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男子校に入学したはずなのに、あけまして最終決戦な件

どうも皆さんおはこんにちばんは!怪物mercuryです!

モリアーティ編もそろそろ最終回ですよ!

ってことは、あとはこなすべきイベントもバレンタイン、学年末テスト、ホワイトデーぐらいになってしまいましたね……。

毎日更新(詐欺)はカヅキ君たちが一年生を終えた時点で(終えられるかわからないけど)いったんストップしようと考えています。

故に、もしかすると更新頻度がガクッと落ちる可能性も……。

「あばばばばですわぁ!」


 窓をぶち破られた俺らの住処おんぼろアパート。騒ぎが嫌なのか窓だけを器用に壊して突入してきたそれを、あらかじめ用意していたらしいマシンガンでレイナが打ちまくる。


「この程度でござりますれば。」


 モリアーティが前に出るまでもなくセバスチャンがそれを全弾叩き落す。


 開戦早々にして超人クラスだ。


「では、わたしはレディーたちにダンスのお相手を願おうか。」


 いつの間にか俺らの後ろ側に回り込んでいたモリアーティが、相変わらずもったいぶったような言い回しで言う。


「カヅキに!」


「近寄るんじゃ!」


「ショタ君防衛システム作動!」


「「合わせろよっ!」」


 カオリとアオイがモリアーティに打ち込もうとしたとき、シオリさんがぼけて標的が変更。突っ込みに回される。


「それはそうと佐藤君。私は君の脳みそが欲しいだけなんだ。君の遺伝子はたくさん摂取した方が効果が高まるらしいからね。」


 怖い怖い。すでになんか調べられてる感がすげー怖い。


「カヅキ!上からくるわよ!気を付けて!」


 ユウキに注意されて上を見ると、上からガンダムとエヴァンゲリオンを足して二で割ったようなきょだいななにかが落ちてきた。


「ショタ君!これ乗って!」


 シオリさんに促され、慌てて落ちていた俺用のスーツを女装の上からさらに着込む。冬とはいえ熱いんだけど。


 俺がエヴァモドキに乗りこむと、ガチャンとしまって、しっかり外が見えるようになる。でもこれ、一歩でも動いたらアパート崩れ去りますよね?


「これでも食らえってんだー!」


 キレたルナがセバスチャンに向かって極太レーザーを照射し続けているが、そもそもあたっていない。なんだあれ。ミスディレクションか?


「甘いですぞ。」


 セバスチャンがあっという間にルナに近づき、手刀を入れようとしたとき、その体をユミコが放り投げる。


「今!」


 ユミコの合図で、ユウキがRTX手りゅう弾をセバスチャンに大量に投げつける。


「おほおおぉぉぉぉ!」


 RTXをあび、白目をむいてセバスチャンが叫ぶ姿は実に気持ち悪い。


「これがっ!これが新しい快感っ!新しい世界への扉を、今開きますぞぉっ!」


「ユウキのせいで敵が進化。」


 これを進化と呼んでいいのだろうか……。


「でも、合図を出したのはお師匠様です!」


 敵がパワーアップ(ダウン?)をしている一方で、こっちは仲間割れ……早速雲行きが怪しくなってきた。まだ開戦から数十行だぞ?


「ミミコ!お願いします!」


 パオーン!


 意外にも、二人のけんかを止めたのはマキ先生だった。


「喧嘩なら後にしましょう。今は前を見るべきです!」


 あれ?この人こんなにかっこよかったっけ?もしかして真の主人公?


「さて、久々の体だ、張り切っていくぞ、フウリ!」


「待ってってばお姉ちゃん!まだボタン止まってないよ!」


 どうやら俺がいつだったかプレゼントした実体化する札を使ったユウリが、服を着て出てきたらしい。ボタンがいくつか空いてるけど……って、付けてないのかよ。


「こんな時にも目移りとは、さすが私の旦那。」


「違うそうじゃないとは言い切れないけど違うそうじゃない。」


 決して実体化ユウリのつつましやかな胸など見ていない。


「巨乳派?」


「お前は黙っとけ。」


 こんなコントをやっている間も、カオリ、アオイ、シオリさんが甲高い音を立てながらモリアーティと打撃戦を繰り広げている。モリアーティのやつ、片手しか使っていないってことは三人のさらに6倍は早いってことか?


 と思ったら反対側の手から超能力的な何かを感じる。奥でアヤカさんが支えるセレスさんと超能力戦をしていたらしい。


 どこまでバケモンなんだよあいつ。


 実体化ユウリは、何をするのかと思いきや、フウリさんと手をつないで何かやっている。たぶん意味があるのだろうが、わからない。


 そして、でかすぎて動けなくなってしまった俺は、仕方がないのでボロアパートからロックのおじさんを逃がすのを手伝っていた……情けねぇ。


 さて……ここまでで一度も登場していないのは、ヒカル先輩だけだ。あの人のことだから、何かを考えてどこかにいるんだろうけど、能力すらわからないだけに、何をしているのか怖い。


 なんだかんだ、一番自分の欲望に忠実だし。まさかモリアーティに洗脳されてはいないと思うけど……。


 打撃戦三人組もそろそろ疲れが見えてきているし、若干心配だ。


「オラオラオラオラッ!」


 やはり一番気合が入っているのはカオリだが、シオリさんは急所を的確に、アオイは少し変則的な躱しにくい一撃とみんな打ち分けている。


 モリアーティが強すぎるのだ。


「ふむ、そろそろ序曲が終わるよお姫様方。」


 そうつぶやいたのがガンダムモドキのコックピット、文字で画面に表示される。


 いつの間にかユミコとセレスさんが協力して使っていた超能力と魔法を、アヤカさんもセットで片手で三人ごと吹き飛ばす。


 ガシャーンッ!


 あ、あぶねぇ……。


 俺が、モリアーティのセリフが見えていたことで先読みして三人をエヴァモドキのクッション付きの手でキャッチしていたから、なんとかけがは免れたが、手の甲の部分が当たったアパートの隣の空き家は粉々になった。


 両手を開けたモリアーティは、次に指揮者が曲を止める時のように手を動かし、カオリ、アオイ、シオリさんの三人をまとめて吹き飛ばす。


 対セバスチャン組の方では、ユウリとフウリが大量の札を使ってセバスチャンの拘束を試みるも、すべて躱され、逆にレイナを拘束することになってしまう。


 ルナのレーザーは、セバスチャンによる視線誘導で俺の方に飛んできた。


「第30階層から第13層までの貫通を確認。修復作業に入ります。」


 機械音声が聞こえてきて、外の映像の画質が粗くなる。処理能力をそっちに回したのか。


 それに、今のが全エネルギーだったらしく、ルナももうレーザーを撃てない。


 パオーン!


 象とマキ先生は勇敢にもモリアーティに向かって行って……何もしないで……引き返してきた。まあ、うん。無理しないでください。


 ユウキもセバスチャンがレイナと近接戦をしている以上、RTXの手りゅう弾を投げ入れられない。


 さて、いよいよ本気でまずくなってきた。どうしようこれ。素直にさらわれたらみんなのことを無事に返してやれるかな。


 思考回路がヤバいほうへと落ちていく中、コンコン、と誰かがコックピットの出入り口を叩いた。


「はい……って、ヒカル先輩!?」


「ヤッホー、シュガー。わたし、アレやるからさ。シュガー、あと10分だけ時間をくれないかな?」


「もしかしてアレって、ウチの妖怪ミンチ女のアレ!?」


 アレはダメだ。


「ダメですよヒカル先輩。アレは、あなたじゃ……。」


「でもやるしかないの。だって、今の時点でアレをできるのが私かシュガーしかいないでしょ。」


 いや、俺のアレも不完全だ。もし完全なものを使えるのだとすれば……。


「ごめんねシュガー。バイバイ。」


 ヒカル先輩はエヴァの顔のところから飛び降りると、、かろうじて立っているアパートの屋上で、アレの用意を始めてしまった。


ここまで読んでいただきありがとうございます!

そうですね、ここではフウリさんとユウリの合体技が何だったのかを少しだけ。

アレは、恐山で白イタコに習った、相手の魂を拘束する技です。よって、あれで拘束されると霊が飛び出て幽霊になります。

レイナは普段から幽霊に取りつかれ慣れているので大丈夫でしたが、そうでない人間が食らうと幽霊になるわけです。

今考えた設定でした。

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