第253話 1540年 10歳 武田信玄登場だぞ (⑤ 越後に服従か敵対か、武田家が決断を迫られる)
『飯富虎昌』、『甘利虎泰』は自らの金を使い、情報を集めた。
軒猿も酷使した。
そして出て来た情報を武田信玄に報告する。
飯富虎昌「一夜返しの敗因が分かりました。」
武田信玄「何か?」
甘利虎泰「越後の上杉龍義とかいう若造の予言だそうです」
武田信玄の頭に、ガツンと衝撃が来た気分になった。
武田信玄にすれば、
頭脳を駆使して全身全霊で立てた作戦が、
単なる思いつきの奴に負けた気分がした。
武田信玄「……俺の読みが、ただの“予言”に負けたというのか・・・・
不愉快極まりない話だ。何だその越後の上杉龍義というのは?」
飯富虎昌「板垣信方殿が友好のため越後に向かった所、いきなり断交すると言われたそうです。
ですから、我々も越後については金を使い、ずっと調査してきました」
<緊迫する報告>
甘利虎泰「上杉龍義は、常軌を逸しています。
普通なら佐渡金山の財産があれば、後は命懸けで天下統一を進めています。
しかし、この上杉龍義は楽しんで天下統一を進めているように見えます。
というには、蝦夷地に佐渡金山と同規模の金山を開発して、おまけに蝦夷地商品まで全国に売ってます。
私から言わせれば、そんな金儲けをしなくても越後は京を占領が可能です。」
飯富虎昌「このため越後の財政は甲斐国の百倍以上の規模があり、その差は開く一方です。
但し兵士数だけは、越後は甲斐の二倍か三倍程度です。
越後に服従か敵対か、将来決める必要があります」
武田信玄「戦場での勝ち負けは銭で決まらない。戦場で二倍位なら戦術勝負に持ち込めば勝てる。儂は天下取りを楽しみながら取ろうするような奴らに負けるわけにいかない。越後に服従する位なら俺は坊主になってのんびり暮らす、
しかしそれは武田信玄ではない……ならば、銭ではなく血で答えよう」
『飯富虎昌』、『甘利虎泰』の全身に戦慄が走る。
<不穏な決意>
飯富虎昌「そのためには、かねてよりの『あの作戦』を決行せねば甲斐国に将来はなく、越後の属国になるでしょう」
武田信玄「苦労をかけるが、頼む」
武田信玄は『飯富虎昌』、『甘利虎泰』に頭を下げる。
武田信虎は決してしないことを、この武田信玄はする。
飯富虎昌、甘利虎泰「はっ……!」
二人は膝をつき、拳を地に押し当てた。
『飯富虎昌』、『甘利虎泰』は武田信玄に絶対の忠誠を誓う。
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