第246話 1540年 10歳 温泉に宿泊施設が完成したぞ
いつもよく行く温泉に、安田提案の宿泊施設が出来たという事で、行く事になった。
メンバーは、小島の奥さん『お絹』、馬場の奥さん『志乃』、馬場の弟の奥さん『お静』、柿崎の奥さん『千代』、鶴姫、乳母、赤目滝、北爺。
今回は道中で、黒子についての新しい戦術案を北爺と話す予定だ。
<道中の火種>
道中、安田は最初は俺と北爺の話を聞いていたが、飽きてきたのか、女性陣を見て言った。
安田
「お花が咲いたようですな。
賑やかで良いですな。
枯れ木も山の賑わいと申しますからなー」
そう言いながら、安田は何気なく乳母の方を見る。
乳母
「……安田殿?」
安田
「い、いや! 風景の話でございます!
決して、決して人のことでは――」
乳母
「ほう? では誰が枯れ木なのです?」
俺
「安田。口は災いのもとと言うのだぞ」
安田
「喋っておりません。見ただけです」
乳母
「誰を見たのですか?」
俺
「それをダメ押しというんだぞ」
菊姫
「(笑)安田様は景色を見ただけですよね(助け船)」
安田
「そうです、そうです(菊姫様ありがとうございますーーーー(涙))」
そんなこんなをしている間に、いつもの温泉施設に着いた。
村長が出て来る。
村長
「お帰りなさいませ、ご主人様」
メイドカフェの挨拶になっているぞ!
早速、宿泊施設を見る。
平屋で豪華。長尾家所有なので一般客は泊まれない。
要は別荘だ。
今度は泥棒対策もばっちりだ。
女性陣は先にお風呂に行ってもらう事にして、俺達は道中で問題になった案件を片付ける事にした。
案件とは、風魔あかねは予定通り黒子か、それとも赤目に入れるべきか、というものだ。
まず風魔あかねは、泥棒の腕はたいしたことはない。
だが優秀で、黒子と赤目で取り合いになるほどなのだ。
赤目滝の言い分はこうだ。
①三人娘を琉球に派遣しているので女性陣が足りない
②兄の影牙が妹と働く事を熱望している
黒子――北爺の言い分はこうだ。
①元々黒子に入る予定だった
②木杉付子を琉球に派遣しているので、黒子にも女性はいる事はいるが、風魔あかねが来てくれないと作戦が実行できない場合も出て来る
さぁどっちだ、という話である。
普通であれば、風魔あかねの希望も聞いて、となる所である。
赤目滝と影牙には悪いが、これは黒子だ。
理由は変装技術である。
女性で敵を油断させるのに、これ以上適した技術はない。
この判定に、北爺は喜び、赤目滝と影牙はがっくりである。
ドンマイ。
<割れる配属>
俺と安田は着替え所で簡易衣に着替え、温泉へ向かった。
女性陣は先にお風呂に入っている。
菊姫は奥さん同士のトークも、鶴姫とのガールズトークも、どちらも楽しんでいる。
奥さんトークを回しているのは、柿崎の奥さん『千代』だ。
裏回し――合いの手と話の切り換えとフォロー――をしているのが菊姫である。
千代
「ええか、子作りと言うのはーー」
菊姫
「(話の切り換え)千代さんの所の赤ちゃん可愛いですよね。今度皆で見に行きたいですよね」
一同
「行きたーい」
奥さんトークが盛り上がった所で、俺は安田と共に湯に入りに行く。
千代
「ちょいと、若様。お絹さんの旦那さん、琉球の長期出張はひどいんじゃないんですか?」
お絹
「千代さん、いいんですよ。大事な仕事なんですから」
菊姫
「千代さん、お絹さん、よく聞いて下さい。今、小島様が攻略されようとしている琉球は、越後にとり、とても大事な場所です。
龍義様は、他の誰にも出来ない、小島様だけに出来る仕事を任せているのですよ。
大丈夫です。小島様は必ず成功されます。成功したら長期の休みも龍義様はくれるので、お絹は小島様とまたこの温泉に遊びに来たらいいんですよ。
休暇はくれますよね、龍義様」
俺
「もちろんだ」
千代
「そしたらこの温泉で子作りーー」
菊姫
「千代さん、今は子作りよりお肌作りの時間ですよ(笑)」
志乃
「本当、この温泉お肌に良さそう」
鶴姫
「温泉出た後、お肌しっとりよ」
お静
「それ嬉しいかも」
安田
「今度千代殿にご教授願わねばなりませんな(笑)」
俺
「バカ(空気読め)」
安田は乳母さんからお湯をかけられていた。
<湯けむりの陰で>
そんなこんなで、やはり温泉は良いね、という話をしながら時間は過ぎていった。
その後、俺は菊姫と夕暮れの中を湯冷まし散歩した。
楽しい一日だった。
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