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第47話 オークションのアンケート用紙があります!

リバーが出品されたオークションのアンケート用紙です。オークションは二回あったので、二枚あります。

「ああ、そうでした、ブラックリバースさん。こちらも(あわ)せてご記入下さい」


 ギルドの職員さんが、別の用紙を出してきました。


「勇者オークションと人材オークションのアンケート用紙です」

「は?」

 あなたはつい最近おこなわれた、悪夢のオークションを思い出したのでしょう。一気にご機嫌が悪くなります。


「まだ提出をしていませんよね? 一応、義務ですので、お願いします」

「はぁ……」


 あなたは持っていた申込書の控え二枚をカウンターに置いて、ボールペンでアンケート用紙へと記入を(こころ)みます。


 あなたは一枚目の勇者オークションのアンケート用紙に目を通しました。


 『オークションには満足しましたか?』の五点満点の項目の、『1 非常に不満だ』にチェックをしました。


 他の項目も『1 非常に悪い』にしました。


 最後には、『何かご意見があったらお気軽にお書き下さい』とありますね。

 あなたは『国王は国とともにほろびろ』と書き殴りました。


 お次は、二枚目の人材オークションのアンケート用紙です。あなたはこちらも、全項目『1』にしました。


 二枚目のお気軽にお書き下さいの欄には、『ひざげりするな』と書き殴りました。


「2以下の評価をつけると、該当するオークション担当者の評判が1ポイント下がり、総合評価に傷がついてしまいますが」

「むしろそうなってほしいですけどねっ!」

 二度の最低なオークションに対する、あなたのせめてもの復讐でした。


「それと、こちらは今回のお支払いの一覧です」


 あなたは職員さんから一枚の紙を渡されました。それには小さな文字で、請求額の内訳がびっしりと書かれています。


「ちょっと待って下さい! ボールペンのレンタル料が一時間で百ビルになってるんですけど、一時間も借りてないですよねッ? つーかお金取るのッ? 出されたボールペンを使っただけで!」

「十秒使おうと、五十九分五十九秒使おうと、一律百ビルです。これは常識ですよ?」

 職員さんはあなたをたしなめるように言いました。


「すみません、リバー様。ボールペンの使用は必要経費とお考え下さい。書類ではギルド専用のボールペン以外の使用が認められておらず、専用ボールペンを一本購入すると五千ビルもかかります」

「ほとんど詐欺じゃんそれ!」

 ギルドで五百一回以上使えば、お得になります。

「何百回も使うかそんなもん!」


 他にも、水晶使用料一時間二千ビル、用紙代五百ビル×(かける)四枚、プレート代七千ビル、プレート加工代行費千ビル、魔物登録費一年分が二万八千ビル、パーティー名変更手数料千百ビルなどに加え、消費税、付加価値税、支出税、組合費、調整費、贅沢(ぜいたく)税、頭数税、貨幣及び紙幣ビルの製造及び発行税などなど、盛りだくさんでした。

「似通った手数料多過ぎでしょ! 前々から思ってたけど、ビルって通貨単位がまずおかしい! ビルが乱立してるみたい!」

 あなたの連想するビルは、こちらの世界ではビルディングまたは高層建築と呼びます。


 実質的な請求書になっている依頼結果一覧表を目にして、唯一減益ではなかったのは、魔物ランドクラーケン討伐の件のみです。

 最終的にはパスちゃんつまりはロードオクトパスの従属化による地域の安全に貢献しただけで終わったため、ロードオクトパスやランドクラーケンの討伐よりも収益が下がっています。


 よって、お支払いの分を差し引くと、五千八百ビルの赤字です。


「いくつもある手数料を見て黒字になるとは思ってなかったけど、やっぱりヒドい!」

「全額、私がお支払いしますので、どうか抑えて下さい」

 下手(したて)に出るミリーナさんと、(いきどお)るあなた。


 ミリーナさんが収納魔法で平らな胸部からお財布を取り出します。あなたはまさに、後輩さんにお金を払ってもらう情けない先輩さんみたいになっていました。


 職員さんはお金を受け取り、軽く頭を下げます。


「お支払い、どうもありがとうございます」

 ミリーナさんへと領収証を渡しました。

ベールカー王国は、しぼれるだけしぼり取れって方針なのでしょう。せこい国です。


今回も最後まで読んで下さり、ありがとうございました。

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