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拾四章─視認された神殿─
調「あと3kmほどで、上陸です。」
明「しっかし、意外と近いなー、騙されてんじゃねぇのか?」
調「それは無きしにも非ず、といったところですかね。彼の言っていた緯度や経度的にはあと3kmほどですが、ナビ上では確認していません。」
優「だがどうやら、本当らしいぜ。」
聡「どうしてそんなことが?」
優「は?見えたからに決まってんだろ。」
調「デタラメを言っていないのでおれば、あなたには3km先が見えることになりますが。」
優「俺の目は本気を出せば5kmはカバーできる。」
調「残念ですが人間の目でそれは不可能です。」
ナビ『あと1.5kmです』
聡「あ、ホントに見えてきた。」
見えてきたのは─洋上に浮かぶ、光輝く白い建物だった。




