「瞳」の色は自分的には日本人のアーモンドカラーが好きだ。
《聖域》
クレアが遺跡を訪れたとき、この場所は聖域と化していた。
聖域とは聖なる領域。
聖純なる領域。
聖なるものを拡張させ、邪悪なるモノを排斥する領域である。
それが 聖域 。
クレアが見た透き通っている純粋な赤の魔力は、ルールフォータスが創り上げた聖域の一片だったのだ。
そして、なぜ初めからルールフォータスがこの聖域に存在していなかったのか。
そんな疑問が湧く。
別に転送してきたのではない。
クレアはこう感じている。
「魔力の流れが無くなる」
すると、
「背後から何の前触れもなく声がした」
と。
これから連想される事実は一つ。
ルールフォータスが聖域の―――核のような存在だったのだ。
聖域を創ろうとすれば、一つの条件を満たさなければいけない。
『人の容の放棄』
この一点だ。
そしてこれが何より難しい。
言わば――被子植物が種子の部分を自ら剥き出しにするような行為だ。
コレが人間にあてはまる。
相当無理をしなければ――いや、
無理なのだ。正当な方法では。
これは、この条件は聖域の存在意味を示唆している。
なぜ聖域が存在するか。
人域――聖域――天域――神域――――人界――聖界――天界――神界
その存在理由は絞られて一つのなる。
それは―――――――、
『守』
守るモノを包み込む。
そのモノの概念で。
そういう代物だ。
だから、ルールフォータスがクレアの前に姿を現した時点で聖域は解かれていた。
そして、もうひとつ――。
『守っていたモノの錠が落ちた』
―――言わば―――石板。
―――言わば―――魂。
―――言わば―――概念。
―――言わば―――浄化制戒
―――言わば―――己。
己を己自身で守るとはおかしな話だ。
このような事を、これほどの規模で行なった者は世界に一人―――ルールフォータス只一人だけだろう。
「概念」「中核」「性質」
人を構成する三元素を守るモノとして聖域に保管し、自らの容を放棄した。
そして、待っていたのだ。
遺跡に来るであろう来訪者を。
次の段階への上がるためにの為の鍵を。
それがクレアだった。
だが、ルールフォータスは負けた。
誓域に。
聖域の跡地に誓域を立て、
それは神殿と近似した存在へと昇華している。
クレアの地力の底上げ。
どう考えても違和感がある。
人を、捨てただけでここまで強くなれるのか。
異端を軽く超えるほどの存在になれるのか。
おそらくそれは――――、
「恢這の魔眼―――魔女――テルシャ=ルールフォータス=フリーフィ、あなたは
魔眼の能力をナメていたようだねー。
あなたの右目に嵌っているその、
『分誠の網膜』
の『赤』の魔力を生かしきれていないところが、
あなたの敗北の原因の一つだよッ」
ルールフォータスの苦悶の表情の中にある青の瞳と、
クレアの嘲笑の中にある赤の瞳が、
交差した。
すいませんっ
都合上の関係で先週の土日はアップできませんでした。
謝罪します。
そして、
ついに先日著西尾○新さんの最新刊、
猫○語・白を読み切りました。
水口 秋です。
いやー、とっても良かったです。
羽川―――もぐッ、
おっと、危なく言いそうになってしまいました。
私の小説を見てくださっている方の中に、西尾維○さんのファンの方がいてくれるとこの話は伝わるので十全です。
さて、次は「世○シリーズ」を読むぞぉーー、
ということで水口 秋でした。
木曜日はどうやらアップできなさそうです。
すみません。
ではでは――