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まものとしょうじょ

 泣く少女と悲しい魔物。少女は膝を抱いて、魔物も精一杯小さくなって、並んで2人は座ってました。すっかり日もくれて、魔物のおなかも少女のおなかもぺこぺこでした。

 美しい夕焼けのはずでした。いつも誰かが賞賛する夕日でした。でも少女も魔物も見てくれないもんですから、うぬぼれやは拗ねて地平線に急ぎました。

  そしてしばらくして顔を上げた少女は小さなポシェットから飴とビスケットを出して魔物の体に押し付けました。そして眉をひそめながら少し笑って、ごめんねといって薄闇の中に入って行きました。

  魔物は手元にあるお菓子を見つめ、そして少女の去って行った先を目を細め見ました。彼女はもういませんでした。

 小さな小さな飴を食べました。もしょもしょと口で転がすたびに涙が出ました。彼女の劣等感が甘味に紛れてました。気づけば空いてたのはお腹ではなく胸でした。ぽっかり、どこかに何かを落としちゃったのかもしれません。それとも初めからなかったのかしら。

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