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7 第二王子&側近候補、いわゆる攻略対象

皆の顔を確認すると、皆も互いの顔を確認していた。王子も、である。王子にも報せがないということは、それ以上の者の意を汲んでいるとみていいだろう。王、王妃、第一王子、宰相、将軍、魔法大師、神殿上層部ぐらいの意向?


このグループの担任はいるが繋ぎのようなものだ。王、王妃、宰相、将軍、魔法大師、大臣などがそれぞれ課題を課す。

卒業してからすぐに仕事に取り組めるようにするためである。実社会で大きな失策をしないためでもある。

影響が少ない内に失敗を経験してそこから学べ、という親心のような仕組みである。

なお、課題がない時は自主的に動くことが求められる。


担任は自己紹介だけ促して黙りである。

王子の側近候補ウィロス・ブランデルが後を継いだ。


「紹介ありがとう。初めまして。私は王子側近候補の一人、ウィロス・ブランデル。

こちらが第二王子であられる」


「第二王子、ニコライ・フラドリスだ。よろしく頼む」


「王子側近候補エリオン・ロクサーヌだ。よろしく」


「同じく王子側近候補カイゼリム・ダラマニ。よろしく」


「同じくキース・ワイマール。

君とは何処かで会った気がするんだけど、初めましてでいいのかな?」

不思議そうな顔でキースが言う。


「はい、初めまして。私は領地から出ずに過ごしておりましたので、お会いする機会はなかったと思います。

髪と目の色以外は5つ上の姉に似ているとよく言われます」


「‥‥ああ、クララ・モクナイト伯爵夫人だね。伯爵に溺愛されて滅多に夜会にも出てこられず、出ても必要最低限の挨拶のみで速攻で帰られるという。幻の花と呼ばれている方だね。」


「はい。そうなんです」


嫌な言葉を聞いた。溺愛、外に出さない、前世の私のよう。

胸が苦しくなる。

幸せ一杯の夢から醒めたその時の酷い有り様がフラッシュバックする。ある程度克服したと思ったのに、まだこんなに痛いのか。


私は胸を押さえて痛みに堪えた。


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