第十三話 パーティーで
キャサリンの家から別荘へと、パーティー会場は変更された。
その別荘は山奥にあるのだ。景色が最高にいい場所に建てられている。
エルトリックとのいざこざがあって、エルトリックは「いかない」と言ったが、アレックスとエドワードを連れてくるという条件でキャサリンのパーティーに来た。
「エド!」
キャサリンは久しぶりに再会した友人と話をしている最中にエドリックに声をかけた。
「よう」
「エルトリックも久しぶりね」
そんなキャサリンの言葉に返事は返さず、ましてやキャサリンの別荘にも無関心のようだ。
無表情でつまらなさそうな顔をしているエルトリックにキャサリンは大きな箱を手渡した。
エルトリックは無表情のまま、その箱をみている。
「開けて見て」
キャサリンが優しく言うと、エルトリックは赤いリボンを解き、箱のふたを開けた。
中には赤いドレスを着た可愛らしい人形が入っていた。
だが、その人形は右足がなかった。エルトリックはそのことに対して、怒りが込み上げている。
キャサリンはエルトリックがずっと人形を見ていたので、好きになってくれたのかと思い、勘違いしていた。
「可愛い人形でしょ?」
エルトリックの返事はない。その変わり、エルトリックは人形を見続けている。
すると、エドリックがキャサリンを呼んだ。
「おい」
「絵に描いてあったのは少年二人だけなんでしょう?だったら、赤いドレスの女の子もいれなきゃ」
「でも・・・・」
「エルトリック、さっきからずっとあの人形を見てるのよ。気に入った証拠だわ」
「だと、いいんだけどな」
「大丈夫よ」
パーティーは深夜にまでおよんだ。
もうすぐ、長針が12時を指そうとしていた時だった。どこからか悲鳴があがった。
その悲鳴は会場中に響き渡った。エドリックは悲鳴のした方に向かった。
「どうしたんだ!」
エドリックが見たものは、テーブルの上で胸に刃物が刺さった状態の男を見た。その男はエドリックの友人であるはずの、ロベルトだった。
「おい、しっかりしろ!おい!」
誰かが言うが、その男は死んでいた。傍らには十字架のマーク。
「この十字架って、最近連続で起きてる殺人鬼のじゃない!」
「何だって?」
「いやあああああ!!!!!」
「電話だ!警察に電話しろ!」
一気に会場内の人々がパニック状態におちいった。
「大変だ!電話線が切れてる!それに、携帯のダメだ」
誰かがそういう。また、パニックにおちいる。エドリックはエルトリックの手を握っていた。
エルトリックはふっと笑みを見せた。
まるで、楽しんでいるように・・・・・・・
エルトリックが怖いですね〜
誰でもいいですから、感想ください!