第六話 夢
ごらん、今日も赤いドレスを着た片足のエディが
一人ぼっちでポルカを踊っているよ
無くした右足と物が見つからなくて
哀しくて踊っているのさ
『静かにおやすみ』を口ずさみながら
真っ白な雪の上で踊っている
パパが買ってあげよう
マネシツグミ鳥を
もしも歌を歌ってくれない小鳥なら
代わりに買ってあげよう
ダイヤの指輪を
もしもダイヤが真鍮に変わってしまったら
代わりに買ってあげよう
飾りのある鏡を
もしも鏡が粉々に割れたら
代わりに買ってあげよう
雄のヤギを!
赤いドレスを着た片足のエディは
真っ白な雪の上でポルカを踊り続ける
ほら、見てごらん
今日も赤いドレスを着た片足のエディが
一人ぼっちでポルカを踊っているよ
無くした右足と物が見つからなくて
哀しくて踊っているのさ
『静かにおやすみ』を口ずさみながら
真っ白な雪の上でポルカを踊っている
春は花畑の上でポルカを踊る片足のエディ
夏は青空の下でポルカを踊る片足のエディ
秋は赤く染まった森でポルカを踊る片足のエディ
冬は真っ白な雪の上でポルカを踊る片足のエディ
今日も赤いドレスを着た片足のエディが
一人ぼっちでポルカを踊っているよ・・・・
「イヤァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」
女の悲鳴が夜の闇に消えていく。
ザシュッ!という音が何度も、何度も聞こえる。
「イ・・・ヤァァ・・・ァァ・・・・・・・・・・・」
悲鳴が途切れた。
そして、二人の少年がニヤッと笑い、闇の中に消えて行った・・・・・
俺は飛び起きた。
「・・・・・・夢」
俺はシャワーを浴びる事にした。汗がすごかったからだ。
水の滴る音が、バスルームに響きわたった。
俺はデジタル時計に眼をやった。AM 5:00
それにしても、夢の中の少年は、エルトリックの持っていた人形と似ていた。
はっきり言って、夢のことはうろ覚えだった。
キュッと蛇口をひね、お湯を止めた。
デジタル時計を見ると、そろそろエルトリックが起きてくる時間だった。
俺は朝食を作りに、リビングに向かったが、リビングにはすでにエルトリックがいた。
アニメを見ていた。
俺はびっくりした。エルトリックがこんなグロテスクなアニメを見るとは・・・・
「エルトリック・・・・」
俺は呟いた。その言葉にエルトリックが俺を見て挨拶した。
「おはよう、兄さん」
また、テレビへと視線が戻る。
俺はテレビのリモコンを取り、テレビを消した。
エルトリックは振り返った。エルトリックは俺を睨んだ
「どうして、消すの?」
エルトリックの冷たい言葉が俺に向かってきた。
「なんで、消すの?」
同じ言葉が再度、俺に聞いた。
「あんなもの、見るな」
「どうして?面白いのに・・・・」
エルトリックの言葉が信じられなかった。俺は椅子にもたれかかった。
エルトリックはリビングを出て、自分の部屋に戻っていった。
俺は唖然としていた。
朝食を作り、エルトリックを呼びに行く。
「エルトリック、朝食」
「いらない」
「そうか。気が向いたら、食べるんだぞ。俺は仕事に行って来るから」
それだけをいうと、俺は支度をし、家を出た。
「ごらん、今日も赤いドレスを着た片足のエディが、一人ぼっちでポルカを踊っているよ・・・・」
なんか、グロクなってきたかな・・・・
怖くないじゃんtyて思うと思います。はい。
でも、出来るだけ、怖くしていきたいです!