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「謙信の甥に転生! 龍馬の日本を戦国から始める」  作者: 27Be


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17/25

第17話 1534年 4歳やっと上洛したぞ

いよいよ将軍様と直接対面!

そして天皇、公家との連続外交という超濃厚回です。

新しい名前「上杉龍義」も授かり、物語は大きく動き出します。

政治・外交・歴史の伏線多め回ですのでお楽しみください。

挨拶を終えると、足利義晴は上機嫌で笑い出した。


義晴

「猿千代、昨日は大変だったな!

 聞けば“糞を投げて2人殺した”らしいの!」


(いや、俺のうんこ自体には殺傷力ないんだが……)


経緯を丁寧に説明すると、

義晴は腹を抱えて笑い、さらに石けんと越野柿酒を指しながら言った。


義晴

「神様から知恵を授かったという噂も聞いたぞ。

 神は儂に何か言っておらんか?

 ほれ、例えば“細川が明日死ぬ”とか!」


「恐れながら、そのようなことは……。

 ただ“長尾家に優しくすればご利益がある”とは……」


祖父(袖を引っ張る)

「龍義、無礼であるぞ!」


義晴

「よいよい!で、その“優しくする”とは何じゃ?」


ここからが本題だ。



「一つ、佐渡本間家の争いにつき、

 長尾家が公式に“仲裁せよ”との命令書を。


 二つ、日本と明国の貿易を握る 大内氏 への紹介状。


 三つ、日本と朝鮮の窓口である 宗氏 への紹介状を

 賜りたく……。」


義晴

「なるほど。それが“優しくしろ”の中身じゃな。

 ほれ、ご利益とは何ぞ?」


「毎年の献上金を 千貫 に増額いたします。」


義晴

「三つ頼むなら三倍じゃろう?のう、為景。」


祖父

「ぐ……む……(無言の絶望)」


「では、千貫に加え、

 越乃柿酒・石けん・蜂蜜も毎年献上いたします!」


義晴

「よい!気分がよい。

 褒美として、お主に名前を与えよう。」


義晴は俺をじっと見て言った。


義晴

「明日より 上杉龍義たつよし と名乗るがよい。」


「ありがとうございます!」


祖父ともども深く平伏した。


(上杉龍義……ついに“名”を得たか)


■ 祖父、大激怒



別室に移ると、祖父為景は烈火の如く怒った。


祖父

「佐渡介入とはどういうことじゃ!

 羽茂本間は儂の妹の夫でもあるのだぞ!」



「佐渡では毎年 270貫以上 の金銀を得られます。

 今のままでは長尾家はせいぜい 50貫 。

 “間接支配”では損なのです。」


祖父

「……そんなに金が……?

 だが佐渡に介入するには兵3000は必要。

 舟は?羽茂本間はどうする?」


「軍事介入は私の采配で。

 大叔父(羽茂本間)に勝たせます。

 祖父の負担は一切かけません。」


祖父

「……好きにしろ。

 ただし儂の妹を怒らせるな。あやつは厄介だ。」


(孫に甘いじいちゃんで助かった……)


■ 天皇への拝謁:


翌日。

後奈良天皇への拝謁。


天皇

「お主は神の声が聞こえるらしいな。」


「左様でございます。」


天皇

「さすれば神の使いは天皇家に仕えるが道理。

 明日からここに住め。

 屋敷も用意してある。」


(えっ、住み込み!?どうやって断る?)


と思った瞬間――


祖父

「恐れながら龍義は当家の宝で跡継ぎにございます。

 いくら天皇様といえど、お譲りするわけには参りませぬ!」


(じいちゃん!!助かった!!)


天皇

「そうか……」


ぷいっと横を向き、従者が退出を促した。


危なかった……

京都にホームステイするところだった……。


■ 公家家訪問:



近衛家との正式挨拶を終え、

次に向かったのが三条西家。


当主 三条西実隆 は初対面から笑っていた。


実隆

「龍義殿、都で大変だったそうじゃな。」


名前も噂も既に把握している。さすが大物。


実隆

「神様はいつ現れる?儂も会いたいのじゃが。」


「難しいですが……

 例えば2年後、日蓮宗と浄土真宗が争いましょう。」


実隆

「……その兆しは確かにある……。

 何に気をつければよい?」


「浄土真宗の僧兵が狼藉を働きます。

 お気をつけください。」


実隆も祖父も驚愕。


実隆

「わかった。法華の坊主共を諭しておこう。

 龍義殿、何か儂にして欲しいことはあるか?」


これはチャンス。


「堺の商人で日明貿易に明るく、

 有力な方をご紹介いただきたいのです。」


実隆

「……そうだ、小西隆佐を紹介しよう。

 日明貿易の商人で、人脈も広い。」


さらにもう一つ。


「宝蔵院に家来を一人修行へ送りたいのです。

 紹介状を頂ければ助かります。」


実隆

「よかろう。」



将軍様に名前をつけてもらい、天皇様にスカウトされ、

三条西家に未来予知を信じられ……4歳のくせに大忙しの回でした。


武器・商人・交易と、物語がまた一段階スケールアップします。

引き続き応援よろしくお願いします!

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