第125話 1538年 8歳 酒田再びだぞ。
前回、龍義は国人衆を面接し、新たな人材を手に入れた。
<再び酒田へ>
春になり、宇佐美からの書簡で
毎年恒例の南部氏のお家騒動がある事を知る。
重装歩兵千名、軽騎兵八百名、
長弓兵、遊撃、親衛隊その他二百名。
合計二千名で南部氏の元へ行く事にする。
蝦夷地に行く甘粕や直江は蝦夷地で合流する。
予定は
直江津→酒田→十三湊→南部氏→十三湊→蝦夷地→伊達氏→堺、京都だ。
今度堺、京都に行く予定だが、
去年で凝りて全兵力で行く事にする。
去年は重装歩兵だけで戦争をする事となった。
騎兵に慣れてない歩兵に騎兵をさせる事になり、
死傷者が多くなってしまった。
経験獲得の為、前回募兵した新人で
成績優秀者も連れて行き、隊に入って貰う。
メンバーは
柿崎、馬場、重臣大熊朝秀、本庄実乃、守役安田。
新人三人、吉江宗信、小国頼久、加地春綱。
赤目の霧狼、水鬼、影牙。
追加で三人娘を連れていく。夜雀は産休だ。
直江津を出発する。
三十メートルクラスの西洋帆船十一隻で出発した。
軍団を運ぶため、二年前位から
二十メートルクラスから三十メートルにスケールアップしたのだ。
我々はこのために
八坂政宗の率いる舟工場を千人体制とした。
千人という規模は、当時のスペインより規模は大きい。
佐渡島の金銀鉱山と蝦夷地の商品が生み出す利益が無いと
とても無理な支出なのだ。
<酒田の出迎え>
風と波に恵まれ、酒田港に着いた。
酒田港では三十六人衆が出迎えてくれた。
何故か本間の馬鹿息子も、キチンとした格好で列に加わっていた。
馬鹿息子には千貫を貸していて
一万貫にして返せと言ってある。
期限の延長を求めたいのだろう。
馬鹿息子が前に出て来た。
馬鹿息子
『若様、この度は酒田にお立ち寄り頂き有難うございます』
馬鹿息子がマトモになっている。ビックリだ!
馬鹿息子
『このような私に立ち直る機会を与えて頂き有難うございます。
これはお借りしていた一万貫です。お収め下さい』
雷蔵が一万貫を受け取る。
イヤ早すぎだよ。
俺は三年以内と言ったんだぞ。
一年位しか経ってないぞ。
俺
『鐙屋、経緯を説明してくれ』
俺は、鐙屋に馬鹿息子の面倒を頼んでいた。
鐙屋
『若様、この度はご婚姻おめでとうございます。
本間様は波が高い日も冬の風の強い日にも弁才船に乗られ、
蝦夷地と酒田を往復されました。
それで早々に一万貫を貯められました。
大したものです』
三十六人衆の中心である池田氏や二木氏も賛同している。
馬鹿息子は本当に頑張ったようだ。
馬鹿息子改め、本間息子と呼ぶ事にする。
本間息子
『若様、父も酒田に呼んでよろしいでしょうか』
俺
『いいぞ、父も喜ぶであろう』
本間息子
『若様、有難うございます。
ついでに二十歳のお駒も呼べば、餅つきでもして楽しみますわ』
やっぱり馬鹿は治ってなかった。
<商人たちの密談>
元大宝寺氏の城に行き、代官を労う。
この代官は祖父から借りた人だ。兵士も祖父から借り物だ。
そこで揚北の
竹俣清綱、色部勝長、中条藤資の兵士五百人づつ交代で
酒田の警護をさせる事にする。
今回はその交代の手続きだ。
夜は三十六人衆の招きでお食事会だ。
とにかく贅沢である。
皆の話題の中心は
亀山社中という金貸し業と新津焼だ。
亀山社中の申し込みが多くなりそうだ。
話し合いの結果、亀山社中酒田支店が出来る予定となった。
飛猿も行く事になるけど、新人をまた募集しないといけない。
新津焼も是非とも欲しいとの声多数だ。
後で別室に、三十六人衆の中心である
鐙屋、池田氏、二木氏を招く。
俺
『皆、秘密は守れるな。
来年か再来年に米が全国的に不作となる。
皆は来年、再来年に
領民が飢え死しない程度の量の米を、
他国から恨まれない量を買い占めなければならない。
皆が儲かる絶好の機会だが、
恨まれない程度に頼むぞ』
皆の顔色が変わる。
鐙屋
『我々が中心となり、
若様の領民に一人の餓死者も出さないように致します』
俺
『頼むな』
俺の言葉を聞いていた
本間の息子の目が怪しく光っていた。
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