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「謙信の甥に転生! 龍馬の日本を戦国から始める」  作者: 27Be


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第94話 1537年、7歳 よし、伊達氏に会うぞ ――ヒロイン登場

前回は蝦夷地に行き、祖父長尾為景がもう少し若かったらと興奮する回でした

春の波の穏やかな日、

俺達は西洋帆船十隻で伊達氏のもとへ向かう。


重装歩兵精鋭千名と、

親衛隊五十名を連れている。


祖父・長尾為景は、

伊達稙宗に随分助けられており、

蝦夷地の商品や佐渡ヶ島の金銀を

大盤振る舞いしたいようだ。


――将軍や天皇にも配るので、程々で頼むよ。


塩竈港に着く。

馬を五十頭ほど有料で借り、

人が乗る用と荷駄用に分ける。


俺と祖父と親衛隊の面々で、

伊達稙宗の居城へ向かう。


俺はいつものように安田と一緒に乗る。

そろそろ婚約もするので、

一人で馬に乗るべきなのだが、

安田は絶対に寂しそうな顔をする。

……まぁ、しょうがない。


米沢城まで二週間ほどかかる。


伊達稙宗が出迎えてくれた。


伊達稙宗

『よくぞこんな遠い所まで来てくれた。

さぁ上がってくれ。

お主と儂の仲だ。自分の城のように振る舞って構わんぞ』


祖父

『お主に会いたかったわ。

今日は良い酒を持ってきた。夜通し語ろうぞ』


伊達稙宗

『望む所よ。寝かさんぞ』


祖父

『お主もな』


二人して呵々大笑し、

ずんずん奥の部屋へ進んで行った。


『まずはコチラをお納め下さい』


祖父が旧友に格好を付けたいため、

贈り物の量は二倍になっている。


新津焼二皿。

越乃柿酒。越乃枇杷酒。

石けん。蜂蜜。越後上布。

佐渡ヶ島の金銀各二kg。

蝦夷地の商品――昆布、鮑、各種干物、希少な毛皮。


総額二万貫はある。

南部氏への贈答品の二倍だ。


流石の伊達稙宗も驚いた。

その顔を見て満足そうな祖父。

祖父が喜べば良い。


伊達稙宗

『儂は長く生きとるが、

これだけ立派な贈り物を見た事がない。

有り難く頂戴する』


良かった。

これで満足していなかったら出す商品がない。


――だが。


急に伊達稙宗の雰囲気がガラッと変わる。


<伊達稙宗の条件>


伊達稙宗

『さて、龍義殿。

何故に南部氏と同盟した。婚約をした。

南部氏と組んで我らを攻める気か?』


今まで満面笑顔の祖父も凍りつく。


『長尾家は長年友好関係にある伊達氏と、

戦いをするつもりはないです。


我らには四十隻の西洋帆船があり、

蝦夷地の商品を堺や明との貿易、

全国に売る事が出来ます。


もし南部氏と友好関係を結べないのであれば、

貿易が滞ります。


蝦夷地の為の同盟であり、

婚約なのです』


伊達稙宗

『蝦夷地を得て、幾ら儲かるというのか』


『通常の和船では冬の波を超えられず、

蝦夷地から堺まで年二回の貿易が限界です。


しかし我らの西洋帆船は冬の波を超えられる。

よって年三回の貿易が出来ます。


西洋帆船一隻あたり、

年一万貫の粗利となります』


伊達稙宗

『四十隻で年四十万貫か。

天下人だな』


『蝦夷地の仕入が無ければ、

とても無理な金額なのです。


例えば南部氏に蝦夷地を占領、

あるいは嫌がらせをされたら、

売る物が少なくなります』


伊達稙宗

『確かにそういう事情があれば、しょうがないな。


その代わりと言っては何だが、

一つこちらの条件を飲めないなら、

伊達家と長尾家は断交する』


祖父の額に汗が滴る。


どんな条件か。


伊達稙宗

『うちの四女、菊姫十三歳だ。

龍義殿の嫁にしてやってくれ』


祖父

『それは良い話だ。

儂がその縁談をまとめる。良いな、龍義』


――三歳に引き続き、十三歳だと〜。


安田を見ると、してやったりの笑顔。

安田の呪いに違いない。


『先に南部氏の清姫を正妻の約束をしております。

側室という事になりますが、よろしいでしょうか?』


伊達稙宗

『わかって言っておる。

先に子供を孕んだ方の勝ちよ。

三歳の娘には負けんよ。ガッハッハ。


おい、菊姫を呼んでこい』


<菊姫>


五分後。

華やかな衣装を着た菊姫が正座して挨拶してきた。

多分、前もって用意していたのだろう。


清姫がアイドル系の可愛いタイプなら、

菊姫はモデルや女優タイプだ。


伊達稙宗

『どうじゃ、めんこいじゃろ』


祖父

『おー確かにめんこい!

良かったのう龍義』


祖父まで方言を使うとは。


伊達稙宗

『そっちの部屋で二人で話してこい。

孕ましても構わんぞ。ガッハッハ』


この親父は何を言っているんだ。


菊姫と隣部屋に行く。

俺の中身は三十二歳なので、

さっとエスコートする。


『初めまして。上杉龍義と申します』


菊姫

『菊姫よ。

ねぇ、あなた神様の声が聞こえるって本当?』


いきなりの直球質問。


『聞こえますよ。

ただ寝ないと聞こえないので、今は聞こえません』


菊姫

『神様って今日の事言ってた?

私の事、何か言ってた?』

菊姫はいたずらっぽく微笑む。


『そういえば、綺麗な人に会うって言ってました』


合わせた。


菊姫

『嘘ね。

あなた今、面倒くさくなって合わせたでしょ?

ダメね。こう言ったら、

あなた会話を切って逃げようとするでしょ?』


エスパーか。読まれた。

相当頭が良いな。伊達政宗も生まれるわ。


『菊姫は美人で頭が良い。

菊姫が私に何を望みますか?』


菊姫

『あなたの全てを下さい』


『お父上の稙宗殿は婚姻政策で勢力を広げられました。

私も同じ婚姻政策を採用します。


その中で、私の全てを捧げましょう』


菊姫

『ズルい言い方ね。

私もあなたの事がわかった。

あなたは私に何を望むの?』


『情報を望みます。

家臣の家庭の状況、世間の動き。

そして融和を望みます。


落ち込んだ家臣がいたら、

話を聞いて優しい言葉をかけてやって欲しい』


菊姫

『私へのご褒美は?』


『金銭が良ければ金銭を。

私との時間が良ければ私との時間を。

何より、天下からの景色を約束しましょう!』


菊姫

『要は、天下人になるから支えてくれ。

我慢する事もあるよ、って事ね。


天下人になるまで、どういう計画なの?』


俺は菊姫に全て話をした。

まるで諸葛孔明と語っている気分だった。


菊姫は目を輝かせた。


菊姫

『あなたは天下人になれるわ。

私が保証する。


至らぬ妻ですが、よろしくお願い致しますね。旦那様』


深々とお辞儀され、俺も返す。


俺は心強い援軍を得た。

この才知を家庭で腐らせるのは勿体ない。

本人の希望を聞き、しかるべき役を用意しよう。


<別れ>


俺と菊姫は部屋を出る。

二人とも赤い顔で興奮していた。

それは認める。


伊達稙宗

『何じゃ、本当に盛ったのか?

孫の顔を見るのも近いのー。ガッハッハ』


盛っていない。

……いや、盛ってない。

盛ったのは話の方だ。話を盛った、の意味で頼む。


伊達稙宗と祖父は、

蝦夷地の商品で酒盛りをしている。


祖父

『聞け、これが儂の孫が作った酒だ。美味かろう』


伊達稙宗

『イヤ、もう儂の義理の息子じゃよ。

そう思うと酒も美味いのう。ガッハッハ』


俺と守役安田は宿舎へ戻る。


安田

『若様、本当に盛ったんですか?

私にも心の準備が』


盛っていないぞ。


次の日。

俺は菊姫に銭一万貫を持って行った。

持って来たあり金全部だ。

名目は結納金の一部とした。


『菊姫が俺を助けてくれると凄く嬉しい。

出来る限り早く迎えに行くよ』


菊姫

『このまま越後まで行っても大丈夫よ。

連れてって』


菊姫の乳母

『大丈夫ではありませんよ。

連れてかれては困ります』


菊姫

『野暮でしょ。野暮、野暮。

人の恋路を邪魔するのは馬に蹴られるわよ』


乳母

『ハイハイ。

馬でも何でも蹴っ飛ばされるので、行ってはダメです』


俺は菊姫の手を握り、目を見つめる。


『手紙もいっぱい出す。


来年、必ず迎えに来るよ』


菊姫

『うん、待ってる』


俺は菊姫に別れを告げ、帰路についた。


当然――

祖父・長尾為景は二日酔いで唸っている。

ついに――

長い旅路の果てに、

龍義が“対等に語り合える少女”と出会いました。

※(3歳スタートのため登場が遅くなりましたが、ここから本格的に動き出します)

海軍創設 × 技術チート × 恋愛 × 成長。

――この恋愛が、ついに始まります。

(女性ファンの方お待たせ致しました)

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