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壱章─入学式─
入学式当日。
入学式自体は滞りなく進み、2・3年生の始業式も終わり、いよいよクラス発表である。
─というか、表を見て教室に行き、座るだけなのだが。
桜は4組だった。早速教室に行ってみると、
─いた。
ここ数日間、桜を悩ませ続ける少年が。
少年「お、轟さんじゃん。この前はありがとな。」
桜「『ありがと』じゃないわよ!自分の用件だけ済ませて帰っちゃうなんて!名前なんて、自分が名乗ってから聞くのが普通でしょ!」
少年「あ、そうだった。自己紹介が遅れたな。
俺はナイフ部芸科志願の、津田 健だ。よろしくな。」
桜「『志願』って…パワーウエポン科志願するのは、まだ先でしょ。肩書きにするのは、早いんじゃない。」
健「いーや、今からでも早かねーよ。
どーせ数は少ねーんだから、100%通るし。
それに俺は、パワーウエポンで稼ぐつもりだから、通んねーと困る!」
…どんな理屈だよ。