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「謙信の甥に転生! 龍馬の日本を戦国から始める」  作者: 27Be


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第190話 1539年9歳 織田信長登場

12 帰路 信長登場だぞ


松永のせいで加賀経由で帰れず、

尾張 → 信濃 → 越後となる。


尾張に着いた。


この時代は、織田信長の父・織田信秀が領主だ。

織田信秀は時代を読み取る目を持っていたため、我々は熱烈歓迎を受ける。


織田信秀「上杉龍義殿、どうぞ何泊でもされて下さい。糧食も兵士様の宿泊場所も全てご提供させて下さい」


こちらは1万人。

簡単ではないはずだが、織田信秀は引き受けた。


実務能力の高さが伺い知れる。


織田信秀の清洲城に招かれる。

柿崎や馬場ら幹部を含め、接待を受ける。


型通りの挨拶を交わしたのち――


織田信秀「上杉龍義殿は亀山社中という高利貸し始められたとかで、私どもも1万貫ほど借りれないかと」


俺「良いですよ、担保は頂きますが人は無しですよ」


里見家の鶴姫で懲りた。


織田信秀は当てが外れた顔で、ガックリした様子だ。

……ふすまの向こうに娘が控えていた可能性は、考えないことにする。


<緊迫の親子対面>


織田信秀「息子を紹介したいのですが、連れて参れ」


正装した涼やかな子供がやってきた。


目が印象的だ。

全てを見通すかのような目。


「吉法師(織田信長)です。よろしくお願いいたします」


深々と挨拶される。


うわ、信長だよ――と内心感動する。


織田信秀と京の展望や今後について情報交換をする。


織田信秀「上杉龍義殿は佐渡金山お持ちだから違いますねーー」


経済状況や財政状況について語る中、

それまで黙っていた信長が口を開く。


信長「上杉様の力って船でしょ」


俺(うわ、信長だわ――)


俺「そちらこそ、本質見抜くと周りが警戒するから粗暴なフリしてるだけでしょ」


一瞬、空気が凍る。


信長は図星だったのか、視線が鋭くなる。


信長「上杉様の船を買うとしたらいくら」


信秀「失礼であるぞ、下がれ」


<危うい才能の火花>


俺「いや大丈夫です。俺の舟は売り物ではないが、尾張でも作る事は出来る。現在の舟の生産を拡大されたらよかろう」


信長「……それでは上杉様を抜かす事は出来ない」


信秀「もう良い、爺、吉法師(信長)を連れて行け。上杉様申し訳ございませんでした。」


信長は何やら考え込む表情で、部屋を出て行った。


あの目。


あれは――

いつか、天下を噛みに来る目だ。


帰り道。


信長の守役・平手と、俺の守役・安田を比べてみる。


平手は信長の粗暴を諌めようとしたが、

安田なら「流石若様」と言っていただろうな。


信長がどんな顔をするか、少し見てみたい気もする。

俺には安田が合っていたようだ。


安田「若様、私の顔をじっと見てどうされたんですか?」


俺「安田、いつもありがとうな」


安田「でしょう、蜂蜜団子1年分で良いですよ」


この男、いつも調子に乗る。


だが――


乱世で一番怖いのは敵ではない。

未来だ。


そして今、

その未来の片鱗を見た。

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