

翔は時計を確認して軽く頷き二人で乗り場に進んでいく。

それを遠巻きに黒鴉が飛び出そうとするのを周防が必死に止める。

「止めないで!妹の!妹の貞操が!」

とんでもない話を持ち出して喚く黒鴉を何とか説得しようとする。

「あーちゃん!落ち着いて!二人とも良識ありますから!」

「浜松ぅー!」

黒鴉の叫びを聞いた他の面子がぞろぞろと集まり騒ぎを大きくしていく。

そんな事も知らずに甘い一時の中で談笑する二人、下では冷やかそうと学友達や神達がやんややんやと黒鴉の勢いに乗る。

周防とアキトが必死に暴走を止めようと涙ぐましい努力をするが鎮めること叶わず観覧車から降りてきた翔達は異変に気付き翔は黒姫を逃がして仲間達にもみくちゃにされるのだった。

帰りの集合時間、色々と疲労感でボロボロな翔が最後にやってきて竜司に手を振る。

「黒姫から聞いているが大丈夫かい?黒鴉が迷惑かけたね」

「はは…まぁ大丈夫です」

翔はため息をついて苦笑いする。

竜司は回りに誰も居ないことを確認して話を切り出す。

「戦いの話になるが、疲れている所悪いが明日少し協力して欲しい、とある作戦を実施したい」

「作戦…?」

ろくな作戦じゃないだろうなと感じながら恐る恐る頷く翔だった。

「ああ、他の数名にも頼むつもりだ。詳しい話は戻ったらしよう」

二人はバスに乗り込み帰路に着く。


殆どの面子が解散した後で翔とアキト、それに八坂と黒鴉が竜司に呼ばれる。

「明日向こうさんの機械兵を全て呼び出して枯らす、単純な作戦を実行したい」

神威がプロジェクターを使って軽く説明を行う。

「研究所地下に戦闘訓練用のホールを作戦した、そこで箱のコードを常に発令し続け機械兵を呼び出す。あれは実体があり偽物の魔物とはルーツが違うようだ」

指示棒をタンタンと映写された資料を指す。

異世界にいたアキトが手を上げて聞く。

「なんで俺が呼ばれてるんだ?」

「強いと聞いているんだが…?」

力量を頼られて地球の問題は地球で解決しろとアキトは覚醒者の事を持ち出す。

「質より量で良くないか?」

神威がそれは肯定し頷きながら説明を続ける。

「確かに量で叩いても良いのだがちょっとだけ問題があってな…」

スイッチを取り出して翔以外に渡す。

「機械兵の音波により神の力が封じられてしまう、無効化を無効化するスイッチだ、これが数間に合わなくてな…」

頭痛が痛い的な言葉に八坂が首を傾げ意味を何となく察して答える。

「俺は神の力使ってないが?」

「あー、そうなのか?ふむ…じゃあ今からでも黒姫辺りでも呼ぶかい?」

神威は軽い感じでスイッチを八坂から返してもらうが竜司が今は面子はこれで足りるだろうと話を進め腕を組んで今一度集まった面子の意思を確認する。

「突然の話で申し訳ない、相手の在庫が幾らあるか解らないが協力して欲しい、無理にとは言わないが」

全員拒否する理由はないと作戦に乗ることにする。

「ありがとう、明日までゆっくり休んで欲しい、向こうも無尽蔵ではないはずだ!よろしく頼む」

解散になり翔は明日までに疲労抜けるかなと伸びをする。アキトがそんな翔に声をかけてくる。

「俺が顔を出さない数日の間に相当苦労させられたみたいだな」

そっちに用事は殆んど無いんだがと笑いながら雑談しあう。

「あれ?異世界も何人かつなぎ服行ってるんじゃないのか?」

「そっちターゲットにされてから来てないんじゃないか?…そもそも非武装な地球と違って抵抗されてやられたと思うぞ?知らんけど」

アキトの話を聞いて翔は納得する。

「まぁ相手がどれだけいるかわからない、燃費は抑えていけよ」

「当日言ってくれ」

翔はアキト達に別れを告げて眠そうに自室に戻るのだった。

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