第258話 1540年 10歳 安東家を攻略するぞ(②檜山城の抜け穴、安東家の内紛が最大の武器になる)
2 志村大悟と比内 澪
志村大悟と高木信を、南部家が用意してくれた俺の自室に招く。
志村「若様、ご無沙汰致しております」
俺「志村も高木も元気そうで何より。志村達の後任を連れてきたぞ。紹介するよ。
叔父の長尾 景康殿だ。後で引き継ぎを頼むよ。
それはそうと、この前聞いていた志村の彼女と彼女のお父さんの話を聞きたいので呼んでくれ」
高木が急いで呼びに行く。
やがて親娘の二人が入ってくる。
父親の方は四十代後半くらいで、いかにも仕事が出来るという感じだ。
娘の方は二十一歳ほど。美人だ。
娘の方は志村の近くに座る。
志村「父上の方が比内 重義、許婚の方が比内 澪と申します」
両者が俺に挨拶する。
<不穏>
志村「こちらの比内 重義殿は、檜山安東(本家)の次席家老でした。
その娘、比内 澪は安東家長男・安東 棟季と幼馴染であり、婚約をしておりました。
婚約すると困るのは、筆頭家老の檜山 正季です。
というのは、長男・安東 棟季が、婚約者の父親である比内 重義を筆頭家老とするのは目に見えていたからです。
そこで筆頭家老の檜山 正季は策謀し、長男の婚約者を湊安東家(分家)から迎える事を提案したのですが、長男・安東 棟季が比内 澪との結婚を強く熱望し、これを拒否しました。
困った筆頭家老の檜山 正季は、次男の安東 舜季にこの話を持っていくと、次男は快諾し、そこから筆頭家老と次男と湊安東の策謀が始まります」
澪が悔しそうに指を握る。
志村「この三者は、長男・安東 棟季と次席家老・比内 重義が、父親である領主・安東 尋季の暗殺計画を立てていると、証拠等を捏造して告発しました。
領主・安東 尋季は、長男・安東 棟季が真面目な性格をしていた事もあったので軟禁としました。
それで次席家老・比内 重義と長男許婚・比内 澪を処刑しようと思いましたが、この二人は長男・安東 棟季により南部家に逃亡することができました。二年前の話です。
それで偶然に比内 澪さんと私が出会い、今に至ります」
高木「若様、付け加えさせて下さい。兄貴が比内 澪さんを偶然見つけて、美人すぎて声をかけた所が始まりです」
安田「町で声をかけるなんてスゴイな」
志村「綺麗な人だったので、つい(笑)」
比内 澪「綺麗だなんて……志村 大悟さんも紳士で素敵だったから応じただけですよ」
志村と比内 澪は照れて顔が真っ赤である。
なんかこれから二人でイチャイチャの空気が流れそうだ。
<緊迫>
俺「それはそうと、志村、この前言っていたあの話は本当か?」
志村「はい。お父さんの比内 重義が次席家老だったので、檜山安東(本家)居城・檜山城の抜け穴の場所を知っております」
俺「そしたら比内 重義殿、檜山城の図面を覚えている限り、出来る限り詳しく書いて欲しい」
比内 重義「既に用意してございます。こちらでございます」
比内 重義は図面を用いて、俺に城の状態や抜け穴や重要な軍事情報を伝えてくれた。
ふと見ると、俺に見えないように志村と比内 澪がイチャついていた。
まぁ良いけど後でやれ!
<若様のツッコミ>
俺「志村、お前は家を開くとき、こちらの比内 重義殿を家老にするつもりなんだろう?」
志村「はい。高木に侍大将になってもらって、兵をまとめてもらい、事務方はお父さんに頼もうかと」
お父さんーーそこまで話は進んでいるのか。
もう俺はご祝儀を包んだ方が良いのか?
どうしよう。
安田「比内 重義殿はもう跡取りの名前は考えているのか?」
俺「安田、それは早すぎだよーー(笑)」
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