拾弐章─祈り・目覚めの刻─
桜「こ…これが…」
明「ま…まさしく噂の…」
老婆「プリズンじゃが、何か問題でも?」
健「いやー、同じプリズンでも、種類があるんだなー。」
流「そうね。この前より、大分大きいわ。」
光「プリズンの中にも、種類はあるらしいしね。」
迷「まあ、全部滅ぼすにしても、一筋縄じゃいかないことだけは、わかったわけですね。」
調「しかし一体、何故このような生物が、生まれてきたのでしょう。」
老婆「祈りじゃといわれておる。」
桜「い、祈り、ですか?」
老婆「仏教、キリスト教、イスラム教、ヒンドゥー教、ユダヤ教…色々あるが、祈ることだけは、無宗教でも世界共通じゃ。その人々の祈りが、形となって現れているというのが、最近でもっとも有力な説じゃよ。」
優「でもなんで、『祈り』が暴れてるんだ?暴れることを願う奴なんて、そんなにたくさんいるわけじゃないだろ?」
老婆「一口に祈りと言っても、色々ある。じゃがの、暴れることを願うのではなく、この世の悪がいることを祈る者が知り、それが心の片隅にでも存在した状態、つまり心に闇を抱えた状態で祈る者の悪に対する思いの集合体じゃ。悪を増長する願いは、神の人間に対する不信を買い、悪に対する正義感は、神が人間の中の悪に対する嫌悪を招く。そしてそれを神が成敗しようと使いを送り、結果、暴れてしまうというのが、今一番歌われておる。」
桜「どちらにせよ、この世に悪が存在し続ける限り、祈りがプリズンに変わる、ということですか。」
老婆「故にプリズンは永久不滅じゃ。人間の悪は止まることを知らんからのう。」
健「大丈夫だ。それじゃ暴れる理由になってない。プリズンは倒せる。それより御師匠様、早くやってくれよ。」
老婆「では今日は儂の祈りによって、プリズンにウヌ等の特訓のための力を。」
老婆がお経のようなものを唱え出す。
老婆「惡悪惡悪惡悪惡悪惡悪惡悪惡悪惡悪」
よく聞いたらずっと『お』と言っているような気がする。
すると老婆から何かが放たれ、プリズンの肌の色が多少よくなる。
と、次の瞬間─
プリズンが起き上がっていた!
プリズン「タケ…ル…」




