第206話 1539年 9歳 琉球王国で亡命王子の革命への準備
蛍の紹介で滝川一益14歳が来た。
俺は蛍の顔を思い出す。
あの顔でよく滝川一益のような大物を捕まえたと感心する。
さて、滝川一益を誰に預けようかと考えると、馬場が最適なので馬場を呼び出す。
俺
「鍛えれば物凄く戦力になる男だ、よろしく育ててやってくれ」
馬場
「承知致しました」
俺
「滝川一益よ、馬場のもとで色々学んで成長してくれ。成長していつか蛍に成長した姿を見せてやれ」
滝川
「わかったよ」
馬場
「そこは承知致しましただ」
早速教育してくれているようで頼もしい。
<緊迫する蝦夷の報告>
後日。
柿崎と馬場と小島と山田を招集する。
南部氏について、工藤氏の謀反と連動して家臣の赤沼備中が南部氏居城本三戸城を放火・焼失させた事を伝える。
柿崎と馬場は深いため息をつく。
俺
「二人ともそう悲観するな。工藤氏と赤沼備中を片付ければ良いだけだ」
柿崎
「南部氏もたまには自分で動いてくれれば良いのですけど」
俺
「蝦夷地を維持するという事はこういう苦労もしないといけないのだぞ。
蝦夷地で鴻之舞金山が佐渡に次ぐ金銀を出しているし、蝦夷地商品も好調だ。
加えて蘆名盛氏が蝦夷地で頑張ってくれるというしな」
馬場
「天下統一のためには蝦夷地は欠かせませんからね。また南部氏から蝦夷地へ向かいましょうぞ」
俺
「五千もあれば十分だ。
だが、油断すれば長引く。
――さっさと終わらせるぞ。
さて第一軍団(柿崎)と第二軍団(馬場)のどちらが行くか?」
柿崎
「ここは私が、」
馬場
「いえいえ、柿崎殿は越後全体を見てもらわないといけないので私が」
俺
「そしたら馬場頼む」
馬場はハハッーと言いながらニンマリだ。
<海の向こうの大計画>
俺
「今回の主な渡航順序は、南部氏から蝦夷地へ行き、堺の後上洛して、長宗我部の後、博多だ。
そこで博多で初代琉球王の血を引く王子に会い、王子の王座奪還を手伝うつもりだ」
皆、驚く。
俺
「長尾家が王座奪還を手伝えば蝦夷地に続き、琉球だぞ。
明との取引や南蛮との取引が楽になる。
長尾家に入る収入も莫大なものとなる。
加えて李牧が初代琉球王の血を引く王子がかなりの人物だというのだ。
そういう人物であれば王座奪還も成功する可能性が高く、我々が手伝う価値がある」
俺
「それでその王座奪還の手伝いを小島兄弟に頼もうと思う。
小島やらないか。成功すれば兄弟一人一人に千貫づつ出すぞ」
山田
「千貫! 兄貴、やりましょう。こんな面白そうな話やらないと絶対損ですよ」
柿崎
「小島がやらないのなら私が行きたいです」
馬場
「いや、こんな面白そうな話は是非私がやりたいです」
小島
「若様のご指名ですよ。絶対、私がやります。やりたいです」
俺
「そうか、やってくれるか。人選の相談は後からしよう。山田も小島を手伝ってやってくれ」
山田
「兄貴の面倒は弟の責任ですよ」
小島
「逆だよ、逆、弟の面倒は兄貴が見るだよ」
山田
「小島兄弟は逆なのですよ、若様」
しょうがない兄弟なのである。
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