↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「謙信の甥に転生! 龍馬の日本を戦国から始める」  作者: 27Be


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

52/555

第52話  1536年 6歳 武芸大会始めるぞ ⑨ 雷蔵の敵討ち

前回は伊賀の忍者をスカウトしました。

今回はその流れの中で、

どうしても避けられない戦いが始まります。


雷蔵の過去に、向き合う回です。

雷蔵が、珍しく慌てた様子で飛び込んできた。


雷蔵

「若様、恐れ入ります。

 父の敵――岩下が大会に参加しております」


雷蔵は、父と武者修行の最中に父を失っている。


俺

「案内してくれ。行くぞ、雷蔵」


会場に着く。


……予想と違った。

悪人面どころか、正義の味方のような風貌。

戦い方も堅実だ。


雷蔵より一回り小さいが、妙な風格がある。


俺

「雷蔵の父は、正々堂々の戦いで亡くなったのか」


雷蔵

「とんでもない。

 あの男ほど、汚い者はいません」


俺

「初見で“正義”を装い、

 意表を突いて汚い手を使う類だな」


雷蔵

「それ以上です。

 負けを認め、友好のために一献と誘い――毒を」


俺

「……なぜ引っかかった」


雷蔵

「自分が先に毒見をすると言って飲み、

 その後、父に飲ませたのです」


なるほど。

常習だ。


俺

「一応聞く。

 仇を討ちたいか」


雷蔵

「――もちろんです。若様」


合図を出す。

岩下は、人目につかない城内へ連れて来られた。


怪しむ岩下。


待ち受ける雷蔵。


岩下

「……貴様は」


雷蔵

「父の敵を討たせてもらう」


岩下

「汚いぞ!」


――お前が言うな、と全員が思った。


俺

「雷蔵。

 いつもの十字槍を使うか?」


岩下

「若様、それはご無体な。

 拙者にあまりに不利でございます」


……その口でよく言う。


雷蔵

「いえ。

 真剣で戦い、首を父の墓前に捧げます」


岩下

「ならば――

 俺はお前の首を、お前の父の墓に置いてやる」


(お前がなぜその場所を知っている)


嫌な予感がする。


俺

「――始め」


雷蔵は大上段。

胴も喉も、あえて晒している。


“さあ、来い”という構え。


格下を怒らせ、隙を誘う型だ。


案の定。


岩下は怒り、喉元へ――


と、思った瞬間。


岩下は自分の内頬を噛みちぎり、

血を口いっぱいに含んでいた。


そして――


雷蔵の顔へ、血を吹きかけた。


……汚い。


岩下

「もらった!」


斬りかかる。


雷蔵は大きく後退し、かわす。


だが、血を拭けば不利になる。

岩下は執拗に追撃する。


喉への突き。


――どうなる。


雷蔵は半身になり、

右片手で下から切り上げた。


剣道では稀な、下から上。


岩下が傷を負う。


その瞬間――


岩下は突然、土下座した。


岩下

「雷蔵殿!

 お主の勝ちでござる!

 父上の件、誠に申し訳なかった!」


刀を投げ捨て、

額を床に擦りつける。


……目が違う。


俺

「油断するな、雷蔵!」


次の瞬間。


岩下は懐刀で飛びかかった。


雷蔵は――

迷わず、上から振り下ろした。


一刀。


肩から腰まで、真っ二つ。


岩下は、その場で絶命した。


雷蔵

「若様……ありがとうございました。

 助かりました」


俺

「本当に卑怯な男だったな。

 皆、見たか。

 戦場は、ああいう奴ばかりだ」


風馬と水斗を見る。


俺

「良い勉強になったろ」


風馬

「全くです。

 しかし若様は、何でもお見通しですね」


……安田が言いそうな台詞だな。

全員が安田になると困る。


俺

「これで大会も終わりだな」

伊賀忍者の次は、雷蔵の因縁回でした。

強さだけでなく、

「油断しないこと」の大切さを描いています。


感想・レビュー、お待ちしています!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。