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この▽▲▼を愛してる  作者: 五十寺 悟
8/9

任務達成には程遠い


外は相変わらず寒く薄暗い。


ずっと歩いているが、未だに仮拠点には着かず正直少し歩くのに飽きてきている。



ガスマスク越しに見る世界はどこまでも薄暗く、瓦礫たちで汚れている。


僕はふと先日の撃退戦時に見た空が恋しくなる。あれは、本当に綺麗だった。



「うわっあの花相変わらずキモイな」



ふと横を見ると変異しきった花が咲いていた。世界が変わったのに対応して花のDNAも作り替えられたのだろう。


葉のない代わりに地面に大きく口を開けた花は不気味だ。

だが今や天からの光は届かず、呼吸をしようにも汚染されすぎていてそんな暇すらない。


そうなるとやはり肉食に変わるのかもしれない。



花で思い出したが、僕の名前は花が由来だ。古代の花なのだが、とても綺麗で僕はあれを好ましく思っている。

しかも調べてみると七夕産まれの花らしい。


僕の誕生日も七夕なので丁度いいと思っている。



「大丈夫?なんかぼーっとしてたけど。」


「先輩。こいついつもぼーっとしてます。」


うるさいわ。

こういう顔なんだよ。悪かったな!


猫背が僕を貶し続けるため少し苛立ちを覚え始めた頃、やっと仮拠点が見えてきた。


全く本当につまらなかった。


だがしかし、明日からは任務がある。少なからず明日は楽しめるだろう。


仮拠点の中に入りガスマスクを外す。

少し気が抜けた。




次の日の朝がやってきた。

相も変わらず外は暗く心做しか空気も重い。


今日は巣を探すのだが、それがまた面倒臭い。名前は【キメラアント】やつはうじゃうじゃ居るし見た目は気持ち悪いしでやってていいことは無い。



「戦闘準備!来るぞ!」



ほらきた。犬とありと鶏の合体した外見の怪物なんかと戦いたくねえよ!


頭は犬

胴体はアリ

足は鶏

というなんとも滑稽で醜い姿をしている。

本当に気持ち悪いので早めに片付けたい。




拳銃を取り出し眉間に1発。

次にアリの関節部(?)に蹴りを入る。



「キリがないね……!倒しても倒しても湧いてくる!」


本当にその通りで、敵は倒しても倒してもどこからが移動してくるのだ。


「くそっ!全員少し離れてろ!手榴弾を使う!」


「了解!」


数秒後とてつもない衝撃と爆風が僕らを襲った。

ホコリと砂で前が見えない


しばらくすると視界が晴れ、敵の死骸が目に入った。

しばらくは捜査を円滑に進めることが出来るだろう。


「あ、まって!巣見つけた!案外近かったんだね!」


「そりゃこんだけいるわけだわ……」


中を除くと、下に続いており沢山のキメラアントが仕事を着々とこなしていた。


正直言って入りたくない。しかし任務なので仕方がない。


僕達は爆弾を仕掛けるために巣の中へと突入した。

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