第103話 1537年 7歳 反乱組に外交を任せるぞ
前回、龍義は長い旅を終え、
ついに直江津へ帰還した。
だが――
帰国は休息を意味しない。
越後には、山のような仕事が待っていた。
1537年 7歳
たまった仕事を片付けるぞ。
春日山城に行き、
祖父・長尾為景の重臣
大熊朝秀と本庄実乃に、
蝦夷地守護大名就任、
南部氏と伊達氏の娘との婚姻、
両国との同盟を伝える。
祖父重臣の大熊朝秀は細かい所まで目が行く。
細かいのに名前が大熊で性格と名前が合っていない。
マメにこの二人とはコミュニケーションを取っているので、気楽な関係だ。
本庄
『若様、この度は婚姻おめでとうございます!』
俺
『有難う。また色々面倒かけるけどよろしく頼む。
俺は細川氏綱と南部氏の敵対国人を成敗しただろ。
だから各国が同盟を結べば守って貰えると思い、
各国の同盟希望が殺到しているんだ。』
大熊
『そうですね。問い合わせ多いのですが、
為景様の指示で若様が帰国しないと返事が出来ないと答えてます。』
祖父は俺が動き易いように丸投げしてくれていた。
俺は二人に今後の外交方針を伝える。
俺
『外交交渉は竹俣清綱、色部勝長に任せようかと思う。』
本庄
『それは思い切ったご決断ですな。
反乱組の重用は反乱の誘発には繋がりませんか』
俺
『反乱を起こしたらまた叩くだけだ。
あいつらは有能だから残しただけで、
無能なら追放か首を貰っている。』
大熊
『皆殺しの軍団に反抗するのは、
相当の勇気の持主かバカですな』
皆殺しの軍団って何だよ。
そう呼ばれてるのか。
本庄
『そうですね』
三人で呵々大笑してお開きだ。
<揚北衆への命令>
次の日。
揚北衆三人組、
竹俣清綱、色部勝長、中条藤資を
春日山城に呼び出した。
揚北から本拠地春日山城まで二日かかる。
無論、五日前ほどに使いを走らせている。
俺が部屋に入ると三人が平伏していた。
俺
『面を上げて楽にしてくれ。
長尾家が蝦夷地の守護大名となり、
南部氏の敵対国人や細川氏綱の撃破を知っておるな』
竹俣
『若様の軍に敵対するとは愚かな奴らですな』
お前だって反乱起こしただろー。
俺
『それでだ。
各国が我が国と同盟を結びたがっている。』
色部勝長
『そうでしょうな。
敵対したら殺されるけど、
味方となれば軍を派遣して助けてくれるのだから』
俺
『竹俣清綱、色部勝長で外交交渉してくれ』
驚く二人。
色部
『儂ら反乱起こし立てなのに良いのですか?』
俺
『二人の能力があるのを見込んだ。
基本方針を言うぞ。
南部氏と伊達氏は婚姻ありの総合同盟。
南部氏と伊達氏の婚姻交渉は
安田に任せているから丸投げしとけ』
婚姻の仕事がかなり忙しいらしく、
最近守役安田の顔を見ない。
俺
『有力な港がありお金があれば経済同盟だ。
経済同盟は軍の派遣はしない。
経済同盟で相手の婚姻申し込みは基本断りで頼む。
人質を先方が入れたいというならば、
お前達の領地で世話をしてやってくれ。金は出す。
七尾の畠山は将来攻略対象だが港を持つので、
国交回復をしておきたい。
色部が使者で行ってくれ。
手土産も後で渡す。
逆に敵対するのは武田信虎の甲州だ。
断交しても良い。
最初奴らは贈り物の話を持ってくるが全て断れ。
断る理由は、
甲州の忍びが我が国の技術を盗む為、
多数侵入しているからだ。
断交すれば奴らの忍びは減るだろう。
武田の狙いは信州なのだ。
間違いなく奴らと戦いになる。
同盟するだけ無駄だ。
こちらに各国の同盟の申し込みの書状がある。
処理を頼む。
俺の方の結果報告は夜に頼むよ。』
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