表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/19

第十七話 幸せ

パーティーでの出来事は、翌日、テレビや新聞にのるほどの大事件となった。

エドリックとエルトリックは普通の生活に戻りつつあった。

エルトリックは心を開き、今では元気な少年へと変わりをとげたのだ。

あの晩、エルトリックは泣きながら、エドリックに言った。


〃ごめんなさい〃


「エルトリック、買い物に行くぞ!」

外で無邪気に遊んでいたエルトリックを、エドリックが呼んだ。

エドリックの声を聞いて、エルトリックは笑顔で玄関まで走ってきた。

「夜、何が食べたい?」

「えーっとね・・・・シチューが食べたい!」

「じゃぁ、市場に行かなきゃな」

「うん!」

エルトリックは笑顔で頷くと、エドリックの手をギュッと握り締めた。

エルトリックが後から加えるようにして言った。

「あとね。本屋に行きたい。欲しい本があるんだ」

「エルトリックは、本が好きなんだな。じゃぁ、俺も一冊買うか」

「兄さんも、本大好きじゃん」

「まーな」

しばらくの間、二人は笑い合った。

エルトリックはエドリックが願った通り、幸せになった。

エドリック自身も、十分なほど幸せだったのは確かだった。たった二人の家族だけれども、その愛情は、世界中の家族と同じぐらいだ。

例え両親がいなくとも、生きていける、幸せになれる。

二人はそう、思っている。世界中の家族と同じじゃなくても、両親がいなくても、幸せは訪れる。


「兄さん、ありがとう」

「らしくない言葉」

「どういう意味!」

「そのままの意味だけど?」

そしてまた、二人は笑い合った。二人の笑い声は、天国にいる両親にも届いただろう。


だって


街中を歩いていく二人の背中を、そっと両親は、見守っているのだから・・・・・



ついに、最終話です。

自分でもちょっと悲しいです。

最後は幸せを書いてみました^^

もちろん、エドリックとエルトリックの幸せですが。

皆さんも、二人のように幸せを見つけてください!


                by アルフォンス

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ