六章─優のパートナー─
健「それにしてもお前にパートナーが見つかるとはな。」
優「当たり前だろ。こっちから見ても、あっちから見ても、候補者は一人しかいねぇんだから。」
健「それにしてもあいつ、何者なんだ?途中で喋り方が変わったけど。」
優「そうか。超田舎者のお前が、関西弁を知ってるわけねぇよな。」
健「『関西弁』かぁ…。そう言えば宰に聞いた事あるなぁ。一種の方言だって。『日本一ポピュラーな方言』とか言ってたなあ…。」
優「確かに。テレビ見てても、よく出てくるな。」
健「でも、『方言』っていうくらいなのに、なんであいつ、途中までは普通に…」
明「悪かったな。徹底してなくて。」
健「なんだ。聞いてたのかよ。」
明「普段皆、東京弁で話してるから、一人だけ違うってのは嫌だなって思ってた。」
健「思ってた?」
明「でもお前の言ってた通り、やるなら徹底してやらなきゃな。それがアタイのポリシーだ!!!」
優「でもなんで、途中から関西弁だったんだ?抑えてたんじゃないのか?」
健「んなこた簡単だろ。」
明「まだ抑えるのさえ不完全だったってことさ。我ながら恥ずかしいぐらいに。」
その時、
桜「おーい、健ー!」
健「おう、桜、元気してたかー?」
桜「あれ、その娘は?」
明「おう、自己紹介がまだだったな。アタイは中薗明。斧後援科の首席だ!!!」
─本物の首席が見てたらどうすんの!?




