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第30話 巨大な魔物に苦戦するあなた達

前回のあらすじ。スターリングさんが巨大化しました。リバーがびっくりしました。あなたはびっくりしましたか?

「うおおおおおおッ!」

 スターリングさんが雄叫びを上げます!


 しゃがんだ状態から立ち上がったスターリングさん。巨大ダコさんと同じくらいの大きさになりました。まるで特撮映画のようです。

 スターリングさんが巨大化したことにより、あなたからの位置では彼女のミニスカート内の黒いブルマが丸見えです。ご注視して下さい。

「こんな時にそういう話はいいからっ!」


「新時代の戦闘力が到来! 必要にしてじゅうぶん! くたばれ大ダコ、全てを玉砕パンチ!」

 スターリングさんが青い魔力の光を込めた(こぶし)で魔物ロードオクトパスに殴りかかります。

 タコさんは体勢を崩し、周囲は砂埃が舞い上がりました。


「やったかッ?」

「わっ、スターリングさん! それ言っちゃいけないセリフ!」


 埃が収まった後に、分かります。


 巨大なタコさんはまだまだ健在で、すぐに起き上がっていました。あまりダメージを受けていなさそうです。


「この美しい私の完璧な攻撃を耐えるとはな! 許さんぞ、タコ! どんどんぶん殴ってやるぅ~ッ!」


 スターリングさんは連続で攻撃を加えましたが、タコさんの耐久力のほうが勝っていました。


 次第に、敵さんのタコ足による痛めつけ攻撃のほうが優勢になっていきます。

 スターリングさんの両手両足を拘束した上で、タコさんは残ったタコ足でムチのように彼女を叩くのです。


 巨大化の効果が切れたのか、スターリングさんは元の大きさに戻りました。小さくなって地面に落下し、スターリングさんは全く動かなくなります。それと、ミリーナさんは先ほどタコさんが体勢を崩した辺りで拘束を解かれていたのか、地面ですでに転がっていました。ミリーナさんのほうも動いていません。


「スターリングさんでも倒せないなんて……。もう、どうにもならないじゃない……っ!」

 あなたの後ろでグッティさんがつぶやきます。

「――アナタが悪いのよ! ちゃんと囮をやらなかったから! この役立たず!」

「きゃあっ!」

 グッティさんが責任転嫁を口にし、あなたの背後で膝蹴りをしました。苦痛のお顔を浮かべて倒れたあなたを置いて、グッティさんは杖を抱きながら逃走します。


「ムリでも蹴るなら敵を蹴ってよ……。ってか、私を蹴らなくても良かったよね?」

 そうおっしゃったあなたは倒れたまま、グッティさんの行方を大きな瞳で追います。彼女の動きは、さほど機敏ではありませんでした。


「ああっ、神様! 私をお助け下さいっ!」

 そんなことを叫びながら逃げる、グッティさん。仲間を見捨ててあなたに膝蹴りした少女には、神様から罰が与えられるべきでしょう。


 あなたが状況をうかがっていると、タコさんが墨のような球体を発射しました。漏斗(ろうと)と呼ばれる、お口にも見える部分からです。


 黒い球体がグッティさんの正面に落下すると、人影のような形状に変化します。その物体の膝に相当する部分から、細い触手が四本も出て来ました。


「なんなのこれ……」

 足を止めて後ずさりしたグッティさんは恐怖でいっぱいです。


「いやあっ! 来ないで! 来ないでよぉっ!」

 杖を振るって触手を払いのけようとするグッティさん。


「きゃんっ!」

 人影の触手が一斉にグッティさんへとぶつかって、グッティさんに尻もちをつかせます。


「嫌ぁあああああああッ!」

 触手がグッティさんのロングスカート内側を広げながら、強引に入り込んで行きます。咄嗟(とっさ)に彼女は杖を離してスカートを押さえましたが、無駄でした。


 人影自体もグッティさんに近寄って圧しかかり、両手や胴体らしき部分からも無数の触手を出しました。グッティさんを囲い込んだ全ての闇の触手が、一斉に彼女を襲います。離れていたあなたが見ていても、気分の良い光景ではありませんでした。


「ねえっ、まだなのっ? リバース能力っ!」

 しばらくお待ち下さい。多分グッティさん救出には間に合いませんので、どうか時間稼ぎをする彼女に感謝を捧げながら、しばらくお待ち下さい。

「かかり過ぎでしょうよぉ……ッ!」


 グッティさんが人影に襲われて、十秒ぐらい経ったでしょうか。人影は霧散し、横たわるグッティさんと杖だけが残りました。彼女は全く動きません。


「よくもグッティを!」

 起き上がっていたミリーナさんが巨大なタコさんに斬りかかりますが、スターリングさんでさえ大したダメージを与えられなかったお相手に、彼女が勝てるわけがないでしょう。

 案の定、また足につかまって締めつけられてしまいます。全く進歩がありませんでした。


 一方で、あなたには大きな変化が訪れます。

 ダークブルーの光があなたの全身にバチバチと出現し始めました。


 いよいよ、あなたのリバース能力を発動することが出来ます。


 どうされますか?


「発動に決まってるでしょっ! よろしくっ、バス子さん!」


 了解でございます!


 あなた、そして『先輩後輩リコーダー』でご支援を頂いた皆様からの素晴らしき魔力を、今こそ開放するのです!

「そのリコーダーって(なん)の話ッ?」

 あなたの知るところではないのですよ! それぇ~っ!


「えっ! うそっ? 私、溶けてない? 溶けてないっ?」


 溶けてはいません。あなたがそういう感覚、というだけなのです。


 これよりあなたは、――全く別の存在へと変わるのでした。


見た目はけっこうかわいい女の子なんだけど、悪いことを積み重ねたので、最終的には罰を受ける。まさにグッティはそんなキャラクターでした。やられ際こそ、彼女最大の見せ場だったのかもしれません。


スターリングさんでも倒せなかった魔物にリバーは勝てるのか!?

次回をお楽しみ下さい!


ここまでお読み頂き、ありがとうございました。

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