表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。
この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

異世界漫喫♪

作者: 三河みかん

【異世界桃太郎】の修正作業が捗らず…


資料整理から…現実逃避に。


妄想が膨らみ生まれた作品です。


折角、異世界の設定を考えたので、勿体無い精神で活用しました♪


お楽しみ頂けたら、幸いです!



《桃源郷》


元々人間だったが、今は神と呼ばれる存在が暮らす場所。



「太郎ちゃん、可愛いわね~」

「当たり前じゃ!!儂の曾孫じゃ♪」

「…シカさんに似て、良かったわね!?」

「な、何じゃと~」



「あ、また異世界召喚ですよ!?」

「あれ、あの子は…!

源さん!大変だ!!

お前さんの子孫の実宇(みう)ちゃんが拐われる!」


「な、何~!?」

「早く、何かチート付けてあげないと!」

「そうだな~、太郎君にも付けたから【生活魔法】は、いいだろう。

チートは…いつも『漫喫がないと、生きて行けない!』って騒いどるから、【漫喫】でいいだろう。

店ごとあれば、不満はなかろう…」




◇◇◇◇◇




もうすぐ愛蔵版がでる[河原イズム]先生の名作、[泣くラファエル]を読みつつ、寝落ちしたみたいだ。

いつもの漫喫(マンガ喫茶)で目が覚めた。


ナイトパック980円也。

100円引き券を使って、880円で8時間!


明るい店内、好みのマンガが多い、手作り料理が美味しい、ドリンクバーも充実♪


愛用の漫喫だ!!


モーニングサービスやランチが人気で、日中は混雑してて人気マンガが読み難いけど、夜は寝てる人も多いから、マンガが読みやすい。


私は、海野実宇(うみのみう)

短大卒を卒業して、靴と鞄の販売職について、3カ月。

休前日に漫喫を利用するのが、楽しみだ♪


《さぁ~、モーニングサービスを注文しよう!》


フロントに電話する。


トゥルルル・トゥルルル…


《?、レジや厨房から、手が離せないのかな!?》



2度目、3度目と電話するが、誰も出ない。


《おかしいな…、マンガを取りに行きながら、声をかけて来るか…》


「えぇ~!?」


思わず声を出し、店内を見回る!


「誰もいない!? 何で~!?」


店員も、他の客も、自分以外の人が誰もいない。


呆然としながら、外の駐車場を見に行く。


「ここ、何処?」


駐車場は、ある。


自分の車も、ある。


その周りが、見知らぬ場所だった。



正面は県道だったのに、草がまだらに生えた土地。

うっすら、土がむき出しに続いているのは、道だろうか?


両隣のコインランドリーと中古車店があるはずの所は、木があり林の様になっている。


裏側は、岩山に低木があり、その奥は遠くまで深い森林が続いていた。




◇◇◇◇◇




《とりあえず、何か食べたいな》


勝手に、厨房に入る。


お味噌汁、炊かれたご飯、茹で卵、ハンバーグの種、ホワイトソースや、カレー等は下ごしらえ済みだ。


《定番メニューは、下ごしらえ済みだね》


野菜や、肉、魚等、そのままの食材も多い。


《日替わりランチ用は、そのままの食材かな?》


《材料もあるし、一部料理済みのもあるな…、しばらくは、大丈夫そうだね》


食べ物が確保でき、安心する。ガス、水道はどうか、使って確認する。


《…オリジナル・モーニングだ♪》


ご飯、味噌汁、茹で卵、サラダ、ソーセージを用意した。


ソーセージだけ、フライパンで焼いたが、後は出来上がっていたのを盛り付けた。


取り敢えず、厨房のガスや水道は使えた。


オリジナル・モーニングを食べる。


《うん、美味しいな♪》


食べたら、ちょっと落ち着いた。


《ネットの閲覧や、ゲームは出来るんだよな!?》


厨房は使えたし…、トイレは大丈夫!


《発注書から、発注が出来れば…》


フロントの業務用パソコンを触ってみる。


《…出来た!》


ドサッ!


足元に、ダンボール箱で現れた。

さっそく中から、注文した物を確認した。


マンガ、スウェット、冷凍食品、トイレットペーパー…


片付ける。


仕入れも大丈夫そう。


お金も取られてない、不思議仕様!


《う~ん、考えても分からないや!》


取りあえず、マンガでも読む。




◇◇◇◇◇




コミック1冊を読み終わり、次巻を取りに席を立つ。


ふと、外を見ると[ゴブリン]としか呼べない異界のモンスターが、敷地外の林にいた。


《やだ!自動ドアじゃ、入って来るじゃん!?》


慌ててドアのスイッチを探す。

ドア付近にはない。

フロントの中かな…、有った!


フロント奥の店内の照明スイッチの横にあった。

急いでオフにした。

その後、自動ドアの下にある鍵を締める。


外扉の鍵を締める為、内扉を少し開けて向かった時、めちゃくちゃドキドキした。


《窓も、扉も、ガラスなんだけど、大丈夫かな!?》


あっ、と思い出して、トイレや、厨房など、1階の窓が閉まってるか確認した。


《ガラス壊されたらトイレか、シャワーブースに避難かな!?》


外の様子を伺う。


どうやら、敷地に入れないようだ。


棍棒で、見えない何かを、叩く様な仕草。


《結界?》


[異世界転移]魅惑のワードが頭を(よぎ)る。


「ステータス・オープン!」

「メニュー…うわぁ~!!」



【ステータス】

 名前・海野実宇

レベル・1

 称号・異世界人

スキル・生活魔法



【メニュー】

[メニュー]

[能力]

[地図]

[収納]



能力を詳しくみて、把握した。


《チートだ!》


生活魔法は、生活を豊か便利にするありとあらゆる事を1MP以外で行い。

[魔力∞]の事実!

材料なしで生産チートである。


[メニュー]はヘルプや、能力拡張機能がある。


[特別称号・神々に愛されし者]は桃源郷に行けたり、神々と通信し助けを乞える。


[ユニークスキル・漫喫]が、このお店と言う訳か…


《通りで、発注出来た訳だ!》



敷地、建物、車は、結界が張ってあり安全な様で、安心した。



マンガの続きと、ドリンクバーに向かう。




◇◇◇◇◇




ふと、再び外を見た。


《おっさんじゃん!? 入れたの?》


ぐったりしたおっさん2人が敷地内にいた。


ガラスに倒れかかってる。


革鎧はボロボロで、血塗れ状態。


《あんな所で死なれたら嫌だな…》


おっさん達に声をかけて、感じが良ければ助けようかな…。


《第1優先は、自分の命》


自分の生命を(なげう)つ覚悟はない。




自動ドアの鍵を開け、おっさんに隙間から、声をかけた。


「あの~、大丈夫ですか?」


大丈夫じゃなさそうだが、何故かそう聞く。


他の声かけが浮かばないからね。


「あ、この店の者か…、済まないが敷地に入らしてもらった。」


1人はぐったりしたままだ。


比較的、軽傷の方がしゃべるが、しんどそうだ。


魔物討伐の帰り道、林からゴブリンの集団に襲われた。


オークも出て来た所で、パーティーメンバーに、後ろから攻撃を食らって、集団内に取り残された…

…不憫なおっさん達だった。


私は、この2人を助ける事にした。


スキルで、ポーションを作る。


駐車場の敷地に行き、ぐったりしてるおっさんにポーションをかけた。


会話出来るおっさんには、自分で飲んでもらった。


意識が戻った所で、ぐったりおっさんには、もう1本。

今度は飲んでもらった。


【生活魔法】で清潔、補修をイメージして、おっさん達と服や装備をキレイにした。


念のため、武器は預からせて戻った。


収納内は、オートメンテナンスだし、手入れや補修は任せてくれ!


しゃべれるおっさんと一緒に、ぐったりおっさんを店内に運んだ。


ファミリースペースに寝かせた。


まずは、飲み物を出す。


しゃべれるおっさんは、ジャイロ。

ぐったりおっさんは、カイン。


おっさん呼びしてたけど、27歳だそうな…。

老けてるね…。


絶対15歳は年上だと思ったよ。


同じ農村で育った、[幼馴染み]だそう。


ぐ腐腐腐腐…。

魅惑ワードに顔が崩れそうになる。

こんな時ほど、[真顔]かつ[無表情]になる。


やましさを隠す為か…


食事に、サラダ、スープ、サンドイッチ、ドリアを出した。


がつがつ食べる姿が可愛く見えて、愛犬[クロ]を思い出す。

クロは、白色の秋田犬。

じいちゃんの兄弟の家から、里子に来た。

《白犬にシロじゃ、初対面でバレる。反対のクロ!》

父ちゃんが名付けた。




おっさん達の防具もメンテナンスに預かる。


ドリンクバーや、トイレ、シャワー、マンガ、パソコン操作の説明し、好きに過ごしてもらう。


膝掛け毛布も渡した。仮眠をしても、いいだろう。




◇◇◇◇◇




さて、試したい事がある。


哀れなおっさん達に、チートを使ってやろうじゃないか!!


おっさん達は、そこまで悪い人達じゃない。


飛びっきりの才能はなさそうだが、15歳から真面目にコツコツ頑張って来た。


2年間、素人同然のメンバーに知識を教え、支えて来た。


自分が覚えたから、出来る様になったから、簡単に切り捨てていったメンバーの対応に腹が立った!


後、おっさんの友情に萌えた!


後ろから攻撃されたのは、ぐったりおっさんだけ。


しゃべれるおっさんは、逃げようと思えば、逃げれた。


なのに逃げずに、ぐったりおっさんの為に、自分の命を賭けたのだ!


好物来た~!!


命懸けの友情…ぐ腐腐腐腐。


思い合うカップルの為、腐女子として応えねばなるまい!


新しい武器を作成。

素材はオリハルコン!

槍、両手剣、片手剣、ナイフ、片手盾、全てに攻撃力10倍と、聖属性、炎属性、雷属性、氷属性など付けた。

見た目は黒鉄に。


防具には、防御結界を付与。

やられたら、やりかえす、10倍返しの機能。

オートメンテナンスも付けた。


普段着や、ブーツ、ローブとマントも作る。

もちろんチート付き。


ウエストバックとリュックサック型の、収納袋をおっさん2人を使用者に作成。


テント、タープ、毛布、タオルケット、タオル、歯ブラシ、コップ、皿、深皿、スープカップ、スプーン、フォーク、ナイフ、鍋、ダッチオーブン、フライパン、木桶、樽、袋、ランタン、魔物や人避けの結界魔道具。


水を樽に100杯。

ワインや、ウイスキーも。

りんこジュース、オレンジジュースもだ。


調味料や、食料も木箱で沢山入れておいた。


出来てる料理は、サンドイッチ、ハンバーガー、おにぎり、ポテトサラダ、フライドチキン、フライドオニオン。ポテトチップス、エビフリッター、フィッシュフライ、スープなど。


万能ポーションは10000個位入れた。


これだけ有れば暫くは、大丈夫だよね♪




◇◇◇◇◇




さぁ、ご飯だな。

おっさん達が腹を空かせているだろう。



カレーライスに、ハンバーグトッピングだ!!


サラダに、野菜スープ、フライドポテト、肉野菜炒め。



窓側のオープンスペースの広いテーブルに行こう。



料理を運んでから、おっさん達に声をかけた。


寝てたけど、匂いで目が覚めたらしい。


洗面所で顔や手を洗う様に、タオルを渡す。


連れ立って行く2人の後ろ姿、支える腕…ご馳走さま♪

ぐ腐腐腐腐…


萌えた♪


食事をみて顔を輝かせ、互いに視線を合わせたりする、おっさん。


2人の姿を見てお腹いっぱいだ~。


満足だ!!


おっさん達には、回復するまで居るように、声をかけた。


荷物も何もない、おっさん達に装備や荷物を渡した。


手持ちのお金を渡そうとされたが断って、頼みを2件。


体力が回復したら、結界内から、ゴブリン退治が出来ないか…と。


ゴブリンに囲まれた暮らしは、ちょっとね!?


これは、出発前にやろうと思ってたとの事、引き受けてくれた。


2つ目は、町に行ったら日用品等を買って持って来てくれないかな…と。


どんな品がいくら位か、見てみたいのと、また人に会いたいと言うと、笑って了解してくれた。




◇◇◇◇◇




私は掛け算を楽しんでいた。


おっさん達は3日ほど静養し、その後は体慣らしに訓練したり、結界内からゴブリンとオークを間引いてくれた。


10日もすると敷地外に張り付いていた、ゴブリンとオークは居なくなった。


少し様子をみていたが、2週間後に旅立って行った。




おっさん達を見送った。


2人の後ろ姿に、萌えた!


暫く、萌えの余韻に浸る。


…じゃあ、マンガの続きを読もうかな♪







お読み下さり、ありがとうございましたm(__)m



【モーニング】

【モーニング・サービス】

朝の時間限定のサービスメニューです。

ドリンク代+無料~有料(ピンキリ)で、和食~洋食まで幅広いメニューがあります。


定番はコーヒー代だけでトーストやゆで玉子、サラダ。

うどんや茶碗蒸しが付く所も。

小倉マーガリントーストとか、ソーセージ、スクランブルエッグとかも。

お豆腐屋さんのモーニングで、出来立て豆腐とか、モーニングバイキングやってるお店もあります。


愛知県の喫茶店は、導入してる所が殆どで、店の独自性が楽しいですよ~


※※※※※※※※


7月9日続編【異世界漫喫②】を投稿しました。良かったら読んで下さい!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ