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神の下僕は自由になりたい  作者: D沖信
未来襲来
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コード“鳴”10

事態の終息に神鳴が立ち上がり汚れた服に肩を落としてとてとて歩いて黒鴉に近寄る。

「最悪…生き返るけど痛みが無い訳じゃないし瀕死のダメージはすんごーく辛いのよ?」

愚痴を聞きながら黒鴉は申し訳なさそうに頭を下げる。

「ごめん、私の不注意で…」

「うわ、素直!…お礼はまた今度ね」

神鳴は敵が落ちてきたビルを見上げて割れた窓を睨む。

「うーん、もう行っちゃったか」

ケロッとしている神鳴を見て協力者が何度も瞬きして質問する。

「神の一柱が何で…」

「…貴女は誰?なんで神姫の力使えるの?」

協力者は黒鴉の顔色を窺うようにチラッと見ると黒鴉も同じように頷いて自己紹介を行う。

「私の名前はミレイ、神姫の力が使えるのは適合者だから…らしいです」

ミレイは長いもみ上げを触って薄くなった灰色の髪をアピールする。

「成る程?神姫の縁者かしらね…」

神鳴がポツリと呟くとビルから神姫が出て来て黒鴉達と視線が合って嫌な顔をする。

「あ、丁度出て来た」

ミレイは神姫を見て先程より激しく瞬きする。

「…黒鴉様?神が二柱も…よくあることなのですか?」

「お父様と裏切った神螺以外なら何時でも会えるわよ」

気軽に撃破対象の神が気軽に集結すると知って戦々恐々とする。

「んで、アンタはこの後どうするの?」

黒鴉はミレイに結論を迫る。

「私の目標的には黒鴉様に協力したいと思います」

「それがマザーAIとやらの考えなのかしら…着いてきてもいいけど多分色々聞かれると思うわ」

脅しのような言い方をするがミレイは覚悟が決まっているようだった。

疲れた様子の神姫は一礼する。

「ワタシ先に帰りますね、神鳴お土産はワタシが持って帰りますので服とか買って貰っては?」

神姫は自分の子孫と知って気まずそうにさっさと帰っていく。神鳴はアドバイス通り服をお願いするように黒鴉をチラッと見て黒鴉は庇われた罪悪感に許可するしかなかった。

「悪いわねミレイ、先に恩人の衣装先に買いに行くわ」

「ご一緒致します」

恭しい態度に気色悪さを感じつつ神鳴の衣服とさっさと買いに移動する。


事件解決後も警戒していた亜紀人の元に紙袋を引っ提げた神姫が帰還する。

「お疲れさん、こっちでは事件発生から一分未満だそっちは?」

「ワタシが侵入して十数分…発生からは大体一時間位でしょうか」

「その程度か、それでも俺には致命的か…ん?なんだその紙袋」

亜紀人が紙袋に興味を示すと神姫は笑顔で答える。

「神鳴の頑張りでの黒鴉さんからの報酬です、クッキーなんかもあるようで玉藻ちゃんと仲良く食べてください。ワタシはカステラ貰いました」

「…あいつら巻き込まれてたのか」

相変わらずトラブルメーカーな面々に呆れながら紙袋を受け取る。

「興味深い話もありましたよ?」

神姫は続けてアルバートの存在とマザーAI、そして自分達の子孫が現れたことを伝える。

アルバートの名前を聞いて亜紀人は苦虫を噛み潰したような顔をして顔の筋肉をひくひくと痙攣させる。

「アルバート…!それとやはり一枚岩じゃないか…まさか子孫が潜り込んでいるとはな」

「マザーAIについては何かご存知ですか?」

亜紀人は首を横に振る。

「黒鴉に着いていくなら後から情報抜けるだろ…今日は帰ろうか」

二人は街を離脱して帰路に着くことにするのだった。


研究所にて神鳴の影響を調べていた翔達の元に黒鴉からこれから帰るという話と会議室の用意と新しく部屋を用意しろという指示が飛んで来る。

話を聞いた神華が愚痴を吐いて忙しそうに走り回る。

「黒鴉様は相変わらず無茶を言いますね…なんで会議室まで…」

神華から手渡された会議室の使用用途のシートを翔は受け取り扉に張りながら一つ意見を出す。

「こういう時って大体厄介事に直面した時だな」

「うう、アタシは話聞きたく無い…どうせまた面倒臭い話…」

口にも態度にも嫌々感が溢れて何度もため息をついていた。

「姉さん達…買い物途中に何があったんでしょうか」

黒姫が会議室を手配し終えて顔を覗かせて心配する。

「アタシ皆呼んできます…部屋の準備で参加しませんからね」

「どうせ呼ばれるぞ?」

「もう少し暇が欲しいです…」

すっかり元気が無くなっている神華はとぼとぼ歩きながら神威達のいる作戦室に向かうのだった。

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