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名の無い彼と名無しの彼女  作者: 水口 秋
第一章、皆様に安らぎを。
28/50

「羊」の肉は一度でいいから食べてみたいッ!

《主動》


『繋がった』


概念が―――別の概念と繋がり、共鳴し、共振した。


ルールフォータスと似た概念を持つ世界。


石板が、変化した。


石板が一冊の羊皮紙で作られた本になった。


その本から上下二つの直径三メートルにもなる互いに互いの対を成すであろう陣、魔法陣を創りだした。


『魔法書』


鈍色の上段の陣、銀色の下段の陣。


多重魔法陣。――――ニ重魔法陣(ドゥープレックス)


クレアの立つ地面と頭上を陣が挟む。


唾液で朱く染まって光る唇が動く。


”フォーマット・スタート”


”コンプリート”


”リンクコネクティング”


”サードシステム アンインストール”


”タッチイン フォーマットオブジェクト・サードシステム”


”―――――コンプリート”


”アクセス・スタート”


”―――――コネクト ”


この作業は言わばプログラムを創るのと同義だ。


ソース文を書き、コンパイルし、エラーが出なかったのなら、実行する。


それと、同じ。


サードシステムと同期し、コピーを作り、サードを除去する。


そしてそのコピーに新たに書き込み、エラーがなかったから実行した。


それまで。


魔法書のページが根元で全て破れ、ざぁあああああ と彼女の周りを舞う。


ページ一枚、裏表、各所に魔法陣が描かれている。


つまり、上下の魔法陣だけではない。四方八方のにも魔法陣が出現しているのだ。


それは、高密度の結界をなす。


世界が繋がり、世界を繋げ、その繋がりで――――――、


世界を壊す。


クレアのすることだった。


いや、したことだったのだ。


彼女―――ルールフォータスは目撃した。


身体を蝕むモノが脳に達する直前に、世界が壊れた光景を。






























空白―――になった。


世界が壊れ―――――――――――――――――――――――、クレアは死んだ。

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