八章─願ったり叶ったりな課題②─
桜「絶対に、負けないからね。」
健「ん、何がだ。」
桜「あたしだって、班長なんだから!」
─桜班─
班長 桜
副班長 調
その他班員 明・青葉 流←新キャラ!!!・翼
流は、制服を着ていながらも、何か威圧を感じさせる、金髪の美少女。諸姉妹も美少女だが、男子の間では『スリートップ』と称されるほど、三人とも人気が高いのである。
流「皆さん、どうぞお手柔らかに。」
迷「よろしくお願いします、青葉さん。」
翼「しかし二人とも良かったね。」
流「…と言うと?」
翼「二人とも、裏では大変な人気っぷりだから。ここにはそういう心を持った人は…」
標的は違うが、そういう心満載の男が一人。
聡「桜さん、絶対に負けませんからね!僕らが勝った暁には、僕とけっ…」
優「桜はいいとして、お前はまだ十六だろ。」
調「いやいや、そういう問題じゃないですよ。」
篝「轟さんと津田君は、私が認めたカップルなんですから、佐渡君に逆転勝利はありません!」
桜「カップルってそんな、大層なもんじゃ…」
健「『カップル』って、何だ?」
聡「そんなぁ…」
滝田「おーい、お前等、盛り上がってるとこ悪いが、渡す物があるんで、班長は取りに来い!」
健「また妙な物作ったんじゃ…」
滝田「いやいや、これはこの競技の必需品だ。」
桜「必需品?」
滝田「そう、これは、名付けて、『鯖読み防止装置』!!!」
桜「鯖読みって…」
滝田「そう、この競技、たった一つの難点が、『監視する人がいないから、鯖読んでも気づかれない』だ!!!そこで、これを渡す。もう他の班には、お前等が仲良くお喋りしている間に渡しておいた。これを一旦受け取ると、特殊な音波が脳に働きかけ、絶対に鯖を読むことができなくなる!!!」
桜「そんな事、渡す前に言ったら受け取る人いないんじゃ…」
滝田「お前等だったら受け取ってくれるし、他の奴等には言う前に渡しておいた。それと言い忘れてたけど、人数制限のある乗り物は、人数が素数の班は、どっかの班と組んで乗ってもいいぞ。一人で乗ることになったりしたら、つまらんからな。」
桜「確かに…五人で乗れる乗り物なんて、そうそう無いですからね。」
滝田「名案だろ?」
健「班の中で人数分けて乗りゃ問題ないんじゃ…」
滝田「さあ気を取り直していこう!」
─どうやら気がつかなかったようである。




