第69話 1536年 6歳 佐渡ヶ島で、事件だぞ
前回、第一軍団で一向宗を制圧した。
そして次は――
ずっと狙っていた場所。
佐渡ヶ島。
金と銀の島であり、天下への近道でもある。
ここから物語は、大きく動き出す。
転生した時から、
俺は佐渡ヶ島を攻略すると決めていた。
そのために――
新商品を作り、
西洋帆船を建造し、
金を貯め、
軍団を整えてきた。
すべてはこの島のためだ。
佐渡ヶ島の金と銀。
それを手に入れれば、
天下統一は一気に現実へ近づく。
佐渡の山師・金城との連絡役には、
赤目の忍――月影を使っている。
男前で、腕も立つ。
赤目滝に
「金城の機嫌を損ねたくない。男前な奴で頼む」
そう言ったら、なぜか珍しくイヤな顔をされた。
……今思えば、
あれが最初の違和感だったのかもしれない。
三ヶ月ほど前。
月影から、
金城の手紙が届いた。
金鉱石と銀鉱石を発見したという内容だ。
しかも一つではない。
三兄弟が、
競い合うように次々と見つけている。
――順調すぎるほど、順調だった。
だが。
赤目滝から、
緊急の連絡が入る。
金城兄弟が、本家・本間に拘束された。
嫌な予感が、現実になった。
だが、こちらには手がある。
事前に金城は、
「長尾家の者として鉱山を調査している」
そう本家本間へ、正式に通達していた。
さらに――
幕府から出された
本家本間と分家の争いを仲裁する書面。
本家本間に介入する、
十分すぎる大義名分が揃った。
俺はすぐ、
祖父・長尾為景に状況を説明した。
・佐渡で金銀の鉱山が見つかったこと
・それを本家本間が横取りしようとしていること
・そして――戦争になる可能性が高いこと
すべて、包み隠さず伝える。
祖父は、
深いため息を一つ吐いた。
そして、静かに言った。
「……妹は、怒らせないでくれ」
それだけで、
祖父にはすべてが見えていると分かった。
俺が、
佐渡の鉱山を独占する未来まで。
祖父の妹――
つまり、俺の大叔母は、
羽茂本間に嫁いでいる。
祖父は、
その縁で本間家にかなり世話になってきた。
恩があるのだ。
だからこそ、俺は言った。
「大叔母様の顔が立つようにします」
祖父は黙って頷き、
妹への手紙を一通、俺に預けた。
――準備は整った。
佐渡ヶ島。
金と銀。
そして、本間との戦。
俺は、
戦争の準備を始める。
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