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You get to know the meaning to protect.

次回は戦い枠になるかな?

先生の学校の説明が終わった後、普通に授業をやっていると、放課後になった。クラスの皆が教室からぞろりと出ていく。俺もそろそろ行こうと思い、鞄を持ち出す。廊下を歩いていると男子と女子が楽しい会話をしていたり、掃除を賑やかにやっているのが目に見えた。やはり、ここの人たちが人間以外の種族などには見えなかった。どこにでもいる普通の人間にしか思えない。しかし、実際に見てしまった。

俺は寮生活をするため家には帰らない。寮生活を選んだ理由はもちろん神社のどうこう言われるのが嫌だからだ。そしたらなんとギンも同じ寮に住んでいるらしいので一緒に歩いていた。実際、転校初日は校長に挨拶をしなければならなかったのだが、生憎校長は不在らしい。そのため、今日は好きにしていいと先生に言われた。するとギンが街付近をを案内したいと言いこうして今、共に歩いているのだ。この異界はどちらというと雰囲気は人間側に近いようだ。そして辺りを見回すとカフェ、ゲームセンター、本屋など、さまざまなものが目に映る。男女がいちゃいちゃしながらパフェを食べていたりと人間らしい行動をみんなはとっている。まあ、妖怪や怪人なのは分かっているけど。だが、俺はもう大概はあきらめている。それに目の前に神様とは思えない位かわいい女の子、ギンと学校帰りを歩いているんだ。これ以上の幸せはない。


「それで、ここがうちがいつも食材とかを買いに来てるスーパーです」


そしてギンは両手を広げ、俺に見せてくる。そこには本当に近所の近くのスーパーのようなものが建っていた。主婦のような人たちが行き来してるのが見える。


「食材っていう事は料理できるの?」

「ええ、家事全般はほとんどできます」


同じ高校生なのにしっかりしてるなあ。俺の普段の生活とは大違い。


「へぇ、案外家庭的なんだねギンは。えらいえらい」


俺はギンの頭撫でてあげた。綺麗な銀色の髪が触れることによってなびく。


「そ、そんなことはないですよぉ」


そう言いギンは尻尾をフリフリしながら恥ずかしがっている。ヤバイ本当にかわいい。何時間も撫でてやりたいくらいだ。


「そ、そろそろ次に行きましょう」

「そ、そうだな」


ギンの言葉で我に返った俺はギンの道案内を続けてもらった。少し歩くとギンは俺に質問をしてきた。


「そういえばなんで音風さんはここに来たんですか?」

「・・・まぁ、いろいろあってだな。説明がしづらい。でも、言える事はただ一つだな」


俺はポケットから一つの写真を取り出した。その写真には昔の頃の俺と一人の女の子が写っていた。


「・・・友達を探してるんだ」

「・・・友達?」


俺はまた写真をポケットにしまう。


「俺、ある理由でさ、実家から出なきゃいけなくなってさ。そのときいつも一緒だった女の子ともさよならしたんだ。ガキの頃だ、連絡先を教えるなんて手段がなかったんだろうな。その子の事をよく知ってたおじいちゃんが言うにはその街付近の女の子らしいんだけどね」

「・・・今頃その子、何してるんでしょうね」


そういうとギンが俺の顔を見つめてきた。


「さぁな。互いに名前を言わなかったし。もしかしたら俺の事忘れてるのかも」

「・・・会いたがっているかもしれませんよ」


え?と俺はギンの言葉に不思議がる。するとギンはニッコリして俺の手を引っ張って走る。


「女の子はですね、一度でも楽しい思い出があったらそれをずっと覚えてるんです。何年たっても・・・」

「うーん、そんなもんなのかなあ。ま、お前が言うんだからそうなんだろうな」


ギンはうふふと笑うと急にピタッと立ち止まり、空を見上げた。俺も見上げるとそこには青々とした空と雲がある。


「うち、空を見るのが好きなんです。なんか見ていると明るくなってくるんですよ」


小さい風がギンの綺麗な白い髪を揺らした。俺は少し見惚れてしまい、ギンを目から反らす。それに気づいたギンはニヤッと笑う。


「なんか、音風さんといるとすごく楽しいです」

「はは、ありがと。あと、俺の事剣迅でいいよ。俺もギンって呼ばせてもらってる訳だし。後さん付けも性に合わないからいいよ」


するとギンはえ?と言う顔をする。それから数秒もじもじして口を開く。


「わ、わかりました。・・・・剣迅・・・君」


ギンは照れながら俺の名前を呼ぶ。そして再び歩こうとした瞬間だった。


「ひゅー、お二人さん熱いねー」


俺たちの学園とは違う服を来た学生が二人現れ、ギンに近づく。するとギンの笑顔が一瞬にして消える。


「・・・その服。『ヴィーズ学園』の生徒ですか。何のようですか?」


ヴィーズ学園?もしかしたらここらへんにもう一つ学園があるのか?俺はそう思い、少し無言でいた。


「いや、こんなヘロヘロした人間なんかと一緒にいるよりこの俺。『半魔人』といたほうがいいと思ってな」

「そうそう。なんの力もない奴より兄貴といた方がいいよ?そんな顔しないで喜んで欲しいな~」


・・・どうやらこの世界。そして魔族も人間とあまり変わらないのかもしれない。性格的に。しかしさっきあの男の半魔人という言葉が気になる。俺は半魔人の意味をギンに聞こうとして見るとギンは怒った顔をしていた。


「け、剣迅君の悪口を言わないでください!」


しかし、その生徒二人はゲラゲラと笑っている。


「だって事実じゃん?なんなら試してみようか?人間がどれほど脆いか」


その言葉を聞いてさすがの俺もイラっときた。人間が脆い・・・そうかよ。


「ああ、試すならいいぞ。思いっきり来いよ」

「け、剣迅君!?」


一人の生徒が「ああ?」と言って俺に向かって殴りかかってきた。


「雑魚になんで手加減なんかしなきゃいけねぇんだよ!」


しかし、俺はその拳を受け流し、腕を掴む。


「あっそ、じゃあ少しだけ後悔してろ。人間を甘く見たことをな」


俺はそのまま腕を回す。その瞬間、その生徒がくるんと一回転して地面に倒れる。


「ぐああ!」

「ア、アニキ!」

「・・・よかったな。今の受身なら少しの打撲で済んだはずだ」


俺はギンの元へ歩く。ギンは口を開けて驚いていた。


「つ、強いですね。剣迅君」

「部活に入っていたからな。柔道と空手。後、前の高校剣道をしてた」


さらにギンが驚く。尻尾をブンブンと振っているのがみえた。


「ど、どうしてそんなに武術系ばっかり?」


俺は少しだけ無言になる。


「・・・さっき、ある理由から実家から出なくちゃならかったって言ったろ?実はいじめが原因なんだ」

「いじめ?」


俺はコクリと頷いた。


「昔、俺ひ弱でさ。すんげーいじめられててたんだ。それを随分と頑固だった父さんが見ちまったんだ。元々引越しを考えてたからちょうどいいって。俺は嫌だって言ったんだ。女の子と離れ離れになりたくなかったから。そしたら父さんがだったら強くなれって俺に言ったんだ。だから俺は強くなって、再び友達と会おうと思ったんだんだ。けど、気づいたらもう十年位たってた」

「・・・・・・」


ギンは悲しい顔をして無言で聞いている。


「最低だよな俺。結局女の子を待たせてさ。男として失格だよ」


そんな自分に腹が立ってきた。しかし俺はどうしてもその女の子に会いたい。あって謝りたいのだ。遅くなってゴメンと・・・そう思っているとさっきぶん投げた男が起き上がった。


「クソ!人間風情がなめてんじゃねぇぞ!」


気持ちを一旦切り替え。俺はその男に振り向く。


「さっき半魔人とか言ってたな。種族みたいなもんか?」


ギンがそれに対し、話す。


「半魔人はある契約によって得られる種族なんですが・・・あれは半魔人なんかじゃありません。あんなの堕ちた人と妖怪です」


堕ちた人間。つまり元人間って事か。というより人間もそんな事出来るんだな。


「ごちゃごちゃとうっせぇ!絶対生かして返さねぇからな!」


するとその男はアニキと呼んでいた男に近づき、大声を出す。


変身ユニゾン!」


その瞬間その二人がまるで透明になり、重なったようになる。すると黒いオーラのようなものが出てきた。まるで邪悪な何かを感じるかのようなものだった。


「ど、どうなってるんだ」


俺が不思議に思ってい。しかしその力に気づいていたギンは怯えていた。


「ま、まずいです・・・剣迅君逃げましょう!」


ギンは俺の手を掴み、走り出す。俺はそれに引っ張られるしかなかった。ふと俺はもう一度男に振り向く。するとさっきの男はまるで別の生物に変わったような姿になっていた。漫画でよく見るガーゴイルみたいな感じに。


「な、なんなんだよあれ!?」

「あれが人と魔物が結合した姿です。あれも多分あの力で」


俺はさっきからギンいっている結合やら契約やらが気になった。しかし、今はそんなことを考えている暇などなかった。ガーゴイルに化けた男は大きい槍みたいなのを持ち、速いスピードでこっちに近づいてくる。


「逃げんじゃねぇよ!」


一瞬にして回り込まれ、逃げられなくなる。離れて見えていたからよくわからなかったが近づくとかなり大きかった。


「さぁ、どうするよ。ここまま呆気なく死んでいくか?今ならどっちか犠牲になれば助けてやってもいいぜ?」


奴の目を見るかぎり脅しには見えない。どうやら本気で俺達を殺しにくるようだ。


「ギン。一応聞いておくけどギここって警察とかある?」


ギンにそう言うとなぜかガーゴイルの男は笑い出す。そしてギンは俺に説明をしてくれた。


「警察はありませんが裁判所ならあります。悪をこなした方を罰する場所です。しかし、無意味ですね」

「な、なんでだよ。こいつら俺らを殺そうとしてんだろ?」


それよりもまず警察はないのか・・・いろんな施設取り入れてるくせに警察はないのかよ。快適そうで不便な場所だな異界。


「この世界は誰かが死ぬのはどうでもいい世界なんです。悪をこなした罰は仮にもより偉い人の場合だけなんです」

「さ、さらに不便だな」


それよりもだ。この状況をどうにかしないと。ギンは一応神様らしいけど戦えるかどうかも分からないし。


「つーわけだ。お前らが死んでもだーれも悲しまねぇんだよ。なんならここにてめぇらの墓でも建ててやろうか?ま、踏んづけられて終わりだがな!」


縁起でもない事を吐き捨て再び槍を構えた。どうやらもう考える時間はないようだ。するギンは突然目を閉じ何か力を入れ、言葉を口にする。


「・・・・雷刀、亥那杜磨いなずま


その瞬間、ギンの手に雷が纏い、そこから一本の刀が出てきた。そしてギンはすぐにその刀を構える。


「剣迅くんは逃げてください。ここはうちが足止めします」


声には覇気があったが足を見てみると少しだけ震えている。やはり神様でも女の子だ。怖いものは怖いだろう。なのに男の俺は逃げるのか?そんな女の子を置き去りにして・・・・そんなこと、出来ない。と言うより、今のセリフをどこかで聞いた気がする。なんというか懐かしいような感じがする。それにこの展開・・・前にもあったような。


「はっ!女ひとりに何ができるってんだよ!」


しかし、ギンは引き下がらずガーゴイルの男に反抗する。


「それでも・・・守りたいんですこの人を!」

「!」


その時、俺の記憶の一つが蘇ってくる。

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「剣迅。お前相変わらず弱いな」

「ま、そのおかげでいつでも殴れて楽しいけどな」


何歳ぐらいだろう。確か7歳ぐらいの時だったかな。あの頃はいつも上級生の奴らに好き勝手殴られていた。俺をいじめてたやつはとんだガキ大将とその仲間たちで、気に食わない奴はすぐ殴るような奴等だった。


「んで、どうするコイツ?」

「ランドセルの中身全部持って燃やしちまおうか」

「そりゃあいい」


今だから言えるが昔の俺は本当に弱かった。立ち向かう勇気も、逃げる勇気もなかったからだ。そして、ランドセルが取られると思った瞬間だった。


「逃げて!早く!」


どこの学校かも分からない、昔から俺と遊んでくれていた私服を着た女の子が俺を庇ったのだ。その女の子は俺よりも小さいのに、一人たくさんの上級生に挑んでいた。俺はその女の子を見て自分が情けなくなった。


「大丈夫。うちが守ってあげるから」


その声に気づいた父さんが俺たちを見つけた。お父さんは逃げてった奴等全員捕まえようと必死に走って追いかけてくれた。そして、少し涙目になっていた女の子は僕の前へ来る。


「大丈夫だった?」


僕はその言葉を聞いた瞬間涙一瞬にして溢れ出し、その子に泣きついた。そして俺は誓った。

「今度は俺が守れるように強くならないと」とその白い髪がなびいた女の子に。

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「・・・結局なんにも変わってねぇじゃねぇかよ」


俺はゆっくりとギンの方へ近づく。


「あ?何言ってるんだてめぇ」


それに気づいたギンは俺を服を掴み、止める。


「な、何してるんですか剣迅君!早く逃げ――――」

「それじゃダメなんだよ!」


俺の声が街中に響いた。その声にギンは少しだけ驚く。


「・・・今全部分かった。俺が今すべきこと」


その瞬間。俺の体突然光り始める。その光は白く暖かく、癒されるような光だった・


「こ、この光はまさか!?」


しかし、その姿にギンが一番驚いていた。


「これは契約陣!?まさか剣迅君、うちの事思い出して・・・」


そう。すべてを思い出した。いつも遊んで俺を守ってくれた女の子がギンだったとい事を。

そして、なぜか突飛押しに言葉が出てきてしまった。


「音風剣迅。契約者コントラクターとして命じる!銀狐乃神との契約を許可する!」


その瞬間、ギンも体が光り始めた。


「ま、マズイ!ここにいると力を奪われてしまう!」


そう言い、ガーゴイルの男は逃げようとするがもう手遅れだった。


「剣迅君・・・・ありがとう・・・・」


その光は徐々に広がり、ガーゴイルの男も巻き込んだ。


「うぁぁぁあああああああああ!」

どーも。馬仮面です。

次回は剣迅君が最強キャラになります。

それではノシ

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