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「謙信の甥に転生! 龍馬の日本を戦国から始める」  作者: 27Be


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第196話 1539年 9歳 蘆名家を攻略出来るかな(丑三つ時の挑発、雷蔵出撃)

蘆名から長尾家を調略するための使者、駒井与八郎こまい よはちろうが来た。


内容は――伊達家の所領を全て差し上げるので、蘆名とともに伊達家を滅ぼそうというものだ。


「逆に提案しよう。早めに降伏すれば領主、蘆名あしな 盛氏もりうじの命は助けると伝えよ。それを成せば――お主にも千貫出そう。」


そう言って駒井与八郎を追い出した。


俺は蘆名 盛氏居城黒川城を目指し、その中途である蘆名領高畠たかはた周辺で早めの野営をした。


<迫る夜襲の気配>


蘆名には地の利がある。


夜襲であれば、仮に失敗しても退却は容易。被害も抑えられる。


加えて、相手を寝不足にできる。


よって、蘆名から必ず夜襲があると読んだ。


罠を仕掛け、最大限の警戒をする。


明るい内に八割ほど休ませる。


暗くなれば八割を半分に分け、軍装を解かせず二時間ごと交代で休ませる。


赤目を走らせ広域警戒させる。


赤目滝は百地戦での怪我から回復しておらず、霧狼が代理をしている。


赤目から報告が来たので全兵士を起こし、態勢を整える。


丑三つ時頃――予想通り夜襲が来た。


相手の騎馬や足軽の足にダメージを与えるため、野営地の周囲にツボをあちこちに埋めてある。


夜襲側は松明を使えない。


必ず引っかかる。


次々と馬の悲鳴が聞こえる。


「ヒヒーン!」「ギャアッ!」


どんな訓練された馬でも足が折れれば悲鳴をあげる。


足軽も同じだ。


夜襲が来たので、こちらは松明を全開にして全方位に警戒態勢を取る。


あちこちで罠にかかり、馬や足軽が倒れている。


「おのれ卑怯極まる。」


夜襲に来る方が卑怯なんだぞ。


兵数は千五百ほど。


夜襲を成功させたいからといって兵数を多くする者は愚かだ。


暗闇では、兵数を錯覚させる者ほど優秀。


この兵数を率いて来た者は、出来ると見るべきだ。


<一騎打ちの挑発>


夜襲を率いるは蘆名 修理亮 盛綱(あしな しゅりのすけ もりつな)。


知る人ぞ知る剛勇の武将だ。


蘆名 修理亮 盛綱

「流石は長尾軍だな、夜襲準備は万端だな。者ども野営地に松明を投げ込め、矢を放て」


しかし柵の内側から、蘆名軍の和弓より射程の長い半弓で射撃を受けている。


射撃戦では蘆名軍は完全に不利だ。


蘆名 修理亮 盛綱

「おのれ、どうなっているのだ、あいつらの弓は何なんだ?」


やがて最前線へ進み、思い切り息を吸い込み叫ぶ。


蘆名 修理亮 盛綱

「我こそは蘆名 修理亮 盛綱だ。弱小の長尾軍よ、我の槍を受ける覚悟があるか? 我の一騎打ちを受ける勇気がないなら無いと叫べ、一生笑ってやるからなーー」


俺の耳にも届く大声だ。


狙いはわかる。


軍を撤退させるための時間稼ぎ。


加えて、長尾軍が断れば退却しても士気は保てる。


源平の時代ならともかく、戦国で一騎打ちは少ない。


盛綱は自らの武勇に絶対の自信がある。


自分が死ぬとは思っていない。


さて、どうするか。


「若様、出撃許可を下さい」


声がした方を見ると雷蔵だ。


<槍と槍の会話>


雷蔵が両手で持つ十字槍を手に騎馬で出撃する。


(長尾家の規格では、片手十字槍1.2メートル、両手十字槍2.5メートル以上)


雷蔵は馬を飛ばし、柵を開け堂々と前進する。


蘆名 修理亮 盛綱が驚く。


蘆名 修理亮 盛綱

「この時代に一騎打ちに応じる者とはな! 運がなかったな!」


そう言って雷蔵の足を狙い槍を突き刺す。


雷蔵は足への槍を槍で受け流す。


雷蔵

「お主こそ、時間稼ぎで来ておるのだろ。弱い味方のために気の毒に」


蘆名 修理亮 盛綱

「ふざけるな、弱いのはお前だ。槍の稽古をつけてやる」


雷蔵

「己の器量不足を恨め」


二人はあらゆる技を用いて、槍で会話をする。


数十合の攻防の後――


蘆名 修理亮 盛綱は一歩、距離を取った。


蘆名 修理亮 盛綱

「名を教えてくれ」


雷蔵

「雷蔵だ」


蘆名 修理亮 盛綱

「非礼は詫びよう。お主は強い。ではさらばだ」


盛綱は蘆名軍の撤退準備の時間を稼ぎ、去って行った。


雷蔵が追いかけようとしたので引き鐘を鳴らす。


追った先には伏兵がいるはずだ。


雷蔵が俺の所に来て詫びた。


雷蔵

「若様、申し訳ございませんでした。勝てませんでした」


「負けていないだけで十分だ。次で勝てば良い。今度は集団戦でな」


夜は静まり返った。


だが――


蘆名家との戦は、まだ始まったばかりだ。

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