第十一話 会話
昨日の夜から、エルトリックは部屋にこもりっぱなしだった。食事も部屋でとっている。
エドリックの言葉と苦痛の顔が頭から離れない。
泣きはらした眼は赤くクマができ、うつろ状態だった。ベッドの壁にもたれ、膝を抱えている。
ごろんと横になり、枕を自分の顔に落とす。
落ちた枕をギュッと握り締め、また、ごろんと横になる。
「兄さん・・・・・・僕のこと、嫌いになっちゃったのかなぁ」
そう思うと、涙が出てくる。
「兄さんにまで、嫌われたら、僕は・・・・また一人ぼっち。いやだよ、そんなの、いやだよぉ」
「兄貴にまで、嫌われたのか?」
エルトリックの声ではない別の声が聞こえた。少年だった。
「わかんない」
「今日は何して遊ぼうか?」
と、また、別の声。さっきの声とは違った。
「なんでもいいよ」
エルトリックはつまらなさそうに呟いた。枕を握る力を強くした。
「あれは?最近、問題になってるじゃん」
「連続でやると、やばくね?違うのにしようぜ」
「じゃぁ・・・・そういえば、お前、明日パーティーに行くんだろ」
エルトリックはキャサリンの家で行われるパーティーのことを思いだした。
「うん」
少年二人はニヤっと笑い、エルトリックにこう言った。
「「俺達が面白くしてやろうか?」」
「まえから、聞きたかったけど。どうして僕と友達になったの?」
エルトリックの質問に、二人は笑みを浮かべる。
「その質問は答えられない」
「知りたかったら、俺達を いい」
「え、何?」
その声は外から聞こえてくる車のエンジン音によって、かき消された。
「で、何する?」
「僕はなんでもいいよ」
エルトリックはそっけなく返事を返す。
「エルトリック、お前も考えろよ」
エルトリックはニッと笑った。そして、三人は声をそろえて言った。
「「「さぁ、何して遊ぼうか?」」」
クイズです!!
「知りたかったら、俺達を いい」
というセリフの開いた部分にはどんな言葉が入るでしょう?
ヒントは、漢字二文字とひらがな一文字です☆彡