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プロローグ『椿の世界』

この作品は『三丁目の艦隊』の続編です。独立の作品としても読めるよう努力するつもりですが、いきなりここへこられた方は前作を探して読んで頂くとより一層おいしく…ではなく、わかりやすく楽しめるかと思います。なにせ、これが二作目の小説です。いたらぬ点も多々ありましょうが、よろしくお付き合い下さい。

プロローグ『椿の世界』


初老の男が世の理りをいっさい無視して時空間を旅している。

男の名前は、椿五十郎…もうすぐ六十郎になる。

団塊の世代、『三丁目の夕日』世代の彼は昭和三十年代の戦記まんがブームの

まっただ中に少年時代を送り、いっぱしの軍事少年…軍国ではなく…に成長した。

ブームが去るとともに仲間達は健全にも、そうした知識を薄れさせていったが

彼はいつまでも…半世紀の長きにわたり頭の中に妄想の根を伸ばし続けていったのだ。


『自分の、自分による、自分のための戦争をしてみたい』

椿の妄想は、たまたま地球のそばを通りかかった、宇宙を旅する『意識体』によって

かなえられることになった。強引かつ無茶な設定だが、高度な意識体は気まぐれだったのである。


椿は過去の任意の時代にタイムスリップして歴史に干渉する力を得た。

ゲームを面白くしようと彼自身がその力に様々な制約を加えた…スタート時点で

レベル99のロールプレイングゲームはすぐ飽きるだろうからだ。


ルールを簡単に説明するとこうだ…


『一度タイムスリップすると、設定したミッションをコンプリートしない限り 

次のタイムスリップはできない。また、コンプリートしたとしてもいけるのは

(改変された)その世界の未来…2007年までのどこかであり過去には行けない』

元の世界に戻るという選択肢もあるのだが、そこで恵まれたくらしをしていたとは

お世辞にもいえない椿にとっては無意味な選択肢に思える。何かの罠?


彼は最初のミッションに日露戦争を選んだ。『日露戦争を史実より有利な条件で講和する』

与えられた十億ポイント…現在の金にして約五兆円分の能力を使い(制約はあるが)

一応何でも…兵器でも生きた兵士でも出現させることができる椿は見事に成功をおさめた。


日本陸軍の将兵の損害を史実より五万人ほど減らし、ロシア軍を十五万ほどよけいに

ぶっ殺し、講和も約一か月早めた。南半分しかとれなかったはずの樺太を全部日本の領土に

することができたのが最大の成果だ。『人命より領土か?』という突っ込みは意味が無い。

この世界は椿が楽しむためにあるのだから…


海軍の方にはあまりかかわらなかったが、日本海海戦はちゃんと連合艦隊の勝利に終わった。

ただし、戦艦三笠は沈み司令長官東郷平八郎は戦死している。歴史改変の効果ってやつか。


陸軍参謀総長にして政界のドンでもある山県有朋以下…桂太郎首相や小村寿太郎外相、

児玉源太郎満州軍参謀長などに力を見せつけた椿は『闇の帝王』として影響力を持つに

至った。彼は日本の将来のため…というより自分がこれから行こうとする舞台を

整えるために、様々な助言を与えた後に明治日本を後にする。


『次の戦争を楽しむため』に…



この物語は言うまでもなく妄想の産物であり、完全なフィクションであります。実在した人物、団体等とは全く何の関係もありません。『歴史的な雰囲気』を出すために使用する表現の中には、人によっては不快に感じられる部分が多々あるかもしれませんが、なにとぞご容赦下さい。それでも許容範囲を超えてると感じられたときは言って下さい。だいたいの場合はすぐ謝って直すと思います。何か主張をしたい訳ではなく『自分の戦争』の妄想を楽しみたいだけですから…

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