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「謙信の甥に転生! 龍馬の日本を戦国から始める」  作者: 27Be


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第6話 1533年 3歳 蒸留酒を作るぞ

石けんに続き、今度は蒸留酒づくり!

この時代に蒸留技術を持ち込むとどうなるのか、主人公の発明パートが加速します。

石けんでお金が回り始めると、次にやりたくなるのが――


蒸留酒。


この時代、酒といえば米の醸造酒だけ。

つまりアルコール度数は弱め。

それを蒸留して40度クラスに引き上げたら……

絶対売れる。100%売れる。


転生前、蒸留酒の作り方が出てくるマンガにハマり、

乙式蒸留器(単式蒸留器)について死ぬほど調べた記憶がある。


この知識、使う時が来た。


■ 鍛冶屋、衝撃を受ける


守役・安田に相談し鍛冶屋を紹介してもらう。

俺は一気に設計図を書いた。


鍛冶屋

「………若様、三歳ですよね?」


だいたいこの反応だ。

もう慣れた。


三ヶ月後、完成したというので見に行くと、

そこにはピカピカの蒸留器が鎮座していた。


「試しに清酒を蒸留してみましょう」


出来た酒は透明で、香りが立ち、

アルコール度数はおそらく40%前後。


3歳児の俺

(これは…成功だ………!)


誰に飲ませるか悩んだが、

雷蔵は味がわからない年齢なので、

守役・安田が犠牲……もとい試飲してくれた。


安田「おぉっ……喉が焼ける!」


水割りすると

「すっきりして飲みやすい。若様もどうぞ」


安田は俺が3歳というのを忘れている



■ 次のステップ:清酒より“柿”


清酒は原料が高い。

なので俺の戦国ビジネス脳が出した答えは、


「柿の蒸留酒(柿ブランデー)」


この時代、柿は山のように取れる。

安い。リスク低い。最高。


でもまずは“柿の醸造酒”を作らないといけない。


そこで鍛冶屋に聞いたところ、


鍛冶屋

「妹が造り酒屋へ嫁いでまして」


という奇跡の情報が出たので、

清酒の蒸留酒を手土産に訪問。


■ 越後海酒造、衝撃を受ける


造り酒屋「越後海酒造」の主人に蒸留酒を飲ませたら――


主人

「……な、なんだこの酒は!?

 清酒の香りがそのまま濃く……!」


大成功である。


俺は柿の蒸留酒を作りたい旨を伝えると、主人は即答した。


主人

「清酒は腐れば米が無駄になり損害が大きいが、

 柿なら安い……!ぜひやりたい!」


現代三歳児CEO、商談成立。


ついでに俺は言った。


「春にはビワが大量に取れます。

 いずれは春はビワ酒、秋は柿酒の二本立てで」


主人

「……清酒作れなくなっちゃうなあ、嬉しい悲鳴ですわ」


■ 衛生管理という概念を教える三歳児


醸造で一番危険なのは雑菌。

そこで俺は教えた。


「道具は全部“煮沸消毒”。

 部屋は80%アルコールで拭き上げてから作ること。」


主人

「え、え、え……そんな方法が……?」


もちろんある。

現代人には当たり前でも、この時代では革新的だ。


■ スケールが戦国じゃない


さらに俺は言った。


「醸造用の巨大桶、

 現代換算で9万リットルのものを20基作ってほしい。

 半年後には100基にする。」


主人

「ひゃ……100基!? そんなに作ってどうするんです!?」


「蒸留で9割水分が飛ぶので、多くても問題なし。

 この時代、酒は絶対売れます。」


主人

「…………若様、恐ろしい子!」


蒸留器は酒屋に置いて管理してもらうことにした。

繊細な技術だから、高湿度な蔵で管理した方が良い酒ができる。


こうして、戦国越後に

“戦国ブランデー産業革命” の幕が上がった。


俺は三歳。

だが越後の酒造りは、これから全部塗り替えるつもりだ。

蒸留酒が出てくると世界が一気に広がりますね。

今回の越後海酒造も今後重要なポジションになります。

次回も主人公の“内政チート”が続きますのでお楽しみに!

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