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七章─航海終了─

健「あ、ばか、そっちは…」

桜「どゆこと?ちゃんと船尾じゃない。バスの後方よ。進行方向を見ても、そうとしか…」

健「スモークガラスだよ。そこにホログラムで、映像を流しているだけだ。最初に変形したときの揺れ、縦揺れは着水時の衝撃による揺れ。バスは海面に正面から突っ込んでいったから。問題はその後の横揺れ。これは、船が展開する前に回転していたからなんだ。180°な。」

桜「なるほど。」

光「それよりも気になるのは、あの鞭の破壊力ね。どうやったの?あの銃弾だって、鉄製よ?」

健「あぁ、ありゃ簡単だ。俺が今持ってるナイフの通常機能は、ズバリ盾だ。超固い特殊な鉄で出来ている。そんな材質の鞭なら、百股に別れてて威力が百分の一の百股鞭ナイフでも、簡単に壊せる。」

光「百分の一?いくらなんでも、絶望的すぎるでしょ。」

健「いやできる。物体と物体が衝突したとき、力が働くのはぶつかられた側だけじゃない。ぶつかった側にも、同じだけの力がかかる。それでいて、フツーの鉄より遥かに固い鉄にぶつかったんだ、粉々にもなるさ。まあ、とりあえず客室したに戻ろうぜ。皆もう、とっくに起きてるだろーからな!」

桜「そうね。」

─客室にて─

滝田「おう、おかえり!」

篝「甲板でハーレムですか、津田くん。」

健「『ハーレム』って、なんだ?」

たけるのとくせい 『じゅんすいむく』さくれつ。

かがり は たおれた。

滝田「んで、ホントのとこ、どーなんだ?」

健「『どーなんだ?』じゃねぇ、お前の厄介な仕掛けのせいで、太平洋に大量の水死体が浮かぶよ。」

滝田「あ、まぢで?やっぱり進行方向変えたのが悪かったかー。っていうか、なんで救命ボート出さなかったんだ?」

健「船の進行方向に身投げしてスクリューの回転に呑まれた奴らに向かって救命ボート投げるのは、ボートの無駄だ。ボートもスクリューに呑まれて、粉々になっちまうからな。まったく、なんで変えたんだよ。」

滝田「んー、まあ、そりゃー、やっぱり、あれだ…終わるときには、ハッピーエンドで、きれいに片付けた方がいいかなーって…」

健「まだ誰がどういう経緯で身投げしたかなんて、一言もいってないのになー。」

滝田「…見てました。君達を試させるように言ったのも私です。それは悪かったですよ。でも進行方向を変えることは、事前に言ってあった筈なんだけど…」

光「ま、もう、しょうがない。あとは海保に任せて、私達は折角の合宿、楽しみましょ!」

篝「そ、そういえば、操縦は?」

かがり が ふっかつし、ふたたび しょうぶを しかけてきた。

健「そいつぁ心配要らねぇよ。もう自動操縦で、後十分もすりゃ着くってさ。何処に着くかは、教えてくれなかったけどな。」

滝田「当たり前だ。学校の徹底度を舐めるな。」

ワイワイワイワイワイ

桜「大変な航海だったわ…」

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