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8 第二王子妃候補、いわゆるライバル令嬢

「それでは、私たち王子妃候補の紹介をしますわね。

私はマリーローズ・ブランデルですわ。そこのウィロス・ブランデルは兄ですの」

マリーローズの妖艶な流し目が決まってる。何をしても色気が出るのよね。


私は、

「メリアージュ・メイジーです。よろしくお願いしますね」

とだけ言って微笑んだ。本当は、クララ様は大丈夫ですか?お困りなら助けになりますよ、と付け加えたいのを抑えた。


「シャルロッテ・フォースンです。よろしくお願いします」

シャルロッテは明るく快活。一緒にいると元気をもらえる。


「イザベラ・クロイエル。お困りのことがあればご遠慮なく」

王子妃候補でなければ、女騎士を目指したであろうイザベラ。勿論今でも鍛えてる。


「ありがとうございます。改めましてよろしくお願いいたします」

プリシラはにっこりとして言った。

花の蕾が綻ぶようである。顔の周りにキラキラエフェクトがかかってる。うっ、可愛い。



シャルロッテがワクワクした顔で質問した。

「プリシラ様、あ、名前でお呼びしてもよろしくて?ここでは皆名前で呼ぶことにしていますの」


頷いたプリシラを見て、シャルロッテが続けた。

「このグループに編入されたということは、王子妃候補になられるっていうことでいいんですの?もしや、今まで故あって身分を隠しておられたとか?」


プリシラは首を振った。

「いえ、私は正真正銘、子爵令嬢です。王子妃候補になることは絶対にありません。政務等でお力になりたい気持ちはありますが、王子妃になる気は全くもってこれっぽちもないです」


絶対に、と、これっぽちを凄く強調してプリシラが宣言した。


「「「「「「「えっ」」」」」」」

予想外の完全否定に思わず7人の声が重なった。


王子は「うっ」と呻いて胸を押さえていた。

キースは何だかしたり顔で頷いている。


気の毒に思って王子を見る。王子は告白してもないのに振られちゃったのね。最初からバッサリ拒絶されたらショックよねー。それもこんなに愛くるしい女の子に。

勿論容姿で選ぶなんてことはしないと思うけど、このグループは妃になっても問題ないと判定されないと入れないからね、少しは期待するよね。


キースの訳知り顔は意味分かんないけど。


私の「えっ」は乙女ゲームじゃないんかい、という突っ込みこみである。王子妃完全拒否のヒロインって‥‥。


でも、ま、乙女ゲームの主人公が転生者でない場合、最初から王子攻略を狙ってはこないか。

仲良くなったら気持ちが変わるかもね。あるいは他の攻略対象がお目当てなのかも?

私はそう納得した。


一昔前とはいえ、神罰×印事件があったから、虎視眈々と王子妃を狙いそうな輩はそもそもこのグループに編入出来ないしね。



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