第179話 1539年 9歳 三好氏の攻略をするぞ(山本勘助対真田幸綱 調略が上手いのはどっち?)
6 国人衆 多数派工作
<堺港を掌握、補給問題は片付いた>
堺商人の懐柔により補給問題は解決した。
二度と貴重な西洋帆船を沈ませないよう、堺港の警備と出入りを完全に掌握した。
500人を常駐させ、現場指揮官として叔父の加地春綱を置く。
加地春綱はその有能さから、祖父長尾為景が「是非自分の身内に」と長尾為景の娘と結婚させたという男だ。
祖父は無能な男に娘をやる人ではなく、叔父加地春綱は有能なのだ。
叔父加地春綱は俺に、
「俺を叔父と思うな。部下として使ってくれ」
と言ってきてくれたのだ。
それだけで有能だなとわかる。
次に国人衆問題を片付ける。
問題となる国人衆は20人。
残りは敵味方どちらになっても良い雑魚だ。
国人にとって重要なのは忠義ではなく、生き残ることだった。
こちらの20人は俺達に味方とは言わないが、三好の味方になって欲しくないのだ。
無論、三好は長年地元で活躍してきた実力者だ。
求心力の要となる三好長慶が死んだだけで、三好の実態は残る。
縁故、義理、取引、約束――全て残っている。
対するは余所者の俺達だ。
あるのは三好長慶を毒殺した細川晴元との指示で動いている事だけだ。
この不利な状況をひっくり返すため、山本勘助と真田幸綱という調略の上手さで日本の歴史上トップテンには確実に入る2人を投入する。
結局俺達にある物は金銭と武力と、現在の領地安堵しかない。
なのでこれだけで調略してもらう。
<国人衆20人、寝返らせるのではなく“寝かせる”】【】
山本勘助はある国人の元に行く。
護衛は親衛隊の三席の田中直をつけてやる。
国人衆「ともかく、帰ってくれ。一応会うだけは会った。これで貴方の面子も立つだろう。金銭もいらない。ともかく帰ってくれ」
山本「もちろん帰りますよ。おい田中帰る準備しろ。」
国人「(ほっ)帰ってくれ」
山本「帰ってここを攻める準備しろ」
田中「はい、承知しました。何人連れて来ましょうか」
山本「千人もいれば十分だ。灰にするぞ」
田中「ハイ」
国人衆「約束が違うぞ、会えば何もしないと言っただろ」
山本「戦わないとは言っていませんので。こちらは難しい事は何も言っていませんよ。この100貫で、三好と長尾の戦いの間、この家で寝ているだけで良いのですよ。三好には病気になったと言えば良いです。100貫を枕にすれば良い夢が見れますよ。
それとも灰になりますか」
国人衆「わかった、俺は今から病気になりずっと寝ている。その100貫を置いて二度と来ないでくれ」
真田幸綱はある国人の元に行く。
手には越乃柿酒という高級酒と蝦夷地の魚を持っている。
国人「三好の状況は、そんなに悪いのか?」
真田は酒瓶を傾け、国人の杯に酒をつぐ。
真田「三好長慶がいないのだ。三好に未来はないだろう。三好実休に長慶ほどの実力があるか?」
国人「いやない」
真田「そしたら話は簡単だ。お主はこの100貫を懐に入れて、長尾と三好の勝った方につけば良いのだ。簡単だろう」
国人「本当に長尾家の味方しなくて良いのか」
真田「味方しなくても良い。その代わり三好家の味方もしないでくれよ」
国人「あー勝った方につくよ それで100貫ならその方が賢いだろ」
山本が口説いても、真田が口説いても駄目な国人がいた。
山本と真田は小島弥太郎を呼び出す。
山本「小島殿、スマンがこの国人を懲らしめてくれないか」
真田「アイツの城の絵図はこれだ」
山田(小島の軍師)「そしたら明け方に奇襲をかけます」
翌朝、城は既に小島の手にあった。
それから山本と真田の調略は勢いを増した。
結果、国人衆の20人の内17人は中立することになり態勢は逆転をした。
残る3人は三好に与した。
真田「相変わらず山本殿のカンはさえてますな」
山本「いやいや、拙者なぞ顔で怖がらせているだけですわい」
この2人がそろうとなぜかサラリーマン会話がスタートするのであった。
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