九章─超難題・健&桜─
─滝田恐るべし。思春期の高校生に与える課題が、『ラブホで性欲を押さえろ』という、思春期の高校生にとっては、これ以上にない超難問なのである。そして、部屋割りは─
健&桜
優&明
調&聡
翼&香
流&宰
滝田「フッ、我ながらなかなかのカップリング。」
健「何だ?輪っかじゃあでコーヒーでも飲むのか?」
桜「それは『カップ』と『リング』でしょ。」
─さすが桜さん。よくわかったなぁ。
問題はここからである。流はなんとかまともなのにつけたが、大変なのは光と迷。
光「まぢかー。野宿でもしよっかなー。」
迷「それは逆に危ないですよ。眠った隙に集団レ◯プとか、充分あり得ますから。」
光「じゃあどーするってのよ!?相手があの遊園地の時のキモヲタよ!?」
迷「じゃあ外に出るだけ出て、寝ずの番でもしたら?」
光「今日一日、あのキモヲタと一緒で疲れてる私に、寝るなと?」
迷「変なことされたくなければね。」
光「ぐ…」
迷「まあ私は、人数の都合で篝さんとですから、何が起こるでもなくフツーに寝てられますけどね。」
光「篝さんが同姓愛者じゃなけりゃね。」
迷「ま、まさか、そんなことは…」
健達の部屋
健「おおっ、寮の部屋よりちょっと広いかもな!」
桜「確かに。まずはふ、風呂でも…」
健「おい!電気のボタンが1つ増えてるぞ!」
桜「え!?」
健「『エス・イー・エックス』だって。何の略語だ?」
桜「えっちょっ、待って…」
健「えい!」
たちまち部屋の照明が暗めのピンク色になり、壁からまるで霧吹きのように液体が噴射された。だが─
健「お、これおもしれーな。まあでもいいや。おやすみー。」
課題クリア第一号。
桜は、一人異常なまでの性欲に駆られる。
桜「ダメよ、健はもう寝たんだから、その意思はないのに…ヤバい…どうにかしなきゃ…」
滝田「しっつれいしまーす!ってあれ?津田には効かなかったのか?」
桜「な、何がですか…?」
滝田「轟にはバッチリ効いているようだね。さっき噴出した液体は、犯罪一歩手前レベルの高濃度のクスリが入ってるんだ。津田だけはその気にならないだろうから、この部屋にだけプレゼントしたんだけど、悪いことした?」
燃え上がる桜。
滝田「し、し、失礼しました~!」
結局、何事もなく眠りにつく桜であった。




