第25話 - 夕焼けが見える学校の音楽教室で -
あなたへ。
夢の中の世界へようこそお越し下さいました。
そちらにいらっしゃる『あなた様』へ。
こちらでは、正式名称マクシー・ミ・メトロ・サキュバス子が両手を前で重ね合わせて、立っています。
この女性の声はバス子のものですが、あなた様に映るバス子のお口からではなく、あなた様の中へと、直接お伝えをしています。
現在、背景は真っ白です。
ですから、色をつけましょう。
はい、落ち着いた雰囲気の、学校の音楽教室の中になりました。
教室にはグランドピアノが設置されています。古びた机も並んでいます。
こちらにはバス子以外、誰もいません。
窓からは、日本国の住宅街の景色と夕焼けが見えます。
教室とロングドレス姿のバス子とでは、見た目が不釣り合いでしょうか? その点は、のちに改善されます。
さて、あなた様はこれまで、勇者ブラックリバース様のご様子をご覧になっていたと思います。リバー様があまりにも酷い扱いを受けていて、正直、あまり良いご気分になられていないかもしれません。
そこで、ここからはバス子がお贈りする、淫魔っぽい映像をお見せいたします。
あなた様がドキドキして楽しんで頂ければ、あなた様の発する魔力がこちらに届き、リバー様の魔力も増えます。なぜなら、こちらはリバー様の夢の世界の領域で創り出した空間で、バス子を介してリバー様の魔力に変換することが出来るからなのです。
では、お着替えをします。
バス子の前に白いカーテンが下りました。バス子の影がカーテンに映ります。
まずはロングドレスを脱いで、丈が長めのドロワーズも脱ぎました。それから、別の下着を穿きます。セーラー服を着ます。ミニスカートも身に着けます。
白いカーテンが天井へと上がってから消滅し、セーラー服姿のバス子が現れました。
「……どうでしょうか?」
あなた様の前にいるほうのバス子が口を動かして、声が聞こえてきましたよね。こちらの夢の世界では、バス子は何人分もの声を出して演じることが可能なのです。
あちらの、両手を重ねて立っているセーラー服バス子をご覧下さい。
バス子の白いセーラー服は襟とミニスカートがグリーンで、それぞれの端には白の線が二本ずつ入っています。
薄い緑色の髪を一本の三つ編みにしたバス子は、両手を後ろで組んで、あなた様へと背を向けました。ミニスカートですので、バス子のふくらはぎの後ろ側にございます深緑色の角と翼が生えているのが、良く見えると思います。
「バス子は特殊なサキュバスですので、このようなところに角と翼があるのです」
振り返ったバス子があなた様に言いました。
角は円錐状で短く、そのすぐ下にある翼は手の平よりも小さく、とてもお空を飛べるような大きさではありません。この状態では風を起こしてスカートを舞わせるぐらいが精一杯ですが、巨大化させれば、空中で浮くことも可能です。
あと、黒い尻尾も垂れ下がっています。この尻尾こそが、もしかしたらバス子の最もサキュバスっぽい部分かもしれませんね。
それでは、音楽室のあちらのドアから、今回のヒロインをご登場させましょうか。
誰が出て来るのか、あなた様もご想像をして、お待ち下さいませ。
サキュバスらしい夢の中での出来事でした。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
次回は夢の中で限定ヒロインが登場します。




