心を持たぬ獣たちよ。
ここは『ゲージ』と呼ばれる治療実験施設。興奮すると殺人衝動に襲われる十代から二十代の少年少女が収容され、特効薬開発のために外に出ることを禁止され規律の元生活している。興奮の主な原因は思春期特有の恋愛感情であり、その他にも様々な感情が原因となって殺人衝動に襲われ、友人や兄弟、好きな相手すら見境なく手をかけてしまう現実が狭い世界にはあった。解放される方法は二つだけ。投薬により狂うか、誰かに殺されるか。誰かを好きになれば、誰かを殺してしまう。閉鎖的な環境で少年少女は今日も心を殺し、どこかで泣いている。
いつか、きっと。
2023/05/31 23:16
(改)