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ウエポンマスター 神襲編  作者: K
拾壱章
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拾壱章─桜、暴走─

健「どういうことだ!なぜ国が桜を誘拐する!」

デミラス「訳は我の口からは話せない。詳しくは王宮で告げられよう。来い。」

優「ふん、ずいぶん気の利いた誘拐犯さんだな。監禁場所に案内してくれるなんて。」

デミラス「言っておくが、お前達は来るな。着いてきたら捕らえ、処刑してくれよう。」


王宮は、壮大なスケールで、まるで神殿のようだった。

デミラス「ここだ。」

ドアが開くと、そこにいたのは─

装備をして、大きな鎌を持った桜だった。

健「…桜!!どういうことだ!」

デミラス「さあ存分に戦うがよい。では私は、失礼しよう。」

健「桜答えろ!お前は戦いたくないんじゃなかったのか!!!」

桜「…お前を処刑する。この鎌、『正義の鉄槌』によって。」

健「何故だ!!!俺がお前に、何をした!!!」

桜「…戦いたくなかった私を、お前は無理矢理戦いに巻き込んだ。その罪だ。処刑する。」

健「………」

ぐうの音も出ない。図星だからだ。勘違いとはいえ、半ば無理矢理巻き込んでしまったことに変わりはない。

健「それについては、悪かったとは思う。でも戦いたくないんなら、その鎌を下ろして、少し落ち着け。血を見たくないんだろう?ナイフもってマットレス切るだけでも手が震えるんだろう?」

桜「…その問題はない。すでに対策済だ。さあ、処刑の時間だ。やらせてもらおう。準備はいいか。」

健「安心しろ。お前に俺は、斬れやしねぇ。何しろお前は、桜の中に巣食う、悪の心ってやつだからな。どうやったかは知らねぇが、どうやらこの国は、俺とお前をそこまでして戦わせたいようだ。」

桜「ゴチャゴチャ言っている間に、首が刈り取られるのが楽しみか!!!」

そう言い放った桜は、健に思いきり鎌を振るう。だが…

桜「くそ!どうしてだ!あと数センチだというのに!!!どうして!!!」

桜心の声『ダメよ。ここで健を殺ったら、あたしが…あたしじゃいられなくなる!!!』

桜「くそ!くそ!くそー!」

謎の人物「チェリアよ、お前にはやはり無理か。」

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