第149話 1538年8歳 小西商店についたぞ(その3)
<天才軍師の紹介>
小西『私が長尾家の仕事を多くしているもので、若様に口を効いてくれと持ち込まれまして』
俺「歯切れ悪いな。どうした」
小西『若様は軍略家にとてもご興味があると思います。
友人の商人の次男坊で軍略好きで、私の目から見ても才能はあると思います』
俺「何が問題なのだ」
小西「名前は山田百太郎といいますが、非常に生意気で口のきき方が出来てないのです。
才能があるのに誰にも拾って貰えない典型なのです」
俺『とりあえず会いましょう』
小西『口の悪さが理由でのお手打ちだけは勘弁してやって下さい』
小西は番頭に合図して呼びに行く。
<生意気すぎる天才>
ふすまがガラっと開き――
山田『龍義、俺を雇ってくれ。俺は孫子に負けんぞ』
小西『百太郎、控えなさい。若様申し訳ございません。どうされますか』
俺は山田に戦略や戦術の問題を、図を書きながら出す。
戦略は良い。
だが戦術は実戦経験がないので、普通より良い程度だ。
戦術は実戦経験を積めば上昇する素質がある。
しかし山田を軍議には出せない。
俺にこんな口のききかたしたら、雷蔵や風魔、水斗から袋叩きである。
俺は守役安田に、小島弥太郎を呼んで来るよう言った。
しばらくすると小島が来て、平伏した。
<小島の教育>
俺「小島、この山田という男は平均60点として戦略眼は95点あるが、戦術眼は85点位はある。
小島に足りないのは戦略戦術眼なので、山田は小島を助けてくれるだろう。
腹立つと思うが面倒見てやってくれ」
山田『俺は嫌だ。龍義の直属にしてくれ』
小島の顔がヒクヒクしている。
小島『若様、兄弟盃の準備をお願いいたします』
俺は小島の狙いに気付き、小西に頼む。
ブー垂れる山田に、強引に兄弟盃を交わした小島。
小島は山田に言う。
小島『これで俺と山田は兄弟だ。これからはお前を俺の弟として扱う』
山田『やだよ』
小島「愛の鉄拳制裁」
そう言って、山田を殴る小島。
令和では絶対ダメな行為だ。
山田『父さんにもぶたれた事ないのに何をするんだ』
小島「いいかーお前は俺の弟だ。弟の教育は兄の責任だ」
山田『やだよ』
小島「愛の鉄拳制裁」
大人しくなる山田。
見た所、ダメージを与える殴り方ではない。
小島「いいかー俺が一番上の兄だ。
二番目の兄はスケベだが良い奴だ。
それでお前が三番目だぞ。返事はハイだぞ」
山田『ハイ』
小島「やれば出来るじゃないか弟よ。その調子で行くのだぞ」
山田『ハイ』
小島は満足そうにうなづき、
「いいかー挨拶はこうするのだぞ」と言い――
小島「若様、失礼致します」
部屋から出て行った後。
小島「今から弟呼んで、旨い酒と魚を食わしてやる。ついてこい」
山田『ハイ』
上手くいくだろう。




